あれこれブログ

2017.08.22.

癌はタイプミス

皆さん、こんにちは^^
関東では8月に入って21日連続雨ですが、関西は猛暑が続いています。
野菜の高騰など今後に影響を残しそうですね。
さて、今回の話題は、癌の発生はタイプミスと同じという話題です。

肺癌や胃癌は、たばこや食事などの環境要因で起きやすく予防が有効ですが、脳腫瘍や乳癌、前立腺癌など多くの癌は、細胞分裂の際に誰にでも起きる遺伝子の複製ミスが主な原因だとする研究結果を米ジョンズ・ホプキンズ大のチームが発表しました。
チームは「複製ミスは、タイプミスと同じで一定の割合で必ず起きる。癌との戦いに勝つには、予防だけでなく、早期発見が重要だ」と訴えています。

癌の原因には大きく分けて、大気汚染、喫煙、食事といった環境要因、親から受け継いだ遺伝要因、自然に起き、防ぐことの難しい遺伝子の複製ミスの三つに分けられるのです。
チームは国際癌研究機関に登録された世界69カ国の癌患者のデータベースや英国のデータなどを使って、32種の癌について三つの原因の寄与度がどの程度になるか調べました。

この結果、全体では癌を引き起こす遺伝子変異の66%は複製ミスが原因なのに対し、環境要因は29%、遺伝要因は5%であることが分かりました。
複数の変異がなければ癌を発症しないことを考慮すると、環境を改善することで癌の42%は防げると見積もっています。
種類別では、肺癌、胃癌は環境要因の寄与する度合いがそれぞれ66%、55%と高かった一方で、前立腺癌や乳癌は環境要因の割合が低かったのに対し、複製ミスが96%、83%と高くなっていました。

タイプミスと同じと言われても、しっくりしませんが、やはり早期発見が非常に大切なようです。
そのためにも、遺伝子検査がもっと手軽に安価にできる時代が来てほしいものです。

2017.08.08.

鉄分と注意力

皆さん、こんにちは^^
各地に被害を及ぼした台風5号ですが、大阪は大きな被害もなかったようですね。
今日は猛暑日の予想でしたが、台風のお蔭で、にわか雨もあって少し過ごし易い感じです。
以前は、この時期の健診は少なかったのですが、今年は異常に多い気がします。
そして、女性が結構引っかかるのが「貧血」です。

鉄分不足は特に若い女性でよく起こります。鉄分不足は血液が酸素を運ぶために必要なヘモグロビンの不足につながり、息切れや疲れやすいなどの症状を起こすことがあります。今回、アメリカのペンシルバニアで、この鉄分不足が注意力と判断力にどんな影響を与えるのか研究が行われました。

18~35歳の女性127人を対象に、鉄分不足や貧血に関係する検査値と、注意力・判断力の関連性を調査しました。注意力・判断力は、決まった課題を行ってもらい評価しました。その結果、良好な鉄分状態では、注意力や判断力が良好になりました。注意力や判断力の状態が鉄分を反映することが分かりました。これらのデータから、健康な18~35歳の女性の貧血に近い状態が注意力や判断力に影響していることが示唆されました。

無理なダイエットなどで食事のバランスを崩すことでも、日々の活動に影響を与えるかもしれません。
日頃から、レバーやほうれん草、小松菜、ヒジキなどをしっかり摂りましょう
鉄分と健康についてのさらなる研究に期待したいと思います。

2017.07.31.

意外とインドア派

皆さん、こんにちは^^
今日で7月も終わりです。今年も5か月となりました。全く、はやい!
そして、暑い!今日も36度!猛暑日ですよ。
先日、車の中の「Indoor Pollution」の問題について書きましたが、本日もその話題です。

こんな暑い日はカラッとしたアメリカ西海岸でも行きたくなりますよね。(なかなか行けませんが、、、)
アメリカ西海岸といえば、タンクトップや水着姿の人々が、ビーチパラソルの下で、ザ・ビーチ・ボーイズの“サーフィンUSA”でも聴きながら、小説のページをめくる、、、こんなアウトドアライフを想像するのではないでしょうか?
しかし、このようなイメージをいとも簡単にひっくり返すデータがあります。実は、アメリカ西海岸・カリフォルニアの人々は、過ごしている時間の87%を室内(インドア)で過ごしているのだそうです。

カリフォルニアでさえ87%であるなら、梅雨や猛暑、雪など四季の移り変わりがある日本ではどうなのでしょうか。国内の調査によると、平日は90%、休日は88%をインドアで過ごしているそうです。洋の東西を問わず、多くの人は日常生活の大半をインドアで過ごしていることがわかります。

そして、インドアに関して世界的に注意喚起されているのが室内汚染、“Indoor Pollution”の問題です。これは、アレルギー疾患の発症・悪化要因になるアレルゲン・汚染物質が室内の空気を汚すことを指します。欧州からの報告によると、室内の汚染濃度は屋外の2~5倍になりうることが指摘されているのです。

やはり、アレルギー疾患をもつ患者さんにとって、室内環境を整え、アレルギーの原因になるアレルゲンや汚染物質を除去することは重要と思われるます。しかし、インドアは自宅だけとは限りません。職場や公共施設などもインドアのことがあるので、全ての室内環境を個々の人々に最適な状況に整えることはとても難しいことです。
思わぬ場所で発症したアレルギーなどは、アレルゲン回避とともに適切な治療も重要となってきます。
最近では、眠たくならずに効きのいい抗アレルギー薬もあるので、思い当たる方は早めに受診して下さいね。

2017.07.24.

レジャーシーズンとアレルギー

皆さん、こんにちは^^
先週は大阪も4日連続の猛暑日でした。
外に出るだけで、蒸し焼きになってしまいそうな暑さでした。
今週はややましですが、それでも真夏日には変わりなく、体力消耗しますよね。
さて、今回の話題はレジャーシーズン到来に相応しい話題です。

海開き、山開きと本格的な夏のレジャーシーズンを迎えました。家族や親しい友人を誘って、キャンプや避暑地へのドライブを計画している人もいることでしょう。待ちに待った週末、自家用車にさっそうと乗り込んで「さあ、出発!」とカーエアコンをつけた瞬間、吹き出し口からすっぱい臭いが一気に噴き出してきたら、、、楽しい気持ちも一瞬にして薄れてしまいそうです。

この臭いのもとは、主に好湿性のカビであるアオカビやクロカビの一種とされています。どちらも浮遊性で、アレルゲンとしてもよく知られているカビです。これらの車内に浮遊するカビの量を春と夏で比べると、何と夏のほうが3倍以上も多いことが報告されています。これは、カーエアコンの使用頻度が高くなることでカーエアコンの中にある熱交換器に結露が発生しやすく、カビにとって絶好の環境になるからです。
また車内を汚染しているのはカビだけではありません。靴の裏や服に付着しているアレルゲン、車内の食べかすに集まる虫やダニも汚染にかかわっている可能性があります。車の中は密閉された空間であり、室内と同じく“Indoor Pollution”が問題になります。

車内の“Indoor Pollution”なんて気にせず、消臭剤の使用や軽い拭き掃除で済ませれば良い、と考える人もいるでしょう。しかし、一年中アレルギーでお困り(通年性アレルギー)の患者さんではどうでしょうか。
例えば、通年性アレルギー性鼻炎の患者さんが時速40キロで運転中に、車内のアレルゲンに誘発されてくしゃみを1回したとします。くしゃみをすると反射的に目をつぶってしまいますが、目を閉じている時間が0.5秒だとすると、車は非コントロール下で約5mも進んでしまうのです。
イギリスの保険会社の調査によると、くしゃみをして一瞬車をコントロールできずに危険な目に遭ったり、事故を起こしたドライバーは、調査対象の7%(200万人)にものぼることが報告されています。また、くしゃみだけでなく、鼻をかんだり目をこすったりと、アレルギー症状に注意が向いて脇見運転となると、重大な過失につながりかねません。

アレルゲンを除くためには、車内の清掃を定期的に行うことが大切です。しかし、カーエアコンの内部洗浄などは個人では難しく、清掃によるアレルゲンの除去には限界があります。
したがって、治療も並行して行わなければならないときがありますが、抗アレルギー薬として用いられる抗ヒスタミン薬の一部には、飲んだ人が気づかないうちに能力が低下してしまう作用があるとされています。最新版の「鼻アレルギー診療ガイドライン」には、自動車運転に関する注意が記されています。

アレルギーの発症を予防し、症状も上手にコントロールすることで楽しい夏をお過ごしください。

2017.06.15.

脂肪とがんリスク

皆さん、こんにちは^^
梅雨入りしたというのに、雨は一向にふりません。
というか夏並みの暑さです。
外を歩いて買い物に行くだけで、汗ダラダラです。
少しくらい雨も降って欲しいものです。
さて、今日の話題は、脂肪とがんリスクについてです。

余分な脂肪が付くと一部のがんリスクが上昇しますが、その際は脂肪の量だけでなく脂肪の付く場所が重要であるという研究結果が、「British Journal of Cancer」オンライン版に掲載されました。
研究を率いた国際がん研究機関(IARC)によると、「今回の研究で、過剰な腹部脂肪はBMI(体格指数)と同じくらい、肥満関連のがんリスクを示す指標となることが判明した。今回の研究は、体型によるリスクに対する理解をさらに深めるものだ。生物学的な基盤による影響をより明確に示すためには、がんリスクを検討する際にBMI以外の因子についても調べることが重要だと考えられる」と話しています。

今回の研究では、平均年齢62~63歳の計4万3,000人を前向きに追跡した7件の研究結果を分析しました。中央値12年間の追跡期間中に、1,600人超が肥満関連のがんと診断されました。

分析の結果、腹囲(ウエスト周囲長)が1標準偏差(SD)増大するごとに肥満関連のがんリスクは13%上昇していました。同様に、臀囲(ヒップ周囲長)が増大すると9%上昇し、ウエスト・ヒップ比が大きくなると15%上昇していました。ただし、この結果は過剰な腹部脂肪ががんリスクを高めると証明するものではありません。

過体重や肥満は、予防可能ながんの原因としては喫煙に次ぐ因子であり、大腸がん、乳がん、膵臓がんなど13種類のがんと関連しています。イギリスのがんの専門家は、「がんリスクを減らす方法について、人々に知らせることが重要である。健康体重の維持は、がんのリスク低減に利益をもたらす可能性があり、他にも多くの恩恵が得られる」と話しています。
さて、皆さんの最近のお腹周りはいかがですか?

2017.06.09.

野菜と果物と血圧の関係

皆さん、こんにちは^^
関西も梅雨入りですが、今日はとっても気持ちの良い天気です。
今年の梅雨は、雨量が多く、蒸し暑いのだそうです。
健康管理には十分注意してくださいね。
さて、今日の話題は、野菜と果物と血圧のお話です。

野菜や果物は血圧を下げると言われています。中でも特に関係しているものがあるのでしょうか。18万人を超える人の長期間のデータから、統計的に関連が見られた食品が報告されました。
研究班は、アメリカで行われた大規模研究3件からデータを集め、合計187,453人の対象者について解析を行い、野菜、果物の消費量と高血圧症の頻度の関連を調べました。

果物、野菜ともに、週4食以上食べる人で高血圧が少なくなっていました。食品ごとに見ると、ブロッコリー、にんじん、大豆食品、レーズン、リンゴを週4食以上食べる人で、それぞれ月1食未満の人と比べて高血圧が少なくなっていました
やはり野菜や果物は血圧には良いようです。

ただし、この研究の方法では、ほかの原因が関係していた可能性も否定しきれません。たとえば個別の食品についての結果は週4食以上と月1食未満の比較ですが、にんじんを月に1回も食べない食習慣はほかの面でもかなり偏っていたかもしれません。
ここで挙がった食品をひとつの目安にすることで、全体としてバランスのいい健康的な食事につながるかもしれませんね。

2017.06.01.

アニサキス食中毒

皆さん、こんにちは^^
今日から6月です。早いもんですね。
来週には梅雨入りするそうですが、非常に暑い5月でしたね。
全国で2000人以上の方が熱中症で救急搬送されています。
充分お気を付け下さい。
今回は、アニサキスについての話題です。

近年、魚の生食などによって発生する、アニサキスという寄生虫による食中毒の報告が急増しており、大きな問題となっています。厚生労働省の発表している食中毒統計資料によると、2016年のアニサキスによる食中毒の報告件数は124件で、2007年における報告数の20倍以上となり、ノロウイルス(354件)、カンピロバクター菌(339件)に次ぐ、第3位の原因微生物となっていました。
しかし、これらの件数は、あくまでも医療機関から発生届のあった報告数であり、それ以外にも多くの未報告例もあることが指摘されています。国立感染症研究所が行った調査では、病院の患者33万人における診療報酬明細書データによる試算で、年間に約7000件のアニサキス食中毒が発生していると推計されました。つまり、報告されている件数は「氷山の一角」であり、それよりも 遥はる かに多いアニサキス食中毒が、全国で発生しているということなのです。

アニサキスは、長さ2~3cmの白い幼虫として、サバ、サンマ、アジ、カツオ、イワシ、サケ、イカなど、いろいろな種類の魚介に寄生しています。一般的なスーパーなどで買ってきた魚でも、その内臓や身をよく探してみれば、白い糸のようなアニサキスの幼虫が、小さくとぐろを巻いて住んでいる姿がみつかることがあります。アニサキスは、魚の内臓が大好きで、ふつうは内臓を中心に寄生しています。しかし、魚の内臓の鮮度が落ちてしまうと、刺し身などで食べる魚の身(筋肉)の方に移動する傾向があります。
アニサキスは、胃や腸の壁に入ってしまうことで、強い腹痛や嘔吐を起こすことがあります。腹痛は想像以上の激痛となることもあり、緊急手術を必要とするような虫垂炎や胆石症などと間違えられることもあるほどなのです。
アニサキスを駆除する有効な治療薬はありません。胃のアニサキスの場合には、内視鏡検査で胃の壁に頭を潜り込ませている幼虫をみつけて、直接つまみ出すことで治療しています。

アニサキスは、養殖魚ではほとんどみられません。加熱には弱く、60℃でも1分間、70℃以上ではすぐに死んでしまいます。 また、冷凍にも弱く、マイナス20度以下で24時間以上で死んでしまうので、一度冷凍した魚であればリスクは少なくなります。一方、酢、しょう油、わさび等では、アニサキスの幼虫は死にません。したがって、シメサバも残念ながらアウトです。
かつてアニサキス食中毒は、新鮮な魚を食べることができる漁港近くの地域で、集中的に発生していました。しかし今は、本来は焼いて食べたり、冷凍して運んでいた魚を、そのまま食べる機会が増えています。それによって都心でも、サンマの刺し身などによるアニサキス食中毒が、多くみられるようになってきています。

まずは、アニサキスがいる可能性が高い内臓を、生で食べるのは避けましょう。また、鮮度の良い魚を選ぶことで、内臓にいる幼虫が身の部分(筋肉)へ移動することを、少しでも防ぐことができます。
「新鮮=安全」とは限りません。天然物で冷凍なし、おまけに内臓つき、というのが危険なパターンです。「天然、新鮮」は美食のキーワードですが、そこにはアニサキスがいるかもしれません。ご注意を!

