あれこれブログ

2017.12.21.

風邪の咳に効く薬はない

皆さん、こんにちは^^
昨日と今日はやや過ごし易い天気ですね。
昨日は横審と相撲協会の臨時理事会があり、色々な処分が下りましたが、貴乃花が処分見送りで、まだまだゴタゴタは続きそうですね。
さて、今回の話題は、
しつこい咳を抑える風邪薬を探し求めている人に、残念なニュースです。

市販されている様々な咳止めの薬から米国で「風邪に効く」とされているチキンスープといった民間療法まで、あらゆる治療法に関して米国胸部医学会(ACCP)の専門家委員会が文献の再検討を行ったところ、効果を裏付ける質の高いエビデンスがある治療法は一つもなかったということです。これに基づき同委員会は指針をまとめ、「風邪による咳を抑えるために市販の咳止めや風邪薬を飲むことは推奨されない」との見解を示しました。

筆頭著者で米クレイトン大学教授のMark Malesker氏によると、数多くの米国人が風邪による咳に対して市販薬を使用しており、2015年の米国における市販の風邪薬や咳止め薬、抗アレルギー薬の販売額は95億ドル(なんと約1兆700億円)を超えていたということです。

再検討の結果、抗ヒスタミン薬や鎮痛薬、鼻粘膜の充血を緩和する成分が含まれる風邪薬に効果があることを示す一貫したエビデンスはありませんでした。また、ナプロキセンやイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の試験データの分析からも、これらの効果を裏付けるエビデンスはないことが分かりました。

では、眠れないほどつらい咳にはどう対処すればよいのでしょうか。同氏によると、1歳以上の小児に対しては蜂蜜にある程度の効果があることを示した複数の研究があるようです。ただし、1歳未満の小児に蜂蜜は与えるべきではないとしています。また、成人の咳には、「お気に入りのお茶やスープを飲んで気分が良くなるなら、そうするべき」と話しています。そして、「そんな時は手っ取り早い方法を求めがちだが、休暇を取って安静にすることも必要だ」と助言しています。水分摂取も咳の原因となる粘液を洗い流すのに有効だということです。

そんなこと言われても休暇が取れない人や安静にできない人もいるはずです。何とかならないのでしょうか?
もともと咳は肺の中の要らないものを身体の外に出そうとする生理現象です。ですから、私も咳止めはあまり出しません。しかし、寝れないほどの咳であれば、体力も消耗しますし、睡眠不足の悪循環に陥ります。ですから、咳止めを屯服で出すようにしています。

なお、頻繁に風邪をひく場合や咳が長引く場合は、軽度の喘息や慢性副鼻腔炎などの疾患が隠れている可能性もあるため、早めに医師に相談した方がよいでしょう。

2017.12.14.

院長のボヤキ「こいつはアカン」②

皆さん、こんにちは^^
今季最強寒波で北海道から日本海は大変なことになってますね。
関西も10℃前後で非常に寒いです。
さて、今回はボヤキの2回目です。ボヤキ、スタート!

今回の騒動で、最初からアカンと思っていたのは、やはり白鵬である。
九州場所中、取り組み終了後に右手を挙げ、物言いをつけた行為。千秋楽、土俵上での優勝インタビューで日馬富士と貴ノ岩を土俵に戻したいと言った行為。その後、観衆に万歳三唱を促した行為。報道では白鵬のこうした言動が批判されているが、相撲界のことを知らない私にとって、そんなことはどうでもよいのだ。

私がアカンと思うのは、そんなところではない。問題になっている飲み会での白鵬の行動についてなのだ。同じく、医療界のよくある現場に置き換えてみよう。
ある日、仕事終わりに教授が10人程度の医局員と研修医とカラオケで飲んでいた。すると1人の医局員が、「先輩への態度がなっていない」と研修医を殴り始めた。そのうち、医局員はカラオケのリモコンで頭を殴り、研修医の頭部から出血した。医局員はさらに、シャンパンボトルを振り上げたが、手から滑り落ちた。そこで、見かねた教授が止めに入った。

真相がどうなのかはよく分からないが、報道によればこんなところだろう。そして、悪いのは、出血するまで研修医を殴った医局員であることは間違いない。当然、医局員は警察に呼ばれるべきである。しかし、それだけで、一件落着するのだろうか。教授は責任を問われないのだろうか?

