あれこれブログ
2017.10.19.
今年のインフルは早い
皆さん、こんにちは^^
最近、急激に気温が下がって、11月下旬から12月の気温になってきました。
しかも、今回は秋雨前線の停滞と台風の影響で、長雨にもなりそうですね。
先日、インフルエンザのワクチンが不足しているという話題を書きましたが、当クリニックでも確保に必死です。
是非、早めの接種を再度お願いします。
さて、今回の話題もインフルエンザ関連です。
もう1か月以上前の9月5日、都内の小学校で今シーズン初となる、インフルエンザによる学級閉鎖のニュースがありました。例年より2か月も早い出来事です。また、この時点で、定点あたり報告数の総数は899人で昨年同期の約3.5倍、保育所・幼稚園・学校での患者報告数は137人で昨年同期の約5.7倍となり、今季は例年より流行が早まる傾向がみられています。
9月下旬に暑さが戻ったこともあり、やや落ち着きを取り戻していますが、10月1週の報告では患者数は1,000人を超えており、都道府県別にみると、沖縄333人、大阪88人、神奈川68人、東京54人、愛知43人となっています。当クリニックではまだ出ていませんが、なんと大阪は全国2位なのです。また、10月2~8日の休校、学年閉鎖、学級閉鎖の数も19校を数えています。
定点当たりの報告数は0.21人(1人以上で流行開始、10人以上で注意報、30人以上で警報となります)なので、まだ本格的な流行ではありませんが、上記のように立ち上がりが早いだけに、一気に流行に突入する可能性もあります。
また、このところ急激に気温が下がってきているので、体調を崩しやすい気候ですし、ウイルスにとっても低温は絶好の繁殖条件になります。ありきたりですが、うがい、手洗い、マスク着用を徹底し、ワクチンも早めに接種しましょう。
2017.10.13.
インフルワクチン不足
皆さん、こんにちは^^
昨日まで30度近くあったのに、今日から全国的に冷え込むようです。
急な温度変化で、体調を崩す方も多くいらっしゃるので、気を付けましょう!
さて、今回の話題は、先日開始したインフルエンザワクチンの話題です。
インフルエンザが例年よりも早く流行する兆しが出ている中、一部の地域でワクチン接種の予約ができない事態が起きています。厚生労働省が今年度のワクチン製造量について、昨年度の使用量を下回ることを公表した後、医療機関から卸売販売業者への発注が急増したとみられ、入手できなかったり、例年並みの数量を確保できなかったりする医療機関が相次いでいます。
その原因は、インフルエンザHAワクチンの2017年度製造株は5月時点でA/埼玉/103/2014(CEXP002)が選定されていましたが、同株の増殖効率が昨シーズンのワクチン株と比較して約3分の1と著しく悪かったため、A/香港/4801/2014(X-263)に変更。株の変更によりワクチンの製造開始が遅れたことで、製造量不足が生じたとみられています。
厚労省によると、今年度の予想製造量は2528万本。2010年度以降で最少の製造量となった昨年度よりも250万本以上減る見通しで、昨年度の使用量よりも114万本少なくなっています。厚労省は「昨シーズンと同等程度の接種者数を確保できる見込み」としていますが、ワクチンの供給が滞り、入手が困難な地域が増えつつあります。
当クリニックも例年10月1日からワクチンの接種を開始していますが、入手が遅れたため10日からの開始となりました。これからワクチン接種が本格化しますが、こうした地域の医療機関の担当者は「ワクチンを確保できず、いつから予約ができるようになるのか分からない」「確保できた本数が例年より少ない。しばらく入手できそうもない」と悲観的です。
全国的に昨年より早く患者報告数が増えており、すでに流行期に入った地域も出てきまいした。厚労省は都道府県などに対し、卸売販売業者と医療機関の在庫状況を3日間程度で把握できる体制の構築を要望しています。また、医療機関に対しても、昨年の使用実績を上回らないようにすることに加え、「必要以上に早期の、または多量の納入を求める予約・注文を行う行為は厳に慎むこと」としています。
当クリニックでも例年は1月31日まで接種していましたが、このシーズンは最後までワクチンを確保できるか分からない状況です。
出来るだけ、早めの接種をお願いします。
2017.10.03.