2017.05.23.

ビールで認知症予防

皆さん、こんにちは^^
大阪は真夏日まではいきませんが、この時期にしては暑い日が続いていますね。
こんな時期は、帰宅後のビールが非常に美味しいものです。
そこで、本日はビール好きな方にとっておきの情報です。

ホップ由来のビール苦み成分「イソα酸」がアルツハイマー病の予防に有効である可能性が、マウスを用いた実験で判明しました。イソα酸はアルツハイマー病の原因物質であるAβの脳内沈着を抑制し、認知機能の改善に働く可能性があることを、東京大学の研究グループが学習院大学、キリン株式会社との共同研究で明らかにしました。

超高齢社会となった日本では認知症対策は緊急の課題ですが、根本的な治療法はいまだ確立されていません。そこで、日常生活でできる認知症予防への取り組みが注目されています。その1つとして赤ワインに含まれるポリフェノールの摂取が認知症予防に効果がある可能性が報告されていますが、ビールの成分については十分に検討されていませんでした。そこで、研究グループは古来より薬用植物として利用されてきたポップ由来のビール苦み成分である「イソα酸」に着目し、アルツハイマー病モデルとして用いられている遺伝子改変マウスを使って実験を行いました。

研究グループは、イソα酸がマウスの脳内ミクログリア(脳内免疫を担う細胞の一種)のAβ貪食能を亢進し、炎症性サイトカインの産生を抑制する作用をもつことを見いだしました。次に、通常マウスにイソα酸を含有する食餌を3日間摂取させたところ、脳内ミクログリアの貪食活性が亢進して抗炎症型へと変化したことから、脳の炎症が抑制されることも明らかにされました。

さらに、アルツハイマー病モデルマウスにイソα酸を含有する食餌を3カ月間摂取させたところ、対照マウスに比べて脳内ミクログリアの機能が活性化し、脳内に生じるAβなどの老廃物の沈着や炎症を抑制することがわかりました。また、イソα酸の摂取により海馬における神経細胞のシナプス量が有意に増加し、記憶学習機能が改善することも判明したのです。

研究グループは、適量のビールやノンアルコールのビールテイスト飲料の摂取が認知症予防につながる可能性があるとしています。確かに、人間にとってどれだけの量のビールが認知症予防に必要なのかはこれからの課題ですが、ビール好きな方にとっては、ビールを飲む言い訳の一つに出来そうですね^^

2017.05.18.

紫外線予防

皆さん、こんにちは^^
5月も中盤、すっかり新緑の季節になりましたね。
過ごし易い季節ですが、紫外線も気になりはじめる季節でもあります。
そこで、今回は紫外線予防対策のお話です。

アメリカの研究班が、日焼けを防ぐためにビーチパラソルと日焼け止めの効果を比べたア研究結果を紹介します。
この研究は、日焼けで肌が赤くなりやすいタイプ(フィッツパトリックスキンタイプI、II、IIIのいずれか)の参加者81人を対象としています。
2014年8月13日から15日の晴れた日に、テキサス州のルイスビル湖の浜辺で3時間半過ごし、パラソルか日焼け止めのどちらかを使うことによる効果が試されました。
比較のため参加者はランダムに2グループに分けられました。一方はビーチパラソルだけを使うグループ、もう一方はPF100の日焼け止めだけを使うグループとされました。そして、日光を浴びて22時間後から24時間後に、皮膚の状態を評価されました。

その結果、全身のうち1か所以上に赤みが出た人は、パラソルのグループでは78%、日焼け止めのグループでは25%でした。
つまり、強力な日焼け止めを使ったほうがパラソルよりも赤みが出にくかったという結果でした。
しかし、どちらのグループでも完全には日焼けを予防できていませんでした。

どちらのグループでも赤みが出る人がゼロにはならなかったという点が大切です。実際にはどちらか一方ではなく色々な方法を組み合わせて日焼け対策をすることが重要なのです。
日焼け止めをうまく使うことで、赤みが出やすい人も効果的に対策ができます。

2017.05.09.

この時期にインフル?

皆さん、こんにちは^^
楽しいGWも終わって、まだ仕事や勉強に身の入らない方もいらっしゃるのでは?
今年は5連休をいただき、のんびりさせて頂きました。
診察が始まった昨日、インフルエンザB型の患者さまが来院されました。
この時期に?と思われるでしょうが、4月も10人程度のインフルエンザの患者さんがおられました。
今回の話題は、この時期のインフルエンザについてです。

インフルエンザは、毎年、冬に大きな流行を繰り返しています。そのイメージが強いことから、「暖かくなってくれば、インフルエンザにかかる心配はない」と考えている方も多いと思います。ところが、埼玉県の高校で全校生徒966人のうち101人がインフルエンザの症状で欠席し、4月18日に学校閉鎖となったというニュースがありました。そして、全国各地で散発的な流行が続いていることから、「春インフル」という言葉もみられるようになっています。

日本におけるインフルエンザの流行は、通常は毎年12月頃に始まって、翌年の1~3月にピークを迎えます。また、前半は、A型のインフルエンザが中心となって流行し、後半にはB型が増える傾向があります。そして、インフル流行のピークを越えても、5月上旬頃までは地域ごとに散発的な流行を起こすというのが典型的なパターンとなっています。
したがって、「春インフル」というのは、決して珍しいことではないのです。インフルエンザが冬に流行しやすいのは、気温や湿度の低下が関与していると考えられています。しかし、B型が遅く流行する理由なども含めて、季節的な流行の原因が詳しくわかっているわけではありません。

インフルエンザは、春だけでなく、夏にも発生することがあります。たとえば、2009年に世界的な大流行を起こした「新型インフルエンザ」は、夏頃には日本各地でも広がりはじめ、夏休み明けには全国的な流行となりました。しかし、このインフルエンザは、夏に流行する特別なウイルスだったわけではありません。その証拠に、この時に流行したウイルスは、翌年からは冬の流行を繰り返す普通のインフルエンザとなっています。
また、台湾や東南アジアなどの亜熱帯地域では、年間を通してインフルエンザの発生がみられています。つまり、インフルエンザは夏には発生しないというわけではないのです。

流行のピークは越えたとはいえ、まだインフルエンザは各地で散発的な集団発生を起こしています。感染症は、1人の発症をきっかけに広がっていきます。みなさんも、インフルエンザの「残り火」をもらわないように、人混みに出かけた後の手洗いなどの日常的な対策を継続しておきましょう。

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2017.04.27.

AIで医者いらず?

皆さん、こんにちは^^
あと少しでゴールデンウィークですね。
5月1,2日を休んで9連休の方もいらっしゃるでしょうね。
何とも羨ましい次第です。
さて、最近、「AI」という言葉を良く耳にするようになりました。
自動運転や音声認識などもAIの恩恵を受けているのですが、医療の世界にもAIが浸透し始めました。

AI人工知能)を使って心筋梗塞や脳卒中などの患者の電子カルテの情報を分析し、発症や再発するリスクをより正確に予測する研究を始めたと、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)が発表しました。

医師がカルテに自由に書き込む患者の具体的な症状は、同じ症状でも「胸痛」「胸が痛い」などと異なる表現があり、自動的に集計するのは難しかったのです。今回日本IBMの協力を得て、言葉の意味や文脈を理解し、データの関連性などを分析できるAI「ワトソン」を活用。患者約1500人分の電子カルテを読み込ませ、自由記述を正確に識別できるようになりました。
試しにワトソンで識別した「胸の痛み」や「呼吸の苦しさ」といった具体的な症状の情報を、既存のリスク評価基準と組み合わせて人間が分析したところ、心筋梗塞や脳卒中が起こる確率の予測精度を10~15%上げることができたのです。
半年後をめどに同じ規模のデータを読み込ませ、識別の正確さを更に検証する予定です。将来的にはAIで自動的により高い精度でのリスク予測を目指しているようです。同センターの安田聡副院長は、「予後の早期の診断や治療に役立てたい」と話しています。
ワトソンを活用した重症化リスク予測は、藤田保健衛生大(愛知県)なども糖尿病患者で取り組んでいます。

といことは、将来的にAIが医療現場を支配して、医者がいなくなるか奴隷のように働く、、、
そんな、映画「ターミネーター」のような時代が来るのかもしれませんね。
まぁ、その頃には、私は死んでると思いますが。。。

2017.04.21.

スルフォラファン

皆さん、こんにちは^^
先日の雨と強風でクリニックの前の公園のソメイヨシノは葉桜になりましたが、八重桜が満開を迎えています。
淡い色のソメイヨシノもいいですが、濃い色でどっしりした八重桜もいいものです。
さて、本日はスーパーでも最近よく見かけるようになったブロッコリースプラウトのお話です。

「スルフォラファン」とはブロッコリーや大根、ケールなどのアブラナ科の植物に含まれる辛み成分の一種で、普通のブロッコリーよりもブロッコリーの新芽(ブロッコリースプラウト)に多く含まれています。これまでの研究で、このスルフォラファンは体内の毒を排出する解毒作用や健康に害を及ぼす活性酸素の発生を抑える抗酸化作用などをもち、癌や肝機能障害などのさまざまな疾患予防に効果がある可能性が報告されています。

今回、金沢大学とカゴメ株式会社の研究グループは、スルフォラファンの肥満に対する効果に着目し、マウスを用いた実験で検討しました。
マウスを、高脂肪食または通常食にスルフォラファンを「混ぜる」あるいは「混ぜない」4群に分けて14週間観察しました。その結果、通常食を摂取した2群に比べて高脂肪食を摂取した2群では体重増加がみられましたが、高脂肪食+スルフォラファンを摂取した群では高脂肪食だけを摂取した群に比べて体重増加率が15%抑えられたほか、内臓脂肪も20%減少しました。
スルフォラファンを摂取すると、高脂肪食の摂取で上昇したインスリン抵抗性や空腹時血糖値が改善することもわかりました。また、スルフォラファンの摂取でエネルギーの消費量が増えて脂肪燃焼を促進する「脂肪細胞の褐色化」が促されると説明しています。
さらに、スルフォラファンを摂取すると、高脂肪食の摂取で増加した悪玉の腸内細菌が減少し、肥満型の腸内細菌叢を改善することもわかりました。腸内の毒素が減少し、慢性的な炎症を抑えることでインスリン抵抗性を改善し、糖尿病などの生活習慣病の予防に働くと結論付けています。

今後、ブロッコリースプラウトを食べることで肥満や2型糖尿病といった生活習慣病の改善や予防につながる可能性が期待されています!
早速、近所の
ブロッコリースプラウトが売り切れるかも?

2017.04.06.

ロイコトリエン受容体拮抗薬

皆さん、こんにちは^^
暖かい日が続いて、クリニックの前の平野公園の桜も5分咲きくらいでしょうか。
今日もシートを広げてお花見を楽しんでいる方がいらっしゃいました。
うらやましい。。。
しかし、今夜から天気は下り坂。
イベントの日曜日は降水確率50%。。。何とか持ち直してほしいところです。
さて、今日の話題は喘息の治療薬についてです。

喘息や咳喘息の治療には、吸入ステロイド薬のほか、ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)の飲み薬も使われています。
喘息の治療に第一選択として使われる薬は、やはり吸入ステロイド薬です。しかし、人によって吸入ステロイド薬だけでは足りない場合もあります。ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)は主に吸入ステロイド薬を補う治療として使われます。日本では、プランルカスト(商品名オノンなど)、モンテルカスト(商品名キプレス、シングレアなど)が使え、いずれも飲み薬です。

喘息患者を対象として、吸入ステロイド薬の治療中にLTRAを追加した時の効果について、これまでに行われた研究結果が調査され、『Cochrane Database of Systematic Reviews』に報告されました。
吸入ステロイド薬の量を変えないでLTRAを追加した場合、LTRAを追加しなかった場合に比べて次の改善が見られました。
LTRAを追加したグループでは、研究期間に増悪発作が起こってステロイド内服薬が必要になった人の数が約半数になりました。すなわち、6週間から16週間の間において、22人に1人の割合で、LTRAを追加することにより同程度の発作を防げることを意味しています。
また、副作用の可能性がある症状などが発生した数については、LTRAを追加したグループと追加しなかったグループの間で統計的な違いは見られませんでした。

ロイコトリエン拮抗薬は、現在の喘息治療の中で重要な役割があり、広く使われています。効果を示すデータがまとめられていることで、実際に行われている治療の根拠を確かめることができ、ほかの治療と比較するためにも参照することができるので、ありがたいですね。
ロイコトリエン拮抗薬は、当クリニックでも、大活躍している薬なのです。

2017.04.01.

ペットも花粉症に

皆さん、こんにちは^^
4月になりましたね。
大阪の桜も開花を迎え、イベントもあと1週間となりました。
そんなか、一昨日には、今季初のインフルエンザB型が当クリニックでも検出されました。
38度以上の高熱が出たらご用心です。
さて、今まで花粉症の話題は書いてきましたが、今回はペットのお話です。

花粉症を持つ方はこの時期はとてもつらいですよね。
実はこの花粉症は人間だけのものではなかったのです。人間と同じ哺乳類に属する動物達も人と同じく、外から入ってきた細菌やウイルスから自分の体を守る免疫という仕組みを持っています。
人間に近い猿はもちろん、身近な猫や犬も花粉症になるのです。症状としては、くしゃみ鼻水、、、まさに人間と同じような症状をみせます。
猿や猫は比較的人間に近いくしゃみや鼻水といった症状が見られますが、犬は皮膚炎やアトピー性皮膚炎の症状が強く出るようです。

花粉症は、戦後にスギの木をたくさん植えたことで、おおよそ20年くらいで急に増えたと言われています。
花粉症の発症の仕組みは同じことから、動物達の花粉症も、ここ20年くらいで急増していると思われます。人にとってもつらい花粉症は実は身近なペット達もつらい思いをしているのかもしれません。

この時期にペットに皮膚炎などの症状が出ていたら、人間と同じように早めにお医者さんに診てもらうといいかもしれませんね。

2017.03.27.

あなたの健康食は大丈夫?