歴代最多優勝を誇る白鵬は、飲み会の参加者の中で最も地位が上というだけではなく、相撲を取ればだれにも負けないというぐらいの実力の持ち主だ。にもかかわらず、飲み会では傍観者だったという。テレビを見ながら、「こいつはアカン」と思ったのは私だけだろうか。

電車の中で、痴漢を見て見ぬふりをする屈強な男はアカン。一般人より圧倒的な医学知識を持っている医者が、病気で苦しんでいる人を勤務時間じゃないとかで診ないことはアカン。イカンとまでは言えないかもしれないが、アカンとは言えるだろう。
それとも、大横綱白鵬なら、業績豊富な立派な教授なら、見て見ぬふりの傍観者でいることが許される時代になってしまったのだろうか。
だとすれば、こんなことを批判している私の方がよっぽど「アカン」のかもしれない。

2017.12.11.

院長のボヤキ「こいつはアカン」①

皆さん、こんにちは^^
寒い季節となってきました。12月末の寒さだそうです。
今回は、新シリーズ(になるかどうか分かりませんが)の「院長のボヤキ」をお届けします。
ボヤキなので丁寧語は使いませんので、あしからず。ボヤキ、スタート!

日馬富士が書類送検された。大相撲が大変だ。私は別に相撲ファンではないが、あまりに連日報道されるので、日馬富士騒動をぼーっと眺めている。で、最初の報道からずっと思っていることがある。

「こいつはアカンわ。。。」

まずは、やった側の日馬富士である。彼はアカンというよりもイカン(アカンよりもっとダメ)。いくら指導だとはいえ、武器を持って傷を負わせたらイカン。言うまでもないが、傷害罪で起訴されて、有罪になれば刑罰を受けることになる。ただ今回、日馬富士は問題の責任をとって、横綱を引退し、力士も辞めるわけだから、社会的な制裁を充分に受けていると言える。
医学界であれば、大学教授
を辞めただけでなく、医師免許も剥奪されるに等しいわけで、社会的制裁としては十分でだろう。

では、やられた側の貴ノ岩はどうか。報道によれば、飲み会で先輩であり横綱の忠告を聞かなかったとされているが、もしそれが本当なら、後輩力士としてはイカンということになるだろう。ただその分、かなり痛い目に遭わされている。ある意味、十分すぎる指導を受けたと言えるだろう。

となると、貴ノ岩の師匠である貴乃花親方はどうか。一般の人間には、日本相撲協会の力関係とか、内部事情は分からない。本当に相撲協会に闇の部分があるのなら、大いに戦えばいい。声を上げればいい。なのに、無言なのはイカン。
それに、弟子である貴ノ岩の教育、指導が本当に行き届いていたのかにも疑問が残る。他の部
屋の先輩力士に指導されるようでは、イカンのではないか。医学界であれば、外科の教授が、他科である内科の医局員をつかまえて怒鳴って指導するのはよほどのことだ。

ボヤキ、第一部終了。
では、「こいつはアカン」の「こいつ」とは誰なのでしょうか?次回をお楽しみに!

2017.12.05.

インフルBがこの時期に

皆さん、こんにちは^^
今日から今年最大級の寒波で寒いです!
北風も厳しく、最高気温も10℃に達しませんでした。
先日、インフルAが今季初めて検出されましたと報告しましたが、今度は、、、

一人の中年男性の方が、昨夜37.5℃の発熱と風邪症状で来院されました。
喉は真っ赤ですが、呼吸音は異常ありませんでした。
通常であれば、「風邪」として薬を処方するのですが、その男性の方が、
「会社でインフルエンザの方が出たんです。」
とポツリ。まさかとは思いましたが、「一応調べてみましょう。」とお答えしました。
そして、待つこと15分。
なんと、なんと、インフルエンザB型だったのです。
通常、インフルBはインフル流行時期の後半で出てくることが多いのですが、こんなに早く検出されるのは初体験です。

男性が来られたのが、昨日。
そして本日、ある女性の方が発熱なしの風邪症状で来院されました。
喉はそこそこ赤いですが、呼吸音正常。
「風邪」として、薬を処方しようとすると、
「昨日インフルBになった男性の家内です。」
とポツリ。まさかとは思いましたが、「一応調べてみましょう。」とお答えしました。
そして、待つこと15分。
なんと、なんと、なんと、インフルエンザB型だったのです。

発熱もなくインフルが出るなら、全例にインフル検査が必要ということでしょうか?
しかも、まだ12月初旬というのに。
何かがおかしい今年のインフルエンザなのでした。

2017.12.01.