秋フェスタのご報告
これからも、宜しくお願いします。
今回のイベントの写真については、また後日アップしますので、お楽しみに!
2017.09.26.
片頭痛と鍼治療
皆さん、こんにちは^^
昨日と本日は30度近くまで気温が上がって、暑いくらいです。
そんな中、平野公園愛護会の皆さまが、この日曜日にフェスタで使用する公園の一部の草刈りをしてくださいました。
暑い中、本当にありがとうございました。
さて、今回の話題は、前回に引き続き「片頭痛」に関してです。
片頭痛は繰り返す頭痛の発作が特徴です。痛みがひどい人では仕事や日常生活もできなくなります。治療にはトリプタン製剤やエルゴタミン製剤、NSAIDsなどさまざまな薬が使われています。しかし、薬の効果にも限界があります。適切な治療をしても長年発作が消えない人もいます。
鍼治療を受けた人と受けなかった人を比較した研究では、鍼治療を受けた人のうち41%で片頭痛の頻度が半分以下になっていました。それに対して鍼治療を受けなかった人は17%で片頭痛の頻度が半分以下になり、鍼治療で短期的に片頭痛の頻度を減らす効果があると見られました。
次に、鍼と薬を比較した研究のデータから、次の結果が得られました。
鍼治療によって、短期的には薬を使うよりも片頭痛の頻度を減らせることが分かりました。副作用にあたる有害な出来事の頻度は、薬を使うよりも鍼治療のほうが少なくなっていました。
鍼治療は実際の医療でもさまざまな場面で使われ、痛みを和らげる役に立っています。効果と副作用のデータがしっかりまとめられていることで、安心して治療を受けるために役立ちます。
但し、鍼治療を受けるときには、鍼を打つ人によって全然効果が違うので、その先生の評判を確認してからにしましょうね。
2017.09.12.
片頭痛とコレステロール
皆さん、こんにちは^^
本日は奈良の方面で記録的短時間大雨情報が出されて、JRも一時ストップしていた様子です。
大阪市内はそんなに感じませんでしたが。
本当に局地的なゲリラ豪雨が増えていますね。日本も熱帯地域になっているのでしょうか?
さて、今回の話題は片頭痛についてです。
片頭痛がある人でコレステロールなどの検査値が高いとした報告があります。今回の研究では、片頭痛の重症度によっても違いがあるかを分析し、LDL(悪玉)コレステロール値が片頭痛の重症度と関係していることを報告しました。
今回のイタリアでの研究は、片頭痛患者52人を対象に、片頭痛の強さと血液検査値との関連を検証しました。血液検査値は、LDLコレステロール値、HDLコレステロール値などを測定し、片頭痛の治療を行う前後でも比較しました。
その結果、片頭痛の頻度が高い人、また強度が高い人では、全コレステロール値とLDLコレステロール値が高かったという結果でした。また、治療により片頭痛が改善した人は、全コレステロール値とLDLコレステロール値も改善していたと報告しています。
LDLコレステロール値が高い人は、生活習慣に特徴があり、その特徴が片頭痛を引き起こす原因となっている可能性もあります。今回の研究だけでは、因果関係に言及することはできませんが、もし関連性が認められるのであれば、薬治療もコレステロール値に着目するなど工夫できるようになるかもしれません。
片頭痛でお悩みの方は、一度コレステロール値を測ってみてはいかがでしょうか?
2017.09.01.
びもうとびへい
皆さん、こんにちは^^
本日から9月ですね。
今年もあと4か月ですよ。早いですね。
最近は朝夕は涼しくなってきましたが、昼間の残暑は厳しいです。
体調管理をしっかりしましょう!