皆さん、こんにちは^^
あっという間に3月の最終週。今年も1/4が終わります。
まだまだ寒い日が続いていて、桜の開花はもう少し先になりそうですね。
さて、今回の話題は色々と巷で言われている健康食についてです。

近年、野菜や果物をジュースにして飲む「ジューシング」やココナッツオイルなどの健康食がブームとなっていますが、最新の科学的レビューによれば、このような流行は逆に健康に害をもたらす可能性もあるということです。レビューの筆頭著者は、「栄養に関する情報は混乱を来しており、誰かが『これがよい』と言ったかと思えば、翌日には『よくない』と言っている」と指摘。「このレビューの目的は、医師が患者を助けるために必要なツールを提供するために最善を尽くすことであった」と述べています。

同氏らは、健康的な食事パターン全般と、米国で現在流行している特定の健康食に関する医学的エビデンスをレビューしました。その結果、以下のような結論が得られたのです。
○「ジューシング」は、ビタミン、ミネラルなど一部の栄養素の吸収率を向上させますが、丸ごとの野菜や果物に含まれる繊維質や栄養素は除去されてしまう。また、ジュースはカロリーが濃縮されているが、飲んでもさほど満腹感が得られないという結果に。
○同様に、高用量の抗酸化物質サプリメントを飲んでも、単に抗酸化物質を豊富に含む食品を食べること以上の効果は得られません。植物から何かを抽出しても、一般的には同様の利益は得られず、むしろ危険となることさえあるのです。「バランスのよい食事を摂っていれば、通常、ビタミンサプリメントは必要ない」と同氏は指摘しています。
○ココナッツオイルは、健康食として流行していますが、健康に有害な飽和脂肪を多量に含んでいます。料理には、不飽和脂肪の含まれるオリーブ油やサラダ油を用いるほうがよいのです。ココナッツオイルの効果を裏づけるデータは存在しません。
○グルテンフリーダイエットは、グルテン過敏症やセリアック病の人には有益ですが、穀類の消化に問題のない健康な人に利点はありません。加工炭水化物の比率が高いグルテンフリー食品よりも、全粒穀類のほうが健康によいのです。
○卵はコレステロール値を増大させますが、これまで考えられていたほどではありません。心疾患や高コレステロール血症のリスクが高い人でなければ、1日に1~2個の卵はほとんど影響がないと考えられます。肉や乳製品に含まれる飽和脂肪のほうが、コレステロール値への害は大きいのです。

全体として、未加工の食品を中心とする植物性の食事を摂るのがよいと同氏は結論づけ、「色の鮮やかな野菜や果物は抗酸化物質の豊富な栄養源である」と付け加えています。
つまり、健康食に頼らずに、きちんとした食事を摂るのが一番健康に良さそうですね。

2017.03.21.

キスペプチン

皆さん、こんにちは^^
昨日までの連休は本当に春の陽気で、皆さんもお出かけされたのではないでしょうか?
ところが、本日から冬に逆戻り。
この寒暖差は体にこたえますよね。。。
本日は、ちょっと面白いお話です。

愛情や性行為に関連するホルモンの活性を高める方法があるかもしれないという研究結果が、 ロンドン医学部内分泌代謝学教授らにより報告されました。キスペプチンというホルモンは、体内で自然に分泌され、他の生殖ホルモンの放出を促します。今回の研究では、健康で若い異性愛者の男性29人に、キスペプチンまたは不活性のプラセボのいずれかを注射した後、いろいろな写真を見せながら脳機能の画像解析を行いました。

その結果、カップルの性的な画像やロマンチックな画像を見たときの、性的興奮や恋愛により活性化する脳領域の活動量は、キスペプチンの注射後に増大することが判明しました。

教授らは、「これまで、ほとんどの不妊の研究や治療法では、自然妊娠を困難にしうる生物学的要因に着目してきた。しかし、脳と情動の役割も非常に重要で、これはごく一部しか解明されていない」と話しています。共著者の1人は、「今回の研究は、キスペプチンが性や恋愛に関連する脳の活性を高め、ネガティブな気分を抑えることを示しており、不妊症の人によくみられる心理的な性機能障害やうつ病の治療にキスペプチンを利用できる可能性も提議している」と述べています。

日本人カップルの6組に1組は、何らかの不妊治療をしたことがあると言われています。そういう意味でも、このキスペプチンの更なる解明が待たれる所ですね。

2017.03.16.

花粉症の低年齢化

皆さん、こんにちは^^
やっと寒さから抜け出した感じですが、花粉症の方にはつらいです時期ですよね。
クリニックの看護師も鼻水と闘っておりました。
さて、今回の話題は、花粉症の低年齢化です。

花粉症シーズン真っ只中。花粉飛散量を考えると憂鬱になる人も多いでしょう。最近では子供の花粉症が多く、発症の低年齢化が進んでいることがロート製薬株式会社の調査で明らかになりました。
0歳から16歳の子供を持つ親1,589人のうち、自分の子供が花粉症だと実感している割合は33.4%。2013年の28.8%から増加が続いています。アトピー性皮膚炎や喘息、食物アレルギーは減少傾向にありますが、花粉症に対する実感は年々増加しています。
また、花粉症を発症したと思われる年齢について聞いたところ、5歳までの発症が45.5%、10歳までの発症が82.3%という結果に。対して2012年は5歳までが36.6%で、10歳までが69.3%。発症の実感が低年齢化している傾向が読み取れます。
調査では、花粉症と住環境の関連も浮き彫りになりました。花粉症の子供の住環境で最も多かったのは「一戸建て」で35.2%。次いで「7階以上の高層階」が32.4%。近くをトラックがよく通る坂道で一戸建ての場合、花粉症の割合が38.2%と高くなる傾向が窺えました。
一戸建ては、トラックの排気ガスを吸い込みやすいことが考えられます。排気ガスにはディーゼル粒子やPM2.5が含まれており、それらの化学物質が花粉のアレルギー反応を強めるため、花粉症が起こりやすいと考えられています。

花粉症は集中力の低下をまねき、生活や学習への悪影響が懸念されます。屋内への花粉の侵入を防ぎ、花粉の季節に関係なく、PM2.5や黄砂のリスクが高い日はマスクを着用しましょう。

2017.03.10.

口腔アレルギー症候群

皆さん、こんにちは^^
今週は寒い冬に逆戻りですが、季節は確実に進んでいますね。
それは、花粉症の患者さんが連日来られるからです。
今日は、花粉症に関連した口腔アレルギー症候群についてです。

この季節、「今年も来たか…」と憂鬱な気分の方も多いのではないでしょうか。目はかゆいし、鼻もグジュグジュ…、仕事や日常生活に影響を与える花粉症ですが、今や大人だけの問題ではありません。
ロート製薬株式会社が0~16歳の子ども2,935人の親に行った調査では、約3割の親が「子どもが花粉症だと思う」と回答。子どものアレルギー症状のなかでも花粉症は増加傾向にあり、アトピー性皮膚炎(9.9%)の3倍以上。一方、喘息は8.0%、食物アレルギーは6.1%という結果でした。

症状が出る季節は、春が85.8%と断トツ。スギのほかにも、ヒノキやシラカバ、ハンノキなど、さまざまな樹木の花粉が飛び交います。次が秋で、39.0%。春に比べると少ないものの、秋もれっきとした花粉症シーズンで、ブタクサやヨモギなど雑草の花粉が症状を引き起こします。

花粉症との関係が指摘されている症状に、「口腔アレルギー症候群」があります。食物アレルギーの一種で、特定の果物を食べると、口や唇、喉などにかゆみやピリピリ感が表れます。今回の調査では、花粉症の子どもの20.6%が「果物を食べてかゆみを感じたことがある」と回答。たいていはしばらくすると治りますが、長く続く場合や息苦しさを感じる場合は、アナフィラキシーショックにつながる危険もあるので、速やかに医療機関を受診しましょう。

原因となる果物は「リンゴ・モモ・キウイ」が50.0%と最も多く、次が「メロン・スイカ」の38.9%。いずれの果物も花粉のアレルゲンと構造が似ているため、口腔内でアレルギー症状が起こると考えられており、「交差反応」といわれています。リンゴ・モモ・キウイはハンノキやシラカバ、メロン・スイカはヨモギやブタクサ、トマトはスギと交差反応があると報告されています。

子どもの花粉症については、ぼーっとしているなど、他人からはわかりづらい特徴があるので、周囲の大人が注意してあげることが大切。さらに、乳幼児期から花粉を避ける、屋内への花粉侵入を予防するなど、発症を防ぐことも大切です。
しっかりと予防して、きちんと内服をして、花粉症の季節を乗り切りましょう!

2017.03.06.

睡眠不足で太りやすい?②

皆さん、こんにちは^^
あっという間の2月が終わり、3月になってやや過ごし易くなってきましたね。
しかし、花粉症の方にはつらい時期ですね。
今回は、前回と同じ睡眠不足についてです。

睡眠時間を大幅に制限すると、食欲抑制にはたらくホルモンが減少し、空腹感が増すなど食欲に影響を及ぼし、その結果、肥満リスクが増加することを、早稲田大学と花王株式会社ヘルスケア食品研究所との共同研究で明らかにしました。

これまでの疫学研究で、慢性的な睡眠不足が肥満をもたらすことはわかっていましたが、睡眠時間がヒトのエネルギー代謝にどういった影響を及ぼすのか、その詳細な機序は明らかにされていませんでした。そこで、研究グループは健康な男性を対象に、睡眠時間を通常の7時間と比較して3.5時間に制限した場合のエネルギー代謝や食欲の変化を観察しました。

対象は、平均年齢23歳の健康な男性9人。参加者には決められた食事をとってもらったうえ、(1)7時間睡眠を3日間続けてもらい、3日目の7時間睡眠と翌日の睡眠回復を含む48時間における代謝への影響を測定。次に、2週間の休止期間ののち、(2)3.5時間睡眠を3日間続けてもらい、3日目の3.5時間睡眠と翌日の睡眠回復を含む48時間におけるエネルギー代謝への影響を同様に測定しました。(1)と(2)をランダムな順番で行いました。

その結果、睡眠時間を7時間から半分に制限すると、夜間のエネルギー消費量は増加した一方で、1日のエネルギー消費量には変化はみられないことがわかりました。また、睡眠時間を制限すると、食欲抑制作用をもつペプチドホルモンであるペプチドYY(PYY)の分泌が有意に低下したほか、1時間ごとに質問票で評価した空腹感が増すなど、食欲に影響を及ぼすことも明らかになりました。つまり、。睡眠時間を制限しても1日のエネルギー消費量には変化はみられなかったことから、カロリー摂取量が増えることで体重増加リスクが高まると考えられました。

難しいお話だったかもしれませんが、PYYのような薬が出来れば無理せずに食欲を抑えてダイエットできるかもしれませんね。
しっかり睡眠をとることがダイエットへの近道なのかもしれません。

2017.02.24.

睡眠不足で太りやすい?①

皆さん、こんにちは^^
春眠にはまだまだですが、しっかり睡眠をとってますか?
今回は睡眠不足で太りやすくなるという、ちょと興味深いお話です。

睡眠不足が続くと太りやすくなるという話を聞いたことがあるかもしれません。今回の研究では、睡眠不足と食欲が増すように脳に働きかける物質との関連性が検証されました。

グレリンは、胃から作られるホルモンの一種で、脳に働きかけて食欲を増す物質です。
今回の研究では、健常者19人を対象に、通常の睡眠時間を取る場合と睡眠時間に制限を設けた場合で、摂取カロリーとグレリンにどのような影響が見られるかを検証しました。

その結果、睡眠不足の場合には、グレリンの値が増加していました。さらに、グレリンの値が増えた場合に、甘い物の摂取カロリーが増えているという結果でした。
睡眠不足であると太りやすいという話には、このような背景があるのかもしれません。
しかし、いくら睡眠が大切だからと言って、食っちゃ寝、食っちゃ寝していたら、逆効果ですからね!
あしからず。

2017.02.14.

喘息吸入薬が花粉症に効く

皆さん、こんにちは^^
まだまだ寒い日が続いていますが、体調はいかがでしょうか?
という本人も先日の連休で風邪をひいて、2日間寝て治しました。
金曜日のあの寒い夜に出歩いたのが原因です。
医者の無養生とはよく言ったものです。
本日はバレンタインですが、全く関係のない喘息と花粉症の話題をお届けします。

喘息患者さんのうち6~7割の患者さんがアレルギー性鼻炎を合併していると言われています。花粉症の時期に鼻炎対策をおろそかにしてしまい、喘息症状が悪化することもしばしば見受けられます。その原因は主に3つ考えられます。
1)アレルギー性鼻炎の鼻汁が、鼻腔から後鼻漏を生じ、それを吸いこんでしまうことで喘息症状を誘発する。
2)アレルギー性鼻炎の鼻粘膜で反応するヒスタミンやロイコトリエンなどの炎症物質が血流を介し、喘息炎症を誘発する。
3)アレルギー性鼻炎による鼻閉の結果、口呼吸になってしまい、アレルゲンが鼻粘膜のフィルター機能を介さないで気管支粘膜に直達し、喘息炎症を誘発する。

そのため喘息患者には、本格的な花粉飛散期の2~4週間ほど前から、花粉症の初期治療を開始するように勧めています。それに加えて、当クリニックでは以前から、初期治療以外に、吸入ステロイド薬(ICS)または吸入ステロイド配合薬を吸入したら鼻から呼気を出すよう指導しています。
ICS使用中の喘息患者さんに対し、ICS吸入後に鼻から呼気を出すように指導すると、鼻腔にステロイドが広がり、花粉症の症状が軽くなるケースを数多く経験してきました。ICSは吸入すると肺に沈着しますが、呼気中に残るICSは鼻腔側へ呼出することで鼻粘膜に作用すると考えられます(下図参照)。ICSと同じ成分が含まれている点鼻薬が市販されていることを考えると、ICSを鼻腔へ呼出することはアレルギー性鼻炎にも効果が期待できると言えるでしょう。

ICS吸入後の鼻腔への呼出が効果的な理由として
1)鼻腔後方から流入する霧状のICSは鼻腔全体から副鼻腔に至るまで拡散する。一方、鼻腔前方から薬剤を噴霧する点鼻ステロイド薬は、主に下鼻甲介に付着し、上部や副鼻腔にまで拡散されにくい。
2)副鼻腔の開口部は鼻腔後方に向けて開いており、解剖学的に鼻腔後方から流入する霧状のICSは副鼻腔まで拡散しやすい。
などのメカニズムが考えられています。

つまり、解剖学的に言っても、ICS吸入後の鼻腔への呼出は理にかなっているのです。
追加料金がかかるわけではないので、是非実践してみてくださいネ!

2017.02.10.

ゾウはガンにならない

皆さん、こんにちは^^
西日本は今季最強寒波に襲われていますね。
大阪も寒い寒い。。。風が冷たい!雪が舞うかもです。
さて、今回はトリビア的な話題をお届けします。

6トンを超える体をもちながら70年以上生き、ほとんどガンにならない動物 ― それがゾウなのです。
この世界最大の陸上動物がガンにならない理由の解明に取り組んだ研究チームが、その秘密を突き止めたと発表しました。

米ユタ大学の研究者は、「男性の半数、女性の3人に1人は生涯にガンを発症する。加齢とともに細胞の損傷を修復する能力が低下するため、ガンは加齢による疾患であるといえる」と説明しています。ゾウの体はヒトの100倍もあり、細胞数も多いことから、確率的には全てのゾウがガンで死んでもおかしくないのに、そのゾウがガンにならないという不思議な能力は科学者らの関心の的でした。

研究者は、動物園の記録を分析した結果、ゾウがガンで死亡する確率は5%未満であることが判明しました。人間の場合は11~25%と言われているので、相当低い数字と言えそうです。さらに、ゾウの全遺伝子の解析を行い、特に腫瘍抑制因子として知られるP53遺伝子に着目した結果、ヒトにはP53が2コピーしかないのに対し、ゾウには40コピーもあることが判明しました。

次に、8頭のアフリカゾウおよびアジアゾウから採取した血液を、健康なヒト11人およびリ・フラウメニ症候群(P53が1コピーしかなく、90%が生涯にガンを発症する)のヒト10人の血液と比較しました。これらの血液検体に放射線を照射し、DNAに損傷を与えると、最初はいずれのP53遺伝子も同じように作用するように見えたが、さらに詳しく調べると、ゾウのP53遺伝子はヒトに比べ、損傷した細胞を修復するよりも死滅させる比率が高いことがわかりました。その数は健康なヒトの2倍以上、リ・フラウメニ症候群患者の5倍でした。

研究者は、「ゾウがガンに抵抗する機序が解明された今、それをヒトに応用する方法を研究することができる」と述べています。
私もゾウの血液を輸血しようかな。。。そうすれば不死身の体が手に入るかもです。
(拒絶反応で必死です。良い子は絶対に真似しないようにしましょう!)