今季初のインフル検出

皆さん、こんにちは^^
今年もあと1か月になりました。師も走る師走です。
今年もあっという間ですね。
さて、今日の話題はインフルエンザについてです。

インフルエンザが全国的に流行期入りしました。11月26日までの1週間で全国の定点医療機関を受診した患者数は7280人で、定点当たり1.47人(速報値)となり、流行開始の目安とされる「1人」を超えたのです。昨シーズンより1週遅れでした。
各都道府県がまとめているインフルエンザ定点当たり報告数(速報)を見ると、11月30日時点の集計で、少なくとも17都県が全域で流行期入りしました。
最も患者数が多いのは沖縄県で、定点当たり4.88人でした。愛媛県が3.40人、石川県が3.08人、宮城県が2.78人と続いています。第47週に初めて流行期入りした自治体は関東地区に多く、栃木県が2.55人、千葉県が1.45人、東京都が1.86人、神奈川県も1.86人と増加しました。
しかも、東京都のデータによると、患者の6割近くが9歳以下の子どもとなっています。

ということで、いよいよインフルエンザの季節ですが、当クリニックでも今季初のインフルエンザが昨日検出されました。
16歳の男性で、前夜に39度の発熱と、鼻水、咳、関節痛にて来院されました。
結果としてはインフルエンザA型でした。昨年より13日遅い検出です。

当クリニックでは、インフルエンザ診断に高感度迅速診断検査機器『富士ドライケム IMMUNO AG1』を導入しています。最新の技術で検出感度を飛躍的に向上させ、少ないウイルス量でも検出できるので、発症後4時間から判定が可能です。症状がある場合には、出来るだけ早く受診するようにして下さい。

2017.11.27.

クリスマス装飾完成

皆さん、こんにちは^^
本日は穏やかな日差しで結構暖かい日でした。
昨日も風がなく、底冷えもなかったので、毎年恒例のクリスマスの飾りつけを行いました。
今年はかなりバージョンアップしました。
なかなかの出来だと自画自賛しております。
しかし、4年目の装飾なので、LEDの不具合が出始めて、1年目から使っているものは球切れがかなり発生していました。
点灯させて分かったので、今年は我慢しましょう。
来年は買い替えですね。

クリスマス装飾

2017.11.21.

院長のお気に入りVol.20 竹カレー

皆さん、こんにちは^^
今年も残すところ、6週間を切りました。
いつも言いますが、本当に早いですね。。。
そして、冬将軍がやってきて、各地で初雪の便りも聞かれます。
しっかりと体調管理していきましょう!
さて、久々の院長のお気に入りです。

さて、今回のお気に入りは、「竹カレー」さん。
平野で一般的なカレーといえば、ココ壱番くらいしかなかったのですが、なんと美味しいカレー屋さんを見つけました。
実はこのお店は二毛作をしていて、昼はカレー屋さん(ほっこり屋 竹カレー)で、夜は串揚げを中心とした居酒屋さん(ほっこり酒場 ハマちゃん)なのです。
場所は、クリニックから25号線に出て、東に進むパチンコBUN・EIがありますが、そこを左に曲がって右手にあります。(昔の蘭蘭のお隣です。)

メニューは、載っている通りですが、実はメニューに載っていない裏メニューがあるのです。それが「カレーつけ麺」(写真右下)なのです。これが、なかなかいけるのです。麺の大盛りも無料です。そして、カレーつけ汁が残ったら、ライスも無料で投入できるのです!
辛さも普通から5辛までメニューの通り出来るのですが、実はお願いするともっともっと辛くしてくれます。私はいつも5辛ですが、汗だくになりながら食べています。
どれを食べてもただ辛いだけでなく、コクがあって、深い味わいがします。是非、一度食べてみてください。癖になるカレーです。

営業時間は11時半から3時まで(だったはず)。土日も営業されてますが、水曜日がお休みです。

竹カレー
写真左上:お店、左下:メニュー、中上:チキンカレー、中下:石焼きカレー、右上:石焼きリゾット、右下:カレーつけ麺

2017.11.13.

その一口が豚になる

皆さん、こんにちは^^
本日は晴天ですが、明日は雨。そして、一雨ごとに冬が近づいてくるようです。
急な気温の低下は身体にもこたえるので、しっかり防寒してくださいね。
さて、本日の話題はついつい食べてしまうことへの対策です。

太っている人に対して、
「その『つい』を止めなさい!」
「食べなきゃ痩せる。もっと意志を強く持たないと…」
「その一口が豚になる。残す勇気を持ちなさい!」
などと注意していませんか?