さて、本日はトレビア的なお話です。「びもう」についてです。びもう?
探せば見つかる鼻毛論文。知っておきたい鼻毛論文。見逃せない鼻毛論文。「はなげ」ではありません。「びもう」です。さて今回ご紹介するのは、鼻毛と鼻閉の関係を報告した医学論文です。
鼻閉というのは、耳鼻咽喉科領域では一般的な症状の1つであり、とくに花粉症の時期には多くの患者さんがやってきます。しかし、鼻毛の濃さと鼻閉について真剣に論じた医学論文はこれまでにありませんでした。
この研究は、鼻毛が鼻閉にどのような影響を与えるのかを調べたものです。たぶん鼻毛が濃い方が鼻閉になりやすいんだろうな、そしてタイトルにあるように鼻毛を抜くと鼻の通りが良くなるんだろうな、と予想しているそこのアナタ! ちゃんと最後まで読みましょう!
この前向き研究では、鼻症状のない30人の健康な被験者が登録されました。そして、ベースラインの鼻毛の密度を調べました。剃毛前後で主観的および客観的な鼻の通りが良くなるかどうかを調べました。
その結果、鼻毛を剃毛することで、主観的な鼻腔通気特異的症状スコアおよび客観的鼻腔通気測定は、統計学的に有意に改善しました。そして、ベースラインの鼻毛が中等量~多量にあると、その改善は主観的にも客観的にも大きかったという結果でした。濃い人ほど剃毛の意義があるということですね。
つまり、「濃い鼻毛の人は鼻毛を抜くと鼻の通りが良くなる」ということです。今回は鼻閉がない健常な人を対象に介入を行ったわけですが、鼻閉がある患者さんでも鼻毛の密度を減らすことで、鼻閉症状がちょっとはマシになるかもしれないと示唆されています。
鼻毛が濃くて鼻閉に悩んでいるそこのアナタ! 今すぐ鼻毛カッターの購入を!
2017.08.28.
高齢者の脱水
皆さん、こんにちは^^
まだまだ関西は暑い日が続いています。
今年5月から8月20日までに熱中症で救急搬送された人が4万5千人を超えました。
自力で受診した人を入れるとどんな数字になるのでしょうか。
そして、このうちの42.1%が高齢者の方でした。
もっと驚くことは、なんと34.3%の人が居室中(家や事務所)に熱中症にかかっていおるのです。
ということで、今回は高齢者の脱水についてお届けします。
兵庫医科大学、小児科学の教授は、2017年7月に実施した「脱水に関するアンケート調査」の結果を発表しました。
65歳以上の男女の高齢者(n=516)への「食事に含まれる水分以外で、1日にどれくらい水分を補給しているか?」という質問では、1日の必要量(1,000~1,500mL)のうち1,000mL未満と回答した高齢者が61.8%にのぼりました。必要な水分量が摂取できている高齢者はわずか38.1%でした。さらに「食事に含まれる水分以外で、1日に1,000~1,500mLの水分補給が必要だと知っている?」という質問では、「知っている」が52.3%、「知らない」が47.7%と、半数に情報が知られていませんでした。
次に「水分補給を控えたり、拒んだことがあるか?」という質問では、19.8%の高齢者が「水分補給を控えたことがある」と回答。「控えたことがある」と回答した高齢者にその理由を聞いたところ、77.7%が「トイレが心配だから」と回答し、次に25.2%が「喉の渇きを感じていなかったから」という回答でした。
30・40代の介護従事者に「高齢者の水分補給の介助は難しいと思うか?」と質問したところ、90.6%が「難しい」と回答。その理由(複数回答)として、86.7%が「本人に水分補給の意思がない(進んで飲まない)」、次いで多かったのが60.6%の「水分補給を拒否された」でした。
次に「高齢者の水分補給における工夫について」を質問したところ、複数回答で「飲み物にバリエーションを持たせる」(63.8%)、「飲み物にトロミをつける」(56.6%)、「飲み物を固める(ゼリーにする)」(46.5%)、「経口補水ゼリーを勧める」(35.1%)などの工夫が行われていたことがわかりました。また、このうち、ゼリーを勧めたことのある介護従事者331人のうち、85.8%が「ゼリーで高齢者の水分補給の介助に成功した」と回答しました。
まだまだ暑さが続く中で、高齢者には水分補給の重要さの啓発、高齢者の家族には脱水予防への配慮、介護従事者には今後の水分摂取の工夫など、さまざまな活動へのヒントを与えてくれる結果となりました。
2017.08.22.