2017.02.02.

チョコレートは健康に良い?

皆さん、こんにちは^^
あっという間に1月が終わり、2月ですね。
テレビなどでもバレンタインデイに向けて色々とチョコレートの特集を目にする機会も増えてきました。
そこで、今回はそのチョコレートについての話です。

今までの研究を解析した結果、チョコレートに含まれるカカオは実際に身体によいという新たな裏づけが得られたことが報告されました。
アメリカの研究者らは、計1,131人の被験者にフラバノール(健康に有益とされるカカオの成分)またはプラセボのいずれかを摂取させた19件の対照試験をレビューしました。フラバノール群の被験者は、1日166~2,110 mgのフラバノールを2週間~1年間にわたり摂取していました。
なお、標準的なチョコレート製品には、この用量のフラバノールは含まれていません。2011年に発表された研究によると、人気のダークチョコレート菓子の間ではフラバノール値に大きなばらつきがあり、ミルクチョコレートやホワイトチョコレートではさらに差が広がることがわかってます。

米国立衛生研究所(NIH)と製菓企業マース社による研究、さらに米国心臓協会(AHA)と製薬企業のファイザー社による知見をレビューした結果、カカオフラバノールを含む食品を摂取した群では、中性脂肪値が低いことが判明したといいます。また、炎症や血糖値をコントロールする能力の向上が示されたほか、「善玉」コレステロール値にもやや上昇がみられました。

しかし、チョコレート自体による日常の健康への影響は不明であり、利益が害を上回る摂取量や種類についても明確にされていません。いずれにしても、「チョコレートとともに摂取されるカロリーと糖分を無視すべきではない」と、アメリカの研究著者は述べています。
つまり、カカオフラバノールは健康に良いけれど、チョコレートが健康に良いかどうかはチョコレート次第と言えそうですね。

2017.01.27.

今年の花粉飛散は?

皆さん、こんにちは^^
今日は久々に底冷えから解放されて、少しホッとしますね。
でも、気付けば1月もあと5日。
そろそろ花粉症の方は準備が必要です。

日本気象協会は昨年の12月6日、2017年春の花粉飛散予測の第2報を発表しています。
それによると、2017年春のスギ花粉の飛散は、2月上旬に九州北部や中国・四国・東海地方の一部で始まるとのことです。大阪は2月20日ごろ、名古屋は2月15日ごろ、東京は2月15日ごろと予測されおり、全国的に例年並みとみられています。

飛散量については、2016年春と比較すると、九州・四国・近畿地方で非常に多く、中国・東海地方で多く飛散する見込みです。そのほか、北陸地方はやや多く、関東地方ではやや少なく、東北地方と北海道では少ない見込み。2016年夏は全国的に気温が高くなり、日照時間は北海道、北陸・東海・近畿・四国・九州地方のほとんどで多くなりました。「高温」「多照」なほど、翌年のスギ花粉飛散量が多くなることから、西日本の多くの地域で前シーズンよりも「非常に多い」予測となっています。飛散量が少なかった2016年春の3倍以上となる地域もあるようです。

なお、ここでいう「飛散開始」とは「1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日」のこと。
それ以前も、わずかではありますがスギ花粉は飛散します。早め早めの対策が肝心なのです。
昨年も書きましたが、花粉症のシーズンが始まってから抗アレルギー薬を内服するのではなく、飛散の1か月前から内服しておくと花粉症の症状を軽くすることができます。
ということで、花粉症の方はそろそろ内服を開始しましょう!

2017.01.16.

お酒の後のラーメン

皆さん、こんにちは^^
今季最強の寒波のせいで、寒い日が続いていますね。
強風のせいで、裏の休憩所のテントが破壊されました。。。信じられません!
さて、昨年末から忘年会から新年会と飲む機会が多いですが、お酒に関する話題です。

お酒を飲んだ後に、ついついラーメンを食べてしまうことがありませんか?
ラーメンやアイスクリームを食べたくなるのは、アルコールが食欲にかかわる脳の神経細胞を活性化させるためらしいことを、イギリスの研究グループがマウス実験で突き止め、発表しました。

アルコールは高カロリーなので、飲めば飢えは満たされるはずなのに、逆に食が進むことが知られています。酔って食べ過ぎを防ぐ抑制心が働かなくなるなどの説がありますが、理由はよくわかっていませんでした。

研究グループはマウスにアルコールを与えると、食べる量が約1~2割増えることを確認。アルコールを与えた時のマウスの脳を調べたところ、ふだんは飢えによって食欲が増す時に働く神経細胞が活性化していることがわかったのです。人為的にこの神経細胞の活動を抑えると、アルコールを与えても食べる量は増えませんでした。

この神経細胞は、マウスと人で共通だといわれています。
お酒を飲むと過食しやすいことを、しっかりと自覚しておく必要がありそうですね。

2017.01.13.

地ビールにご注意を

皆さん、こんにちは^^
この冬最大の寒波到来で、北日本を中心に大荒れの天気ですね。
大阪も風が冷たくて、本当にしばれます。
しかも、明日からはセンター試験。
受験生の皆さんは体調に十分気を付けてくださいね。
さて、約束通り、前回に引き続き尿酸のお話です。

最近、小規模なビール工房がつくる「クラフトビール」、いわゆる地ビールの人気が高まっています。
国内のクラフトビールの製造免許場数は2014年時点で181ヵ所と、小規模な醸造所や銘柄が乱立しています。日本のクラフトビール自体は市場の1%にも満たない規模なのですが、米国では成長分野として期待され注目が集まっています。
国内でも、2015年にはキリンビールが「よなよなエール」などを主力商品に持つヤッホーブルーイングと提携を果たし、業界では「2015年はクラフトビール元年」などと言われたそうです。実際に、コンビニや居酒屋でクラフトビールを目にする機会も増えているのではないでしょうか?

ところがこのクラフトビール、実は一般のビールと比べると総じて2倍量から3倍量のプリン体を含んでいるものが多いと言われています。その差はどこからくるのでしょうか?

実は、ビールの中に「酵母」が残っているか否か?が、その主な原因とされています。ビールは、一般的に製造の最終工程で酵母を取り除くために濾過を行います。しかし、クラフトビールでは、濾過をせず酵母を取り除かないことが多いようです。
つまり、クラフトビールにはたくさんの酵母が含まれることになります。酵母も生き物ですので、DNAを持っています。DNAの主な成分の1つにプリン体があるため、結果として、クラフトビールは一般のビールよりもプリン体が高くなってしまうわけです。

クラフトビールは各醸造所において「原料」、「発酵方法」、「酵母の種類」等の工夫が施されています。これらの工夫によりもたらされるユニークかつ多様な酵母は、ビールの個性となって独自の香りや味わいとなっています。
多種多様なクラフトビール。
それぞれの酵母の違いを味わいながら、飲み過ぎない程度に楽しんでみてはいかがでしょうか。

2017.01.07.

恐竜も痛風に

皆さん、こんにちは^^
急に寒くなりましたが、体調にお変りありませんか?
また、正月に美味しいお節料理やお雑煮、お酒をいっぱい摂られた方。
体調は大丈夫ですか?
ということで、尿酸に関連したお話を2回連続でお届けします。

今から6500万年以上前、肉食恐竜のティラノサウルスが痛風に苦しんでいたことをご存じですか?
シカゴのフィールド自然史博物館には、世界で最も有名と言われる「スー」と名付けられたティラノサウルスの化石があります。この「スー」の右手指の骨には、骨の一部が丸く溶けるという痛風の痕跡が認められています。原因は解明されていませんが、赤身肉などの高プリン食の摂取が原因と考えられています。

しかし、肉食動物はすべて痛風かというと、そうではありません。トカゲや亀、ワニ類は痛風になることが明らかになっています。
しかし、肉食動物であるライオンは痛風にはなりません。

この違いは何によるものなのでしょうか?
それは「ウリカーゼ」という酵素の存在によります。

ヒトを含む霊長類や爬虫類にとって、プリン体の最終分解産物は尿酸です。しかし、霊長類以外の哺乳類は、尿酸をウリカーゼで酸化し、水溶性の高いアラントインという物質にまで分解します。このため、人間のように排泄しきれなくなった尿酸が結晶となって関節にたまり痛風の症状として出る、といったことは起こりません。
太古の時代にはヒトもウリカーゼを保有していたといわれていますが、進化の過程で失われたということです。

太古の時代、地球の王者であった恐竜は、ウリカーゼを保有しておらず、現在の王者である人間もウリカーゼを保有していません。
これは偶然なのでしょうか?

王者は、次の王者に痛風という病も継承したのかもしれませんね。

2016.12.26.

見えないネコ

皆さん、こんにちは^^
今年も1週間を切ってしまいました。
そしてクリニックの診療も、今日を含めてあと3日。
何とも早いものです。
さて、今日の話題は「ネコ」です。

2015年頃から、空前のネコブームに沸いています。ネコブームによる経済効果はアベノミクスをもじって「ネコノミクス」と呼ばれているそうですが、関西大学名誉教授・宮本勝浩氏の試算によると、2015年の1年間で約2兆3162億円となるそうです。
このブームを受けてか、平成23年度ではイヌの方が230万頭も多く飼われていましたが、最近ではイヌとネコの飼育頭数はほぼ同数で推移しています。近いうちに、ネコの飼育頭数がイヌを抜くかもしれません。この記事を読まれている方のなかにも、これからネコを飼うことを考えている人もいることでしょう。

しかし、飼いネコが増えることにより心配になるのが、ネコアレルゲンによるアレルギーです。
実は、ネコがいないはずの学校やデイケアなどの公共施設、ネコを飼っていない家庭からも、ネコアレルゲンが検出されることが報告されています。なぜネコを飼っていない場所なのに、ネコアレルゲンがあるのでしょうか。

ネコアレルゲンはネコの毛ではなく、皮膚の皮脂腺からの分泌液や唾液に含まれているFel d1と呼ばれる糖タンパクが主犯格とされています。その成分が、毛づくろいするときなどに毛やフケなどに付着することで空気中に飛び散ってしまうのです。そして、これらが飼い主の衣類等に付いて家の外へ持ち出され、それが別の場所の床に落ちる、他の人の衣類等に付着するなどして、拡散するのではないかと考えられています。特に原因が見当たらないにも関わらず、突然アレルギー症状を訴える患者さんは、どこからかともなく現れたネコアレルゲンに曝露されている可能性があります。

「不思議の国のアリス」に登場する、片方の耳から反対側の耳にまで広がった大きな口でにやにや笑いながら、現れたり消えたりする「チェシャネコ」のように、ネコアレルゲンも意外な場所に現れて、空中を漂っているのかもしれませんね。

2016.12.10.

膝の痛みにキャベツ?

皆さん、こんにちは^^
12月も今日で10日目。本当に早いです。あっという間です。
最後まで気を引き締めて頑張りましょう!
さて、前回、変形性膝関節症に関するお話を書きましたが、今回もその絡みです。

前回も書きましたが。長引く膝の痛みの原因で一番多いのが変形性膝関節症です。重症では手術が必要になります。薬などいろいろな治療が試されていますが、決定的なものは見つかっていません。今回、ドイツの研究班が、なんとキャベツの葉を巻く治療を変形性膝関節症に試した研究の結果を報告しました。

変形性膝関節症は、加齢などにより膝の軟骨がすり減って痛みや動かしにくさを現す変化です。一度傷付いた軟骨は再生しないので、変形性膝関節症はしだいに進行し、治ることはありません。この研究では、変形性膝関節症の進行度がステージIIまたはIIIの人が対象とされました。ステージIIとステージIIIは、ある程度進行し、手術が検討されることもある状態です。平均年齢65歳の変形性膝関節症の患者81人が集められました。対象者はランダムに3グループに分けられ、それぞれ治療を受けました。
①毎日2時間以上キャベツを巻くグループ
②毎日1回以上痛み止めのジェルを塗るグループ
③通常のケアをするグループ
痛み止めのジェルとして、薬剤1gあたり10mgのジクロフェナクが使われました。ジクロフェナクは痛み止めの成分として広く使われています。日本で処方箋なしで買える薬としてはボルタレンACゲルなどが1gあたり10mgのジクロフェナクを含んでいます。

そして、4週間の治療によって次の結果が得られました。
キャベツを巻いたグループで、通常のケアのグループよりも痛みが弱くなっていました。痛み止めのジクロフェナクと比べると痛みに差が見られませんでした。
また膝の機能や生活の質の質問紙でも効果が見られました。

キャベツを巻く治療の効果を示すデータが得られました。キャベツに含まれる何らかの成分が炎症や痛みを抑えるように作用していたのかもしれません。
ただし、ここで紹介したキャベツの効果も、キャベツを食べたときに同じ効果がありそうだとは言えません。
キャベツを巻く方法も、この1件の報告だけで「確かに有効」と決めることはできません。試してみてもいいでしょうし、効果があるかもしれませんが、ほかの方法もいろいろあることと、一度傷付いた軟骨は元に戻らないことを頭に置いていてくださいね。
でも、私的には、ドイツの研究班は何故キャベツを選んだのかの方が興味がありますね。

2016.11.29.

グルコサミンとコンドロイチン

皆さん、こんにちは^^
11月も明日で終わり。今年もあと1か月となりました。
12月は師走と呼ばれるだけに、日が過ぎるのが今以上に早く感じるのでしょうね。
だんだん寒くなってくると、膝の痛みを訴える方が増えてきます。
今回は、CMでもよく流れているサプリメントのお話です。
少し長くなるのですが、お付き合いください。

膝の痛みや変形をおもな症状とする変形性膝関節症。代表的な治療法は手術やリハビリなどです。一方で「膝の痛みに効くかもしれない」と消費者が感じている民間療法に、グルコサミンやコンドロイチンといったサプリメントがあります。しかし、実際に効果はあるのでしょうか?