「つい食べてしまう」という人の心理として「健康のために、食べ過ぎることはよくない」という認識はあるのですが、目の前に自分の好きな物や残り物があると「味見をしておかないと」、「捨てるのがもったいないから」などの意識が働いて、「つい食べてしまう」という行動に移ってしまうようです。

太っていない人が空腹になると食べる物を探して食べはじめ、満腹になると食べ終わります。ところが、太っている人は、空腹ではないのに眼の前においしそうな外的刺激があると食べはじめることが知られています。これを「外発的摂食」といいます。そして、ある程度、お腹がいっぱいになっても食べ終わりません。お皿の中の食べる物がなくなるまで、食べる傾向があります。

機能的MRIなどを用いた脳科学で、肥満者は目の前に自分の好物があると、視覚野で食品を認識した後、前頭前野に信号を伝えているそうです。もしかすると、「早く食べなさい」というシグナルを伝え、その結果、反射的に「つい手が出てしまう」という行動になっているのかもしれません。そういった患者さんには「意志を強く持て!」ではなく、その外的刺激を減らす作戦を立てていくほうがよいのかもしれません。これを「刺激統制法」と呼びます。

これらの肥満者の心理を知ったところで、「つい食べてしまう」という人には、「その一口が、、、」ではなく、「目の前から食べ物をなくしましょう」とアドバイスしてみてはいかがでしょうか?

2017.11.07.

サザエさん症候群

皆さん、こんにちは^^
11月になって今年もあと2か月と思っていたら、11月も既に1週間終わってしましました。
何と早いんでしょうか。
このペースだとあっという間に今年も終わりそうです。
さて、本日の話題は、皆さんも良くご存じの「サザエさん」に関する情報です。

おそらく「サザエさん」を知らない方はおられないと思いますが、「サザエさん症候群」という言葉をご存知でしょうか?
サザエさんのように歳をとらないとか、かつお君がいつまでも小学生というような意味ではありません。

正式な病名ではありませんが、「サザエさん症候群」は心療内科や精神科では一定の認知度がある概念です(おそらく)。これは、日曜日の夕方、「サザエさん」が始まる頃になると気分が憂欝になるというものです。明日から仕事や学校が始まるというプレッシャーに由来する、軽い抑うつ状態と考えられます。海外では、「Blue Monday」と呼ばれています。

今回の研究によれば、月曜日の自殺率が全年齢層の男性で高いことがわかりました。そして火曜日、水曜日と進むにつれて、この比は減衰していくこともわかりました。また、生産年齢層と呼ばれる脂の乗り切った男性で自殺率が高いこともわかりました。働いているので、ストレスを感じることも多いわけですから。

一方、女性の場合、就労している層が男性ほど多くないからか、曜日ごとの差はみられなかったようです。 また、男女ともに休日、祝日における自殺は少なかったようです。

やはりネックは月曜日ですね。サザエさん症候群かもと自覚している人は、月曜日は注意して出勤するようにしましょう。また、病的だと思うならば早めにしかるべき医療機関へ相談するようにしてください。

そして、日曜日の夕方にサザエさんを見ないことが大事なのかもしれません。(こんなこと書いたらテレビ局に怒られるかも、、、)

2017.10.26.

肥満の原因

皆さん、こんにちは^^
久しぶりの秋晴れで、気持ちの良い気候です。
しかし、先週末に台風21号が通過したと思えば、今週末も台風22号。
21号で被害にあわれた地方は、またまた脅威にさらされますね。
大和川が氾濫しないように祈っております。
さて、本日の話題は、興味津々の肥満に関する話題です。

脳の摂食中枢で働き、肥満の原因となる酵素を特定したと、基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)などの研究チームが発表しました。
この酵素は血糖値を下げるインスリンの働きも阻害しているといい、同研究所の野田教授は「酵素の働きを抑制する薬が開発できれば、肥満と糖尿病を改善できる」と期待しています。

チームによると、体内では、脂肪細胞から分泌されるレプチンというホルモンが摂食中枢に作用して食べる量を調整していますが、肥満の人では必ずしも食べる量が抑えられていないのです。レプチンが働きにくくなっているためですが、その仕組みは分かっていませんでした。チームは、摂食中枢にある神経細胞の表面で働き、さまざまな情報伝達に関わる酵素に着目。PTPRJという酵素の一種がレプチンの働きを抑えていることを見つけたのです。

正常なマウスとPTPRJを持たないマウスに14週間、高脂肪食を与えて肥満状態にさせた後、レプチンを1週間続けて投与。正常なマウスではほとんど変化がありませんでしたが、PTPRJがないマウスでは食べる量が約半分になり、体重も約20%減りました。つまり、レプチンの働きがPTPRJで阻害されなかったためとみられています。

まだ、マウスの実験段階ですし、実際に人間に有効かどうかは分かりませんが、近い将来食欲を抑える新しいダイエットの薬やサプリが出来るかもしれませんね。

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