癌はタイプミス
皆さん、こんにちは^^
関東では8月に入って21日連続雨ですが、関西は猛暑が続いています。
野菜の高騰など今後に影響を残しそうですね。
さて、今回の話題は、癌の発生はタイプミスと同じという話題です。
肺癌や胃癌は、たばこや食事などの環境要因で起きやすく予防が有効ですが、脳腫瘍や乳癌、前立腺癌など多くの癌は、細胞分裂の際に誰にでも起きる遺伝子の複製ミスが主な原因だとする研究結果を米ジョンズ・ホプキンズ大のチームが発表しました。
チームは「複製ミスは、タイプミスと同じで一定の割合で必ず起きる。癌との戦いに勝つには、予防だけでなく、早期発見が重要だ」と訴えています。
癌の原因には大きく分けて、大気汚染、喫煙、食事といった環境要因、親から受け継いだ遺伝要因、自然に起き、防ぐことの難しい遺伝子の複製ミスの三つに分けられるのです。
チームは国際癌研究機関に登録された世界69カ国の癌患者のデータベースや英国のデータなどを使って、32種の癌について三つの原因の寄与度がどの程度になるか調べました。
この結果、全体では癌を引き起こす遺伝子変異の66%は複製ミスが原因なのに対し、環境要因は29%、遺伝要因は5%であることが分かりました。
複数の変異がなければ癌を発症しないことを考慮すると、環境を改善することで癌の42%は防げると見積もっています。
種類別では、肺癌、胃癌は環境要因の寄与する度合いがそれぞれ66%、55%と高かった一方で、前立腺癌や乳癌は環境要因の割合が低かったのに対し、複製ミスが96%、83%と高くなっていました。
タイプミスと同じと言われても、しっくりしませんが、やはり早期発見が非常に大切なようです。
そのためにも、遺伝子検査がもっと手軽に安価にできる時代が来てほしいものです。
2017.08.08.
鉄分と注意力
皆さん、こんにちは^^
各地に被害を及ぼした台風5号ですが、大阪は大きな被害もなかったようですね。
今日は猛暑日の予想でしたが、台風のお蔭で、にわか雨もあって少し過ごし易い感じです。
以前は、この時期の健診は少なかったのですが、今年は異常に多い気がします。
そして、女性が結構引っかかるのが「貧血」です。
鉄分不足は特に若い女性でよく起こります。鉄分不足は血液が酸素を運ぶために必要なヘモグロビンの不足につながり、息切れや疲れやすいなどの症状を起こすことがあります。今回、アメリカのペンシルバニアで、この鉄分不足が注意力と判断力にどんな影響を与えるのか研究が行われました。
18~35歳の女性127人を対象に、鉄分不足や貧血に関係する検査値と、注意力・判断力の関連性を調査しました。注意力・判断力は、決まった課題を行ってもらい評価しました。その結果、良好な鉄分状態では、注意力や判断力が良好になりました。注意力や判断力の状態が鉄分を反映することが分かりました。これらのデータから、健康な18~35歳の女性の貧血に近い状態が注意力や判断力に影響していることが示唆されました。
無理なダイエットなどで食事のバランスを崩すことでも、日々の活動に影響を与えるかもしれません。
日頃から、レバーやほうれん草、小松菜、ヒジキなどをしっかり摂りましょう
鉄分と健康についてのさらなる研究に期待したいと思います。