まずグルコサミンとコンドロイチンについて説明します。
グルコサミンは「糖」のひとつで、軟骨に含まれるプロテオグリカンを作る物質として知られています。一方、コンドロイチンは、前述のプロテオグリカンに含まれる成分のひとつです。
つまり、グルコサミンもコンドロイチンも、軟骨を構成する物質であるという理由で注目されています。しかし、ここで気をつけないといけないことは、「軟骨を構成する物質」を「口から飲む」ことによって、軟骨に行き渡るのか?という点です。さらに、もし行き渡るとしても、人間の体にはたくさんの関節があり、それが「傷んでいる膝に集まる」ことはあるのだろうか、という点も考えなければいけません。

それでは、実際にグルコサミンやコンドロイチンといったサプリメントを飲むことで、すり減った軟骨が改善することはあるのでしょうか?
動物実験では、軟骨が再生したという研究と軟骨は再生しないという研究があります。一方、人を対象とした研究では、軟骨が再生するか画像検査で検討したものがありますが、それについては「効果があるとは言えない」という結果でした。そもそも、口から入ったグルコサミンやコンドロイチンは体内で分解されるのですが、それが軟骨の成分に再合成されるのかという疑問が残ります。ちなみに、効果があるという論文もあるのですが、そのサプリメントを飲む量や継続期間などは実現可能性が高いとは言えない方法であるようです。

一方、軟骨がどうなったかという視点ではなく「痛みはどうなったか?」という視点に基づいた研究も多く検討されています。これに関しては、British Medical Journalという雑誌で検証されています。この研究では、過去に行われた10の研究(3803名の変形性関節症の患者)を対象にグルコサミン、コンドロイチンの効果を調べたものです。効果は痛みについて調べており、痛みのスケール(10cmの線上で、自分の痛みがどの程度か示してもらう検査。0cmを全く痛みがない、10cmを想像できる最大の痛みとしている。)を使っていました。
結果は、グルコサミンを飲んだ群ではプラセボ群(偽薬群)よりも、平均で0.4cm改善したというものでした。コンドロイチンを飲んだ場合、グルコサミンとコンドロイチンを併用した場合では、統計的に意味のある効果はありませんでした。この0.4cm(4mm)という数値を想像してみてください。感じ方はそれぞれかと思いますが、この論文では「臨床的に意味があるほど、痛みに対してグルコサミンとコンドロイチンの効果はない」と結論付けています。

また、この論文が世に出される前には、アメリカ食品医薬品局(FDA)は同様に、「グルコサミンとコンドロイチンに、健康上の有効性を示す、または変形性膝関節症などの危険性を減らすほどの信頼できる根拠はない」と結論付けています。

以上のように、変形性膝関節症の膝の痛みにグルコサミンやコンドロイチンの効果があるとは言えないというのが一般的な意見なのかもしれません。(飲みたい方は全然飲まれてもいいと思いますが、、、信じる者は救われるかもしれません)

2016.11.17.

今季初のインフル検出

皆さん、こんにちは^^
当クリニックではインフルエンザの予防注射で来院される方がピークを迎えています。
1日40人以上来られる日もあります。

そんな中、当クリニックでインフルエンザA型が今季初めて検出されました。
昨季の初検出は年が明けた1月中旬だったので、約2か月早い計算になります。
といっても、昨季が遅すぎただけなのですが。。。

3日前から寒気と関節痛があり、咽頭痛と鼻水と咳。
来院時の体温は37.6℃でした。
インフルと判明して、「5日間の飲み薬にするか、1回15分で終わる点滴にしますか?」とお尋ねすると、点滴が良いというお返事だったので、別室にて点滴を行いました。
以前も書きましたが、当クリニックでのインフルエンザに対する治療は、大人の場合、タミフルを朝晩1カプセル5日間内服するか、ラピアクタという点滴を1回だけ15分かけて点滴するか選択して頂けます。

また、インフルエンザの判定キットですが、判定に適した時間があるのをご存知でしょうか?
発熱してすぐでは陰性となることがあります。
目安としては、発熱から12時間から24時間くらい経過している時がベストタイミングとなります。
ですから、朝起きて熱っぽかったら、1日様子を見て次の日の朝一番に受診、夕方に熱っぽかったら、次の日の昼前くらいに受診するタイミングがいいと思います。

ご参考にしてください。

2016.11.14.

喫煙で遺伝子変異

皆さん、こんにちは^^
暖かい週末でしたが、いかがお過ごしだったでしょうか?
そして、今日はスーパームーンですが、あいにくの天気。
次回見られるのは、2年後の1月1日だそうです。楽しみですね。
さて、今回の話題は喫煙者にはちょっと耳の痛いお話です。

たばこを吸う本数が多いほどDNAが傷つきやすく、1日1箱を1年間吸い続けると肺の細胞では遺伝子に150個の変異が生じるとの研究結果を、国立がん研究センターなどの国際チームが11月4日付の米科学誌サイエンスに発表しました。

変異の数は肺が最も多く、喉、口と続いています。遺伝子の変異はがん発症の危険性を高めるとされ、たばこの影響を部位ごとに詳細に解析したのは初めてで、禁煙の重要性を改めて示した結果となりました。
センター長は「変異が起きる仕組みを解明できれば、がんの予防や治療に役立つ」と話しています。
チームは、日本を含むアジアや欧米の5千人以上のがん患者について、がん細胞のゲノム(全遺伝情報)を解読。患者の喫煙歴を基に1日1箱を吸い続けたときの影響を推計すると、肺は150個、喉頭は97個、咽頭は39個、口腔は23個の変異が1年間に発生し、生涯を通じて蓄積されているとの結果になりました。膀胱は18個、肝臓は6個でした。

さらに詳しく調べたところ、変異の起こり方は部位によって違いがあることも判明。肺や喉頭、肝臓などでは、たばこに含まれる発がん物質によって変異が引き起こされていましたが、膀胱や腎臓では発がん物質と関係なく変異が起きていました。膀胱や腎臓では、喫煙の影響で細胞のDNAを修復する働きに異常が生じた可能性があると考えられています。

なにはともあれ、タバコはやめた方がよさそうですね。

2016.11.08.

ワクチンは午前中が効果的

皆さん、こんにちは^^
大阪は久々の雨で、明日からまたぐっと冷え込みがきつくなりそうです。
日中の温度差も大きく、体調をコントロールするのが難しい時期なので、しっかり管理しましょう!
そんな中、インフルエンザの予防接種に来られ方が増えています。
先週末くらいから、1日15~20人くらいいらっしゃいます。
そこで予防接種ワクチンのちょっとお得な情報をお届けします。

交感神経が活発に働く時間帯は病原体を攻撃する免疫機能が強まり、ワクチンが効果的に働くことをマウスの実験で明らかにしたと、大阪大の免疫学チームが10月31日付の米科学誌「ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メディシン」電子版に発表しました。

チームによると「病は気から」と言われるように、神経系が免疫機能に関わる可能性は古くから指摘されていましたが、詳細は分かっていませんでした。
チームはリンパ節で、交感神経が活発に働くと、神経伝達物質ノルアドレナリンの分泌によって、免疫反応を担うリンパ球が増加するメカニズムを解明。夜行性のマウスでは、交感神経が活発化する夜の方が、昼よりもリンパ球が増加しました。
そこで、夜間にマウスにワクチンを接種し、約1カ月後、病原体の働きを弱める「抗体」を測定すると、昼に接種したマウスよりも、血中濃度が約4倍も高くなったのです。
つまり、ワクチンによる感染症の予防効果には個人差がありますが、「人の場合は交感神経の活動がピークになる午前中に接種すれば、高く安定した効果が期待できる」としています。
チームは「交感神経の活動が高まる時間帯は病原体に遭遇するリスクも高く、免疫機能が強まる仕組みになっているのは理にかなう。神経系と免疫系が相互に作用しながら進化し、生み出された生存戦略ではないか」と話しています。

ということで、ワクチンの接種は午前中が効果的のようですが、午後から接種しても効果がないわけではないので、早めの接種をお願いします。
特に13歳未満の方は2回接種が必要ですので、要注意ですよ!

2016.11.01.

マイコ、今シーズン大流行か

皆さん、こんにちは^^
なんと、今年もあと2か月となりました。本当に早いですね。
この2か月もあっという間に過ぎていくんでしょうね。
悔いの残らないように今年を頑張りましょう!
先日、インフルエンザの流行が早いかもというブログを欠きましたが、今シーズンはインフルエンザだけではないようです。
それは、マイコプラズマなのです。

マイコプラズマ肺炎は、かつては周期的な大流行を繰り返し、その流行のタイミングが4年に1度のペースとなっていました。それが、ちょうど夏季オリンピックの開催年に重なっていたことから、一部では「オリンピック病」と呼ばれたこともありました。しかし、ソウル・オリンピックが開催された1988年を最後に、このような規則性はなくなっています。それでも、小さな流行を繰り返している状況は続いており、国立感染症研究所発表の感染症発生動向調査によると現時点では過去10年間で最大の報告数となっているのです。

マイコプラズマ肺炎は、特に子どもや若者に多くみられる代表的な肺炎のひとつです。近年の報告では、全体のうち約80%が14歳以下で発症しており、そのピークは小学校低学年となっています。
マイコプラズマは、感染してから発症するまでの潜伏期間が長く、約23週間(最大1か月程度)もあります。このため、人が多く集まる保育園や学校、会社、病院などでは、施設内で流行が始まると、それが落ち着くまで何か月もかかってしまうこともあるのです。
マイコプラズマによる症状で代表的なのは「発熱」と「咳」です。咳は、乾性咳嗽と呼ばれ、痰を伴いにくい傾向があります。そして、熱が下がっても頑固な咳が長く続くことも多くみられます。また、体のだるさ、頭痛、筋肉痛、関節痛などを伴うこともあります。

治療は抗菌薬の内服です。抗菌薬は細菌の壁に作用することで効くものが一般的です。しかし、マイコプラズマの細胞には壁がないので、このような種類の抗菌薬は効かないのです。したがって、マイコプラズマに効果があるのは、抗菌薬のうちのマクロライド系、ニューキノロン系という種類の抗菌薬が選ばれます。
さらに近年は、通常使用されるマクロライド系という抗菌薬の効かない、「耐性菌」の増加が大きな問題となっています。

マイコプラズマは、くしゃみや咳によって出る飛沫によって感染します。発病する数日前から感染させる可能性がありますが、症状が出た頃から1週間くらいが特に感染しやすい時期となります。その後は、感染力は徐々に低下していきますが、咳が続く1か月以上は人に感染させる可能性があります。
くしゃみや咳によってうつる感染症では、本人が人にうつさないように気をつけることが、最も効果の高い予防策となります。マスクと手洗いをしっかりしましょう!

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2016.10.22.

今年のインフル早いかも

皆さん、こんにちは^^
5日連続の夏日の後は、一気に秋に変わった大阪。
昨日の帰宅時、2枚しか着ていなかった私は、「さぶっ!」って震えてしまいました。
明日はいよいよふれあいフェスタです。天気になあれ!
今回はちょっと気になるインフルエンザの話題です。

実は沖縄県のインフルエンザ流行が、例年にない早い立ち上がりを見せているのです。全県では7週連続で増加し、第40週(~10月9日)には定点当たり6.22人と高水準に達しました。地域別には、那覇市で定点当たり11.17人と注意報レベルである10人を超えています。
現在の沖縄県の流行から何が読み取れるのでしょうか?

40週で、県全体では6.22人を超えましたが、これは同時期で比べると、過去8シーズンで2番目に高い数字となります。ちなみに全国では、同週時点で0.23人と低いままです。
沖縄県で最も高かったのは2009/10年シーズンで、新型インフルエンザが発生した年でした。この時の流行は全国的に夏に始まり、冬にかけて再燃しました。新型発生という特殊事情があったことを考慮し、通常シーズンだけでみると、今シーズンは例年にない早い立ち上がりとなる可能性が高いのです。
ちなみに昨シーズンの全国的な流行入りは年が明けてからで、9年ぶりの遅い立ち上がりでした。

気になるのは流行しているウイルスのタイプ。沖縄県のインフルエンザウイルス検出状況によると、9月以降に検出されている株は7件で、その全てがA香港型でした。同県は昨シーズンも、流行当初に検出されたタイプはA香港型が主流でした。A香港型は他のタイプに比べて重症化しやすいと言われているので、早めのワクチン接種で、重症化を防ぎたいところです。

40週のデータを感染者の年齢別で見ると、10歳代が107人で最も多く、0-9歳が72人、60歳以降が63人で続いています。

まだシーズンが始まったばかりで予断を許しませんが、沖縄県の流行の現状からは、①早い流行の立ち上がり、②A香港型の先行、③10歳代以下で流行―という特徴が見えてきます。
沖縄県の流行状況が必ずしも全国の流行を先取りするものではありませんが、先行指標の1つとして考慮しておく必要はありそうですね。

2016.10.18.

秋バテ

皆さん、こんにちは^^
秋らしくなったと思ったら、夏日を記録したり、良くわからない気候ですね。
平野東ふれあいフェスタもあと5日後。
現在の天気予報では、曇りのち晴れみたいですが、どうか雨だけは降らないでくださいね!
さて、本日は「夏バテ」ではなく「秋バテ」についてです。

過ごしやすい季節になったはずなのに、疲れがとれない、食欲が出ないなどと体調不良を訴える人が増えています。最近は「秋バテ」と呼ばれていて、高齢世代は特に注意が必要です。
「秋バテ」は、まだ聞き慣れない言葉ですが、秋特有の気候が引き起こす症状なのです。

まず影響するのは気温の変化です。秋は昼夜の寒暖差が大きく、体温を調節する自律神経のバランスを崩しやすくなりあます。十分な睡眠がとれず、体力の低下にもつながりやすいのです。
気圧の変化も人間の体に影響します。台風や秋雨前線で低気圧になると、空気中の酸素濃度が少し低い状態になります。すると、体を休ませようと副交感神経の働きが活発になり、喘息などの人はアレルギー症状が出やすくなります。体力のない人ほど影響を受けやすく、高齢者は要注意です。
過ごしやすくなって、活動的になりすぎてしまうのも秋バテの落とし穴です。夏の間の疲れを残したまま激しい運動をしたり、食べ過ぎたりすると体に負担をかけます。

秋バテは、日頃の心がけで、ある程度予防できます。
電車やバスなどでは立つよう心がけ、エスカレーターではなく階段を使うなど適度な運動で筋肉を落とさないようにしましょう。ただし、体力を消耗する激しい運動は控えることも肝腎です。
入浴は、ぬるめの湯にゆっくりつかると、リラックスし深い眠りにつくことができます。食べ物は胃に優しいものを。ニンジンやサトイモなどの根菜類は体を温めてくれます。腹巻きやスカーフなどで体を冷やさない工夫も有効です。

秋ならではの楽しみを満喫し、冬に備えるためにも、今一度日々の暮らしを振り返ってみてはいかがでしょうか。

2016.10.04.

1975年の日本の食事が老化を防ぐ

皆さん、こんにちは^^
今年もあと3か月を切りました。月日が経つのが本当に早く感じる歳になりました。
但し、歳はとっても、老化はしたくないですよね。
ということで、本日は老化防止に役立つ話題です。

日本の伝統的な食事は健康的と言われますが、最近は日本人の食生活が欧米に近くなっているとも言われます。時代ごとの日本人の食事をマウスに与える実験で、老化を防ぎ、寿命を長くする効果が調べられました。
研究班は、遺伝的に老化が早いことで知られる「SAMP8系」と呼ばれるマウスを実験に使いました。マウスが産まれてから死ぬまで、普通のエサを与えた場合と、日本食を粉末にしたものを加えて与えた場合とで、老化と生存期間に違いがあるかを調べました。
日本食は、国民健康・栄養調査のデータをもとに、1960年、1975年、1990年、2005年のそれぞれで平均的な食事内容のものとし、どれかひとつの年代のものをマウスの一生を通じて与えることで、年代ごとの食事内容により結果に違いがあるかを調べました。

その結果、1975年の日本食を食べたマウスでは、2005年の日本食を食べたマウスよりも老化が遅く、生存期間が長くなり、特に認知機能のうち学習・記憶の能力の低下が抑えられました

マウスの実験がそのまま人間にも当てはまるとは限らず、またマウスのエサに混ぜることと日本人の食事そのものを対応させて考えられるかどうかも検討の余地があるかもしれません。しかし、同じ日本人の食事でも、年代ごとの違いによってマウスに違う影響があったという結果は興味を引きます。

1975年と言えば、私が小中学生だった頃の食事ですが、確かに田舎育ちだったので、今のようにファストフードを食べる機会が少なかったのは確かです。そして、ハンバーグやカレーは何よりのご馳走でしたしから。食が豊かになるのも、良し悪しですね。

2016.09.27.

芋焼酎に血糖値抑制効果

皆さん、こんにちは^^
朝晩が過ごし易くなったかと思えば、9月の下旬に真夏日。
いったいどうなっているんでしょうか?
秋はいつになったら来るのでしょうか?
待ち遠しい食欲の秋。しかし、食べ物だけではありません。当然ながらお酒も美味しい季節です。
ということで、お酒好きにはとっても嬉しい情報をお届けします。

鹿児島で「酒」と言えば「芋焼酎」を意味するくらい、鹿児島県人は芋焼酎がお好きらしいですが、今回、鹿児島大学の研究グループは、本格芋焼酎に血糖値の上昇を抑える効果があることを臨床実験で確認しました。

臨床実験は、健康な30~50歳代の男女3人ずつ計6人が入院して、ビール、清酒、芋焼酎、水の4種類を、アルコール量が40gになる配分で、1週間おきに1種類ずつ飲みながら夕食を摂ってもらいました。
そして、食後1時間と2時間、12時間後の3回採血し、血糖値を下げるホルモンであるインスリンと、アルコール濃度を測定しました。
その結果、6人の平均値で芋焼酎の濃度がいずれも低く、1時間後の血糖値では水が約50%上昇したのに対し、芋焼酎は約15%にとどまりました。

血糖値抑制のメカニズムはまだはっきりと分かっていませんが、研究グループは「芋焼酎の麹成分が筋肉への等の取り込みを促進するのかもしれない」と推測しています。さらに、「芋焼酎は、食事に注意すれば、糖尿病を心配する人たちでも比較的安心して楽しめる」と話しています。
芋焼酎はブーム時から比べると出荷量が減少しており、鹿児島県酒造組合は「アピール材料が増えるのはありがたい」と喜んでいるそうです。

ついでに私も喜んでいるようです^^

2016.09.13.

恥ずかしいダニ

皆さん、こんにちは^^
台風と秋雨前線の影響で、本日もムシムシしますね。
ということで、先週のダニ続きで、ダニの話題をもう一つお届けします。

突然ですが、「エロダニ」をご存知でしょうか?
このダニは、寝静まったころに寝具に潜り込み、衣服と身体のすき間から軟らかい皮膚を這い回り、人肌を刺して紅色丘疹を残すイエダニのことです。股や腋の下周辺を好んで刺す習性があるため、このような恥ずかしい別名がつけられました。
室内で人を刺すダニは、イエダニのほかにもツメダニが知られていますが、この2種のダニは人を刺す理由が異なります。イエダニは、通常寄生しているドブネズミの巣から人の家へ侵入して、吸血するために人を刺します。しかし、ツメダニは吸血せず、人の肌と触れた時に偶発的に刺すと考えられています。

わが国は世界でもダニの多い地域とされており、世界で約5万種類いるダニの種類のうち、日本には約5千種類が生息しているといわれています。また、ハウスダストにいるダニをまとめた報告でも、少なくとも135種が確認できるそうです。
ツメダニと同じく室内に生息するダニとして、ヒョウヒダニ(ヤケヒョウヒダニやコナヒョウヒダニ)も知られています。これらのダニは人を刺さないものの、ダニの中では最も数が多く、日本人のアレルギー疾患の主要なアレルゲンとして問題になっています。通年性アレルギー性鼻炎患者では、52.4~80.0%もヤケヒョウダニに感作されているのです。
ヒョウヒダニは体長0.3~0.6mm前後であり、通常、体長が0.3~0.7mm前後のツメダニより一回り小さく、ツメダニの餌となります。室内でヒョウヒダニが発生すると、それを捕食するツメダニも増加するので、居住者と出くわす機会も増えると考えられています。室内で恥ずかしいところが刺されていたら、エロダニかツメダニの仕業かもしれません。そして、それがツメダニだった場合、アレルゲンの原因でもある小さなダニ達が大発生していることも考えられます。

ダニに最適な繁殖条件は温度25~30℃、湿度60~80%とされていますが、わが国の梅雨は繁殖にぴったりの時期にあたります。また、夏は人でも水分補給が欠かせませんが、ダニも生物ですので水分補給をしています。ただ、口からではなく、全身の表面から水分を吸収しています。室内の湿度が70%ですと、ダニは水分でぷっくりと太りますが、湿度が55%ですと干からびてしまうようです。このようなダニの生態から考えると、室内の湿度管理(湿度を40~60%程度に保つこと)がダニ増殖を防ぐカギになりそうですね。

2016.09.06.

寝室に忍び寄る○○

皆さん、こんにちは^^
9月に入っても残暑が厳しいですね。
しかも、毎週のように台風が発生して、ムシムシ感もMAX。
ということで、ムシに関連した話題をお届けします。

○○の死骸や糞はアレルギー疾患のアレルゲンとしてよく知られており、目には見えませんが、寝室やカーペットなどの室内に潜んでいます。その○○が、ダニ(チリダニ)なのです。寝室の布団や枕にダニがはびこってしまう理由として、どのようなことが考えられるのでしょうか。それを解くカギは意外にも「臭い」にあるのかもしれません。
自分の臭いが染み込んだ寝具やその臭いがこもった寝室は、自分自身は気にならなくても、時に自分以外の人を不快にさせることがあります。夫と同居している25~49歳の妻に、体臭が気になる夫の物についてアンケート調査を行ったところ、82.0%もの妻が「枕・枕カバー」と答えています。そのように、妻たちに嫌がられる夫の枕ですが、意外にもその臭いに惹かれてやってくるのがダニなのです。
では、どの臭い成分が問題なのでしょうか。使い古した枕カバーやハウスダストに付いた成分を調べたところ、揮発性物質の一つであるノナナールに多くのダニが誘引されました。ノナナールは、加齢臭の原因物質としてよく知られているノネナールとよく似た構造をしています。
ノナナールは、人の頭や背中等の皮膚表面からだけでなく、人の落せつからも揮発すると考えられています。ダニは、広い寝室で餌である落せつを探すとき、高揮発性のノナナールの臭いを感知しているのです。
夫の枕の臭いを気にする妻がこのことを知ったら、夫は枕に嫌な臭いをつけるだけでなくダニまで呼び込んでいるのかと、夫に対して腹立たしく思うかもしれません。しかし、ノナナールは若い女性の体臭からも検出されており、決して男性だけの問題ではないのです。
また、その他の様々な化合物についても検討されました。それによると、枕カバー・ハウスダストの抽出物の成分中に、フタル酸エステルが多量に検出されました。フタル酸エステルは汚染物質のひとつであり、アレルギー疾患の有病リスクを上げることが示唆されています。つまり、ノナナールなどにより誘引されたダニの糞や死骸がアレルゲンとなって喘息の発症・悪化にかかわり、さらにフタル酸エステルが喘息に悪影響を及ぼすことが、理論上問題になります。

ダニアレルゲンや汚染物質が喘息を引き起こさないようにするためにも、身体を清潔にすることはもちろん、室内のこまめな掃除、寝具・衣類の洗浄、換気などでアレルゲンや汚染物質を除き、“Indoor Pollution”を避けましょう。

2016.08.31.

映画「甘くない砂糖の話」

皆さん、こんにちは^^
台風一過で大阪はカラリとした晴天です。
昨夜も割と涼しかったですが、なんともう秋の虫の音色が聞こえました。
先日まで蝉の鳴き声でうるさかったのに、季節の移り変わりは早いですね。
そして、本日で8月も終わりです。今年も残すところたったの4か月。
本日はちょっと恐ろしくもあり、おかしくもある映画のご紹介です。

好むと好まざるとにかかわらず、オーストラリア人は1日にティースプーンに換算して平均40杯分の砂糖を摂取しているそうです。飲み物や加工食品のほとんどに大量の砂糖が含まれているからです。我々はこんなにも砂糖漬けなのに、その影響を知らないのはおかしいと、自らが実験台となり、60日間、1日ティースプーン40杯分の砂糖の摂取を実行し、人間の心と体はどのように変化していくのか。本国オーストラリアで社会現象を巻き起こした体験型ドキュメンタリー映画なのです。

この実験に乗り出したデイモン・ガモーさんはオーストラリアの俳優さん。普段は健康志向の恋人の影響で、加工食品を避けて野菜や果物、肉などのバランスの良い食事で平均的なカロリーを摂取していました。子供が生まれたのを機会に砂糖と健康に関する明確な答えが欲しいと、何よりも信じられる自分の体で実験することにしたのだそうです。

実験のルールは5つ。①1日にティースプーン40杯分の砂糖(160g)を取る②砂糖は低脂肪ヨーグルト、シリアルなどのヘルシーとされているが実は砂糖を多く含む食品から摂取する③ソフトドリンクやチョコレートなどのお菓子類、ジャンクフードは食べない④必ず「低脂肪」の食品を選ぶ⑤運動習慣は続ける。医師、栄養士などの専門家チームの管理の下、実験はスタートしました。

実験開始から12日間で3.2kgも体重が増え、18日間でGOTの数値が大きく上昇し肝臓が脂肪だらけになり、精神的な不調も出始めました。しかし驚くことに、体がこの状況に適応し、甘いものを欲するようにさえなったのです。たばこと似ているとデイモンさんは話しています。糖分を取ると興奮状態に陥ることも。35日が経過したころには集中力の低下、うつ状態、さらにはだるさも感じるように。60日の砂糖漬け生活終了時には、摂取カロリーも変わらず、運動も続け、ジャンクフードも避けたのに、体重が8.5kg、ウエストは10cmも増加し、あらゆる生活習慣病の発症リスクが高まっていました。

国の食品規制や嗜好性の違いから、全てが今すぐ日本の状況に当てはまるわけではなさそうですが、体験として示されたこの「現実」から目を背けるのは難しいでしょう。
身近な砂糖に隠された、甘くない真実をあなたはまだ知らない。

2016.08.19.

緑茶の効用

皆さん、こんにちは^^
昨日は少しましでしたが、本当に暑い日が続いていますね。
それもそのはず。8月に入って18日間で猛暑日でなかったのは3日だけ。
外来にも普通に熱中症の患者さまが、熱中症だと思わずに来られています。
皆さんもお気を付け下さいね。
さて、今回の話題は、緑茶のちょっとうれしい話題です。

緑茶には様々な面で健康に良い効果が知られています。特に有効と考えられている成分が、エピガロカテキンガラート(EGCG)です。今回、台湾の研究班が、肥満治療を目的として、多量のEGCGを毎日飲む効果を試しました。

BMI(体重÷身長の2乗)が27以上、腹囲が80cm以上の女性102人を対象として、高用量EGCGを飲むグループと偽薬を飲むグループにランダムに分け、12週間の高用量EGCGによって違いが出るかを調べました。

その結果、高用量EGCGを飲んだグループでは、体重、BMI、腹囲が減少していました

ただし、私の読んだ要約文にはどの程度多量のEGCGを飲んだのかは、記載されていませんでした。そして、その多量のEGCGを、実際の緑茶ではどれだけ飲めばいいのかも分かりませんでした。
何はともあれ、 EGCGの効果はまだ調査されている段階ですので、もし確かな効果が見つかれば、将来治療薬として使われることがあるかもしれませんね。

2016.07.19.

熱中症で下痢に

皆さん、こんにちは^^
関西もやっと梅雨明けで、本格的な夏を迎えそうです。
先日、熱中症の話題をアップしましたが、今回も熱中症つながりのお話です。

皆さんは、熱中症で下痢になることをご存知でしょうか?
暑い日が続くとお腹がゆるくなり下痢になることがあります。食あたりかとも思いながら、心当たりはない…そういう時には、熱中症かもしれません。

全国的に暑い日が続いていますが、病院では熱中症の患者さんが毎日続々と受診されています。
しかし、下痢をしている時に自分が熱中症だと思う人は少ないのではないでしょうか。実は、熱中症のよくある症状の一つに下痢があるのです。少し緩いくらいの軟便だけでなく、水様下痢が出ることも少なくありません。真夏日に下痢で救急病院を受診する方の、大半が熱中症ということはよくあります。

なぜ熱中症で下痢をしてしまうのでしょうか?
熱中症は、体温が上がって体中の機能がうまく働かなくなってしまう状態です。
熱中症で下痢になる原因には、以下のようなことがあります。
1.熱中症のときには、サイトカインという炎症物質が体内で増える。このサイトカインが下痢を引き起こす。
2.脱水になって、血液が濃くなる(高ナトリウム血症)。すると腸のはたらきが悪くなって下痢をする。
3.汗をたくさんかいて、その後に水分を一気飲みすると、腸で水分を吸収しきれずに便が水っぽくなる。
ここで大切なのは、熱中症は体温だけの問題ではなくて、脳から胃腸、肝臓、腎臓など、あらゆる内臓に影響をおよぼす病気だということです。

また、熱中症は、炎天下の運動だけで起こるわけではありません。暑い日に一気に熱中症になることもあれば、何日もかけてじわじわと熱中症になることもあるのです。
ずっと屋内にいても、閉めきった部屋で冷房なくすごしていると熱中症になってしまいます。寝ている間は水分補給ができませんから、10時間近く汗だけをかきながら、一滴も水分をとらないという状況が体に良くないことは、想像にかたくありません。クーラーの使い過ぎは体によくありませんが、体が冷えすぎないように注意しつつ適切に冷房を使用することは、体を守るためでも大切なことです。

熱中症の下痢に対する治療は、基本的に通常の熱中症に対する治療と同じです。飲んでも点滴をしても効果は変わらないのですが、吐き気が強くて沢山は飲めないという人は、点滴することで十分な量の水分・塩分補給ができます。
そして、下痢そのものの治療はあまり必要なく、水分・塩分補給をして体を休ませているうちに、自然と治ってくるのを待つことになります。

「下痢と熱中症」と言われてもあまり結びつきを感じにくいと思うのですが、だからこそ頭の隅に記憶しておいてくださいね。

2016.07.11.

熱中症は予防できる!

皆さん、こんにちは^^
いよいよ、本日から平野郷夏祭りが始まりました。
明日からは地車が町中をうねり歩きます。
そこで、少し長くなるのですが、熱中症の予防法や対処法をお届けいます。

熱中症では、頭痛やだるさ、吐き気といった症状がでます。そして、体に熱がこもって体温が上がります。すると熱や脱水が原因で、血液中に炎症物質が増えてしまいます。この炎症物質が頭痛の原因です。熱と脱水が頭痛の原因なので、ロキソニンやバファリンのような頭痛薬を飲むだけでは、効果は十分に得られません。体を冷やして水分補給をすることが一番の治療になります。
また、「日曜日に炎天下でスポーツをした。その後からぐったりとしてしまい病院へ。熱中症と言われて点滴をしたけれど、水曜日になってもまだ頭痛が続いていて…。頭以外は大丈夫なんですが…」
これは熱中症としては、典型的なパターンです。熱中症は、よく食べよく寝て、一晩たてばすっきり治るという病気ではありません。水分補給を正しくしても、体内のバランスが整い切るまでには数日間のズレがあります。それが原因で、治療をしてから何日も頭痛やだるさが続いてしまうのです。この症状が続いている最中は、体が特に熱中症に弱い状態です。辛い間に無理をして、2回目の熱中症にならないようぜひ注意してください。

さて、熱中症では、具合の悪さを3段階に分けて表現することになっています。
1度:めまい、立ちくらみ、吐き気、生あくび、大量の発汗、筋肉痛、筋肉の硬直(こむら返り)
2度:頭痛、嘔吐、だるさ、脱力感、集中力や判断力の低下
3度:意識や反応が低下する、全身がけいれんする
1度が軽症、3度が重症です。このうち、1度はその場で対処可能ですが、2度以上は医療機関の受診が必要となります。頭痛は2度の熱中症の目安になるので、頭痛が目立つときは無理をせず病院に行ってください。

次に、軽い熱中症(1度の熱中症)に対する応急処置としては、以下点にまず気をつけます。
○直射日光を避ける
○風通しの良い場所、または、冷房の効いた室内へ移動する
○太い血管がある場所(首、脇の下、足の付け根)を冷やす
○休んだ後に、水分と塩分を十分にとる
体を冷やすときは血管の近くを冷やすと、体の表面だけでなく体全体を効率良く冷やすことができます。また、クーラーだけでなく扇風機も有効です。冷たい風を送るだけでなく、体の表面の汗が蒸発する際に体の熱も一緒に逃がしてくれるためです。

述しましたが、熱中症の原因は、大きく3つあります。
1.体温の上昇
2.脱水
3.ミネラル(特に塩分)の不足
しかし「水と塩をこまめに!」と言われても、量が分かりにくいですよね。量の目安を説明します。
まず水分です。暑い日に運動していたら、ペットボトル1本や2本では全く足りません。中高生が炎天下で1日部活動をするようなときには、4~5リットルと必要な場合もあります。頭痛がするほどなら水不足の可能性が大きいです。
水分が不足しているサインは2つあります。
1.尿が出ない
2.脈が早い
たとえば半日のスポーツや作業あたり、一度も尿が出ないというのは、水分が不足している証拠です。十分に水分摂取ができている場合には、2~4時間に1回は尿が出ます。尿の回数が少なければ、増えるまで水分を補給してください。
脈拍も大事です。普段なかなか脈拍を測る習慣はないとおもいますが、「熱中症かな?」と思ったら、運動をやめて休んだあとの脈拍を測ってみてください。1分間測って、おおまかな目安は次のようになります。
50-90回:正常範囲内です。それでもだるさや吐き気がある場合は熱中症の可能性があります
90回:脱水気味で、熱中症が疑われます
100回以上:本格的な脱水です。
水分についてまとめると、
○運動量によって飲むべき量は変わる
○炎天下で運動していたら、500ml のペットボトル1本や2本では足りない
○どれだけ飲むべきかは、「尿が2~4時間に1回出る程度」または、「脈拍が1分間に90回未満になる程度」が目安と言えます。

た、熱中症で忘れられがちなのが塩分です。水分摂取に気をつける方は多いのですが、汗の中には水だけでなく塩分も含まれています。熱中症で足がつったり、頭がぼーっとしたりする場合には、塩分が足りないという可能性に注意が必要です。
「塩分が大事だから、お茶じゃなくてスポーツドリンクを飲もう」
そう思う方もいるかもしれません。しかし、スポーツドリンクに含まれている塩分は微々たるもので、スポーツドリンクだけで熱中症を防ぐことはできません。スポーツドリンク(500ml)を1本飲むよりも、コンビニのおにぎりを一つ食べる方が効果的です。味噌汁やおかずであれば、もっと多くの塩分が含まれています。塩分を摂るならば、水分よりも食事が大切です。含まれている塩分量が大きく違うためです。
て、最後に、塩分の目安を確認してみましょう。
1リットルの汗をかくごとに、塩分はおよそ1グラム失われます。
炎天下で、3リットルの汗をかいた場合
○ポカリスエットなら2リットル
○アクエリアスなら3リットル
○塩飴なら15個
○味噌汁なら2杯
○梅干しなら1個半
この量で、ちょうど失った塩分(3グラム分)が補給できる計算になります。朝に味噌汁を1~2杯飲むだけで、効率良い塩分補給になることが分かります。

熱中症は予防できる病気です。
「水と塩をとる」ことは知っていても、どのくらいとったらいいかはよく知られていません。また、どんなに完璧なスケジュールで食事・水分を摂っても、休憩なしで炎天下で運動していたら、やはり熱中症になってしまいます。
最後にまとめです。
○熱中症の頭痛は要注意。頭痛薬ではなく水分・塩分補給が一番の治療
○水分摂取は「尿が2~4時間に1回出る程度」または、「脈拍が1分間に90回未満になる程度」が目安
○塩分摂取はドリンクよりも食事。運動前後ではしっかり食事を摂る
○運動中は2時間に1回(以上)を目安に休憩をする
これらを心がけるだけで、熱中症の発症率は下がります。頭痛がして「熱中症かな?」と感じた方は、まず部屋を涼しくして、水分と塩分を補給してみてください。暑さのピークの季節が過ぎるまでは、「スポーツドリンクを飲んでおけばなんとかなる」というのではなく、ぜひ上記の目安を意識してみてください。

2016.07.06.

火薬が心臓病を治す?

皆さん、こんにちは^^
昨日の大阪は猛暑日。
もう梅雨は明けたのでしょうか??
台風は近づいていますが、暑い日が続きそうなので、体調には十分注意しましょう!
さて、今回はちょこっと趣向を変えて、トレビア的なお話です。

狭心症発作の時にニトログリセリンを使うことは、皆さんもご存じだと思います。このニトログリセリンは、ダイナマイトの原料でもありますが、火薬がどうして狭心症に使用されるようになったのでしょうか?

昔ヨーロッパの火薬工場で働いていた作業員が、休暇明けに出勤して仕事を始めると、ひどい頭痛やめまいに悩まされるという苦情が相次ぎました。一方で、狭心症を患う従業員が自宅では発作が起こるのに工場では起こらないというエヒソードかあり、これに注目した医師が「火薬には血管を拡張させる作用があるんじゃないか?」と考えて研究したことで発見されたといわれています。

このメカニズムは長年未解明だったのですが、1990年代になってニトログリセリンが加水分解されて硝酸ができ、さらに還元されて一酸化窒素(NO)が産生され、それが血管拡張のシグナル伝達物質であるということが発見され、1998年のノーベル生理学・医学賞の対象となりました。NOのような気体が血管拡張や神経伝達、免疫反応のメディエーターとして働いているという発見は、生理学や薬理学の発展に大いに貢献し、世界を大きく変えたといっても過言ではありません。

ちなみに、現在医薬品として使われている硝酸化合物は、硝酸イソソルビドなどのニトロ基をもつ硝酸系の薬品が主で、医薬品のニトロをいくら集めても爆薬にはならないし、医薬品が爆発事故を起こすこともありませんのでご安心を。

2016.06.15.

痛風の遺伝子

皆さん、こんにちは^^
梅雨入りしたのに、雨の日が少ないですね。
特に関東では貯水率が低下して、夏場の水不足も心配です。
関西は大いなる琵琶湖があるので、大丈夫なのでしょう。
さて、本日は前々回の痛風つながりで、痛風の遺伝子に関する話題です。

痛風発作は、過度の飲酒などで血中の尿酸値が高い状態が続くと発症します。
中年以降の男性に多く、国内患者は約100万人、予備軍の「高尿酸血症」は約1千万人とされています。

防衛医大の研究チームは、東京と京都の医療機関に通う痛風患者の男性1048人と、痛風ではない男性1334人の遺伝子を解析。発症に関連する五つの遺伝子領域のうち未解明の一つを調べ、アルコール分解にかかわる酵素をつくる遺伝子ALDH2が影響していることを突き止めました。
この酵素はアルコールから分解されたアセトアルデヒドを酢酸に変える役割ですが、ALDH2遺伝子に変異があるとうまく働かず、二日酔いになりやすくなるのです。そして、この遺伝子に変異がある人に比べ、変異がない人の痛風発作発症リスクは2.27倍でした。

研究チームは、「痛風は遺伝子の影響も強く、遺伝子の個人差に応じた予防や医療の重要なモデルの一つとなる可能性がある。未成年の発症リスクも調べられる。今後もさらに研究を進めていきたい」と話しています。

ちなみに、アルコールを分解するのに関連する遺伝子はADH18で、この遺伝子に変異があると酩酊状態になりやすいのだそうです。
そして、私の遺伝子は、アルコール分解は弱いのですが、アセトアルデヒド分解には強いタイプらしく、酩酊状態になりやすいけど二日酔いしにくいタイプらしいです。。。
気を付けましょうね!(誰が?)

2016.06.09.

喘息と梅雨

皆さん、こんにちは^^
本格的な梅雨シーズンが始まりました。
この時期には、喘息の症状が悪化したり、発作が起こったりしやすいのです。
何故でしょうか?

ジメジメと蒸し暑いこの時期は、ダニが大好きな季節なのです。 湿度60%、気温25度を超えると、ダニは一気に増え始めます。
梅雨から夏にかけて増えたダニは、空気が乾燥して気温も涼しくなってくる秋には死滅します。 このダニの死骸は生きているダニよりもさらに細かく、気管支に入り込みやすいため、秋の発作の原因の一つとなってしまいます。
ですからこの梅雨の時期にできるだけダニの繁殖を防ぐことは、秋のダニアレルゲンを減らすことにもなって、一石二鳥の効果があるわけです。

また、この時期の天気図を見てみると、梅雨前線が日本列島を横断するように長く伸びていますよね。
梅雨前線は雨を降らせるのと同時に、気圧にも影響を与えています。 急にお天気が変わる時、つまり気圧が急激に変化する時に、発作が起こりやすいのです。

そして、夏風邪です。冬の風邪の原因となるウイルスは、寒くて乾燥したところを好みます。 しかし、夏風邪の原因となるウイルスは、逆に暑くてジメジメしたところが大好きなのです。これらのウイルスが梅雨になると繁殖し始めます。 そしてこのウイルスが原因の夏風邪をひき、そこから発作が誘発されてしまうのです。

ダニ、気圧、夏風邪。
気圧の変化を予防することは出来ませんが、ダニや夏風邪は予防することが可能です。
しっかりと対策をして、梅雨の時期を乗り切りましょう。
それでも、喘息症状が悪化したら、早めに受診して下さいね!

2016.06.03.

痛風放置は危険!

皆さん、こんにちは^^
早いものでもう6月ですね。
あと27日で今年も半年が終わります。
この歳になると、月日が経つのが早く感じるのは、私だけでしょか?
さて、本日の話題は「痛風」についてです。

痛い関節炎を特徴とする痛風は、心筋梗塞などの心血管疾患や、腎障害とも関係があると考えられています。
原因は血液中に「尿酸」という物質が多くなるためで、薬で尿酸を減らす治療が行われます。

今回、台湾で17歳以上の約4万人の対象者を6.5年間追跡し、尿酸を下げる治療によって心血管疾患による死亡およびほかの死因による死亡に違いがあるかが統計解析されました。
その結果、痛風がある人は、ない人に比べて死亡率が高く、痛風がある人の間では尿酸を下げる治療を受けていなかった人の死亡率が、尿酸を下げる治療を受けていた人に比べて高くなっていました。心血管疾患による死亡に限っても、すべての死因による死亡についても同様でした。

この研究の方法では、痛風が長期間治療されなかった背景にほかの原因があり死亡率を高くしていた可能性を否定できません。その可能性を踏まえても、痛風を治療しないということが危険な状態の指標になりうることを示唆する結果と言えそうです。
痛風の治療は確実に行いましょうね!

2016.05.28.

ウエスト増加で病気も増加

皆さん、こんにちは^^
いい天気が続いていましたが、大阪では昼からシトシト雨が降り始めました。
気温も少し下がるみたいなので、喘息の方は十分注意してくださいね。
さて、今回の話題は、皆さんが気にしている「ウエスト」の話です。

数年の体型変化が、どの程度病気の危険性を増すかは今まで知られていません。
今回の研究では、
デンマークとスウェーデンの研究に参加した女性2,492人を対象に、ウエストの太さの6年間の変化と心筋梗塞や脳卒中といった心血管系疾患の発症に関連があるかが検証されました。

その結果、ウエストの太さの増加と心筋梗塞や脳卒中の増加、また死亡率の増加は関連しており、特にウエストが8.1cm以上太くなるとその危険性は2.16倍になるという結果でした。

ダイエットでウエストを細くすれば、死亡率が低くなるかどうかはわかりませんが、もしかしたらウエストの太さは生活習慣に関連していることから、このような結果が出たのかもしれません。
いずれにしても、ウエストが太くならないように普段から気をつけることが健康を維持するうえで重要なようです。
ウソのような本当の話でした。。。

2016.05.25.

ココアで美肌!?

皆さん、こんにちは^^
少し暑さも和らいだみたいですが、湿気が多くてジメジメしますね。
湿気が多い時には汗が出にくく、体温が上昇しがちなので、熱中症には十分注意してくださいね。
さて、今回の話題は女性に嬉しい美肌のお話です。

ココアに含まれるフラバノールは、動脈硬化の予防に有効であるという研究を以前に紹介しました。
今回の研究では、対象者がココアフラバノールを飲むことで、肌荒れや皮膚の弾力性の改善に有効であるかが検証されました。
ココアフラバノールは、
1日320mg、24週間飲み続けました。

その結果、ココアフラバノールを飲んだ群で、より肌荒れが改善しました。また、肌の弾力性も改善するという結果でした。

ただし、ココアの他の成分に、肌にいい影響があったのかもしれません。
そして、今回の研究で検証されたココアフラバノールの量は1日320mgです。この量は、ココア製品によっては10杯以上飲まなければいけない量ですので注意が必要です。

でも、美意識の高い貴女なら、やっちゃうかもですね!

2016.05.20.

巻き爪(嵌入爪)は外科受診を

皆さん、こんにちは^^
とても良い天気が続いていますね。もう暑いくらいです。
先週末の食いしん坊マラソンで日焼けして両腕は真っ黒です。
今週末は甲子園に行ってきます!
さて、今回の話題は「巻き爪」についてです。

女性の10人に1人は巻き爪と言われています。
今回は、20年以上巻き爪に悩まされていた患者さまが来院されました。
何度も化膿を繰り返し、その度に痛い目に合われ、色々な病院に行かれたようです。

そして、ワイヤー矯正治療やプレート矯正療法を受けられたそうです。これらは、保険診療ではないので、自費払いです。1回10,000~20,000円かかったそうです。しかも、爪は当然伸びるので、2~3か月ごとに受診が必要で、その度にお金がかかります。大変な出費です。
そして、矯正を止めたので、来院時には見事な元の巻き爪に戻っていました。

「一生矯正し続けないといけないのですか?」、「根治療法はないのですか?」と先生に尋ねたそうですが、「そうですね。根治療法はないので、矯正しかありません。」と言われてそうです。
私は「何科の先生がそう言われましたか?」と患者さまに尋ねると、「皮膚科です。」と言われました。
まあ納得です。皮膚科の先生であれば、巻き爪の手術はやらないので、根治療法があるのをご存じないかもしれません。

なので声を大にして言いたい!
巻き爪の根治療法はあるのです!
巻き爪は外科を受診してください!

2016.05.06.

高タンパクの朝食で血糖値も改善

皆さん、こんにちは^^
昨日で私のGWは終わりましたが、なんと世の中の40%近くの方は本日も休みだそうです。
ということは、超羨ましい10連休ですね。。。
と言っても仕方がないので、仕事、仕事。
さて、本日の話題は前回の高タンパクの朝食が糖尿病も予防するかもというお話です。

青年期における過体重あるいは肥満レベルは、将来の為にも改善が望まれますが、特に血糖値を正常範囲で調節しながらの改善が必要です。今回、アメリカの研究グループは朝食の内容に着目し、高タンパク質の朝食が及ぼす影響を調べました。

太っているけど糖尿病ではない10代28人に対し、12週間とる朝食を高タンパク質(35gタンパク質)か通常タンパク質(13gタンパク質)かの2グループに分けて、血中ブドウ糖の計測で比較を行いました。
その結果、高タンパク質食を朝食にすると、一日で最大になる時のブドウ糖値を減らし、食事後のブドウ糖の変化量も減らす結果となりました。

著者らは、「これらのデータは、過体重か肥満以外は健康で、”朝食を抜く”青年において、日々35gの高品質タンパクを含む高タンパク朝食を摂ることが通常量タンパク質朝食よりも、自由な生活をしながらの血糖コントロール改善に効率が良いことを示唆する」と述べています。

10代の肥満は生活習慣や環境など様々な要因が絡みますが、このように朝食の質を改善する方法も対策になるかもしれません。
高タンパク質朝食にかかる費用や調理方法など、日常的に無理なく実践できる具体的な方法についても提言があれば、さらに毎日の食事の参考にできるかもしれませんね。
それにしても、高タンパク朝食、恐るべし!

2016.04.25.

高タンパクの朝食で体脂肪をセーブ

皆さん、こんばんは^^
暖かい日が続いていますが、熊本や大分ではまだ余震が続いているうえに、エコノミー症候群の発症やノロウイルスの検出など様々な問題が起こっていますね。
仮設住宅を含めた早期の支援体制の確立が必要ですよね。
さて、今期の話題は高タンパクな朝食の影響です。

健康的な食生活には朝食が大切と言われています。朝食にはどんなものを食べるとよいのでしょうか。
朝食を抜く習慣のある若い肥満傾向の人を対象に、高タンパクの朝食による効果を調べる研究がアメリカで行われました。

この研究では、19歳前後でBMI(体重÷身長の2乗)が25以上の過体重または肥満にあたり、朝食を抜く習慣がある人57人が対象となりました。
対象者はランダムに3グループに分けられ、13gのタンパク質を含む普通の朝食を食べるか、カロリー量が同じで35gのタンパク質を含む高タンパク朝食を食べるか、朝食を食べない習慣を続けるかに割り当てられました。そして、12週間の朝食の違いによって、グループごとに体重などに変化があるかを比較されました。

その結果、朝食を食べないグループでは体脂肪量が増加しましたが、それに比べて高タンパク朝食を食べるグループでは体脂肪量増加が抑えられました。普通の朝食ではこの効果は見られませんでした。

高タンパク朝食の効果については他にも研究があり、健康に良いと見られる影響が報告されています。
食生活改善のための参考になるかもしれませんね。

2016.04.19.

ヨーグルトで糖尿病予防

皆さん、こんにちは^^
熊本や大分では大変な状況が続いていますね。
余震がいつまで続くのでしょうか。
木曜日には再び雨という予報で、更に被害が拡大しないのを願うばかりです。
さて、イベントの関係で、健康に関する情報が2回飛びましたが、その前にアップしたヨーグルトに関する別の話題です。

今回の研究は、英国ケンブリッジ大学の研究チームが、英国のノーフォーク州在住の男女3,500人を、11年間追跡して調査し、食事と糖尿病の発症との関連を調べました。

調査期間中に753人が2型糖尿病を発症しましたが、ヨーグルトや低脂肪のフレッシュチーズやカッテージチーズなどの乳製品を食べていた人達は、全く食べていない人達と比べて糖尿病を発症した割合が24%低い結果となりました。
低脂肪の乳製品を種類別に調べたところ、ヨーグルトのみを食べていた人では、糖尿病リスクは28%低下したことが判明しました。その人たちは、カップ入りヨーグルト(120g)を平均で週4~5個食べていました。結構な量ですよね。
ただし、糖尿病のリスク低下との関連がみられたのは、乳製品の中でも低脂肪製品に限られており、牛乳や高脂肪のチーズなどでは糖尿病リスク低下の効果はみられませんでした。

なお、間食としてポテトチップの代わりにヨーグルトを食べていた人では、糖尿病リスクは47%も低下していました。

最後の一文は、当たり前の気がしますけどね。。。
前回のヨーグルトの話題と併せても、ヨーグルトはメタボ予防や糖尿病予防には良さそうですね^^
最近CMでもやってますが、ただヨーグルトだけを食べるのではなくて、ジャムと一緒にパンに付けたり、サラダにかけたり、パスタに絡めたり、色々な方法で摂るのがいいかもしれませんね。

2016.04.08.

ヨーグルトや低脂肪牛乳でメタボ予防

皆さん、こんにちは^^
昨日は、本当に春の嵐でしたね。
満開の桜も散ってしまうのかと思うほどの風と雨でした。
さて、今回の話題は、メタボ予防に有効な情報です。

乳製品を取りすぎると太る、というイメージを持たれている方が多いかもしれません。
今回のスペインでの研究では、メタボではない1,868人を最大7年間追跡調査し、乳製品の摂取量とメタボリックシンドロームの関連が検証されました。

乳製品のうち、ヨーグルトと低脂肪牛乳を多く摂っている人は、メタボになる危険性が低いという結果でした。一方、チーズを多く摂る人はメタボになる危険性が高かったと報告されています。

メタボリックシンドロームは様々な病気につながるため、食習慣や運動習慣に気をつける必要があります。その際、ヨーグルトや低脂肪牛乳を多く摂ることで、メタボリックシンドローム予防になる可能性があるかもしれませんね。

2016.04.04.

黄砂とPM2.5

皆さん、こんにちは^^
大阪の桜も先週末満開となって、クリニックの前の平野公園でも花見の人がいっぱいです。
私は、今週末に行うフェスタの準備でバタバタしていて、お花見ができるか心配です。
さて、今回はこれから増えてくる黄砂についてです。

黄砂(とそれに含まれるPM2.5)は、中国大陸の砂漠地域で風に巻き上げられた砂や鉱物の粒子などのことを指します。この黄砂が風に乗って日本に運ばれる際に、黄砂と大気汚染中に含まれる有害な化学物質が日本に降下し、体に影響する可能性が問題視されています。大気汚染としては、工業地帯の排煙、車の排気ガス、ダスト、森林火災などが原因として考えられており、1年中日本で観測されるものですが、特に2月から増え始め、だいたい4月ごろにピークとなります。
黄砂の粒子には、石英などの鉱物、粘土鉱物が多く含まれています。日本に到達するまでに、黄砂の大きさは4μmくらいになりますが、一部2.5μm以下(PM2.5と呼びます)のものも含まれていて、黄砂が飛来してくる場合、PM2.5の濃度も高くなります。多くの研究により、黄砂に含まれないはずのアンモニウムイオン、硫酸イオンといった物質が抽出されていることから、日本に運ばれるまでに汚染物質を取り込んでいるのではないかと言われています。日本の黄砂降下量は、なんと年間1~5トンと推定されています。

黄砂の健康への影響については、様々な研究報告があります。黄砂の直径がおおよそ4μmで、この大きさは肺の中でも気管支の一番奥にある肺胞まで到達してしまう大きさであるため、健康に影響するのです。ですから、気管支喘息や閉塞性肺疾患(COPD)、アレルギー性鼻炎・結膜炎などの病気との関係性について報告されています。
また、黄砂の多い日では救急搬送が多くなることや咳症状の悪化が認められたという報告があり、黄砂によって気管支や肺に何かしらの病気を抱えている人の症状が増悪する可能性も言われています。
鳥取県では、健康な人を対象に、黄砂が多い日と少ない日で、自覚症状がどのように変わっているか?という研究が行われた結果、健常者であっても、目、鼻、皮膚の悪化を訴える人が多いというものでした。つまり、健康な人への影響もある可能性が示されたわけです。

このような背景の中、黄砂やそれに含まれるPM2.5に対して、どのように対策をすれば良いのでしょうか?
黄砂やPM2.5への対策は、体内にそれらの物質が入ることを防ぐことが大事です。天気予報などで知ることができる黄砂やPM2.5の情報をチェックして、もし気になるようでしたらマスクなどをして外出するということもひとつの手かもしれません。

2016.03.29.

アトピー性皮膚炎と汗

皆さん、こんにちは^^
3月もあと2日で終わります。
だいぶ暖かくなってきましたね。
桜も順調に開花しているようです。
しかし、気温が上がってくると気になるのが「汗」。
今回は、アトピー性皮膚炎とその汗の関係をお届けします。

アトピー性皮膚炎(通称アトピー)は、アレルギーの体質があったり、それに加わる乾燥肌が原因で起こる病気です。症状としては、強いかゆみ、湿疹があり、さらに皮膚の免疫力が低下していることから感染症にもかかりやすいと言われています。これらの症状は、様々な要因で悪化するのですが、その中のひとつが、「汗」です。なぜ汗をかくと、アトピー性皮膚炎の症状が悪化すると言われているのでしょうか?また、本当に汗がアトピー性皮膚炎を悪化させる要因なのでしょうか?

まず、汗には体温調節、感染から身を守る、肌の保湿などの機能があります。汗をかくことが悪いとは言えません。さらに、アトピー性皮膚炎診療ガイドライン(日本皮膚科学会、2016年版)では、実は発汗自体がアトピー性皮膚炎を悪化させるという明確な根拠はないと示されています。それでは、なぜ汗とアトピー性皮膚炎の関係性が注目されているのでしょうか?

この理由を説明するためには、「汗」を大きく2つの観点から見る必要があります。
前述した汗は、「いわゆる汗をかくこと」です。汗のもうひとつの側面は、「かいた後の汗」です。実は、過去の研究において、「かいた後の汗」はアトピー性皮膚炎の症状である痒みを増強するということが報告されています。つまり、「汗をかくことがアトピー性皮膚炎の症状を悪化させる」ということではなく、「かいた後の汗をそのままにしておくことがアトピー性皮膚炎の症状を悪化させる」と捉えることが適切なのです。

前述のように、アトピー性皮膚炎の症状は「かいた後の汗」により悪化する可能性がありますが、そもそもアトピー性皮膚炎では「発汗障害」と呼ばれる汗をかく機能の異常が認めれていて、時間当たりの発汗量が少ないという報告も多くされています。この理由として、アレルギーに関わる要因のなかでも、ヒスタミンという物質が多く分泌されることで発汗が少なくなると言われています。
簡単な仕組みを説明しますと、アトピー性皮膚炎では、汗をかくはずの場面(例えば、緊張する場面、運動、ストレス、体温の上昇など)で十分に汗をかけず、皮膚内に熱がこもったり、皮膚が乾燥することで、皮膚に現れる症状が悪化するというわけです。
このように、実は汗をかくことが悪いというよりも、適切に汗をかくことはアトピー性皮膚炎では必要なのです。

それでは最後に、アトピー性皮膚炎で汗をかいた場合、どのような対処法により、症状の悪化を減らすことができるのでしょうか。
アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2016では、以下の記載があります。
汗をかいた場合は、シャワーや水を含んだタオルなどで洗い流すといった対処法が良さそうです。また、着る洋服に関しても少し工夫するだけでも違うかもしれません。例えば、汗をよく吸収してくれるものや速乾性の良いもの、ゴム性ではないものといった衣類にすることです。

今回は、アトピー性皮膚炎と汗の関係について述べました。繰り返しますが、ポイントは「汗をかくことが悪いのではなく、汗をかいた後にそのまま放置しておくことが悪い」ということです。お忘れなく!

2016.03.23.

アーモンドが善玉を増やす

皆さん、こんにちは^^
明日からは花冷えになりそうですが、本日は実にポカポカ陽気です。
東京の開花は21日だったようですが、大阪も本日の予定。
いよいよ春本番ですね。
さて、本日の話題は、アーモンドが身体に良いというお話です。

HDLコレステロール(善玉コレステロール)の検査値が高いほうが、心筋梗塞などの冠動脈疾患が少なくなると考えられています。
今回の研究では、HDLコレステロールの値を増やすアーモンドの効果を検証しました。
心筋梗塞などを含む冠動脈疾患患者150名を、パキスタンアーモンド、アメリカンアーモンド、対照群の3群にランダムに振り分けました。アーモンドは朝食前に1日10g食べることとしました。
その結果、どちらのアーモンドでも、アーモンドを1日10g食べると、HDLコレステロールが増えるという結果でした。
筆者らは、「朝食前に食べる少量のアーモンド(10g/日)は、HDLコレステロール値が初めに低い冠動脈疾患患者において、脂質異常症の血液マーカーを改善することに加え、HDLコレステロールを増やすことができる。」と結論づけています。

コレステロールと言えば総コレステロールやLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の数値を気にしがちですが、それだけではなく、HDLコレステロールの数値に注目する必要があります。その数値を改善するひとつの食事法として、アーモンドの効果を調べたこの研究も参考になるかもしれませんね。

2016.03.16.

ビタミンDとアレルギー性鼻炎

皆さん、こんにちは^^
ちょっと寒さが和らいで、いよいよ春が近いなと感じられますね。
テレビでも桜前線やお花見の話題も聞かれるようになりました。待ち遠しいですね。
さて、今回の話題は前回のビタミンDつながりです。

ビタミンDとアレルギーの関係については、前回も紹介しましたが、その他にもさまざまな議論がされています。今回のアメリカの研究では、妊娠中のお母さんのビタミンD摂取と生まれた子どものアレルギー性鼻炎発症との関連が検討されました。
対象は1,248人のお母さんとその子ども(小学校低学年)です。
妊娠中にお母さんが摂取していたビタミンDの量を推定し、お母さんの血液検査と、臍帯血の検査、子どもの血液検査から、ビタミンDの量を評価しました。これらの結果と、子どものアレルギー性鼻炎発症、アレルギー体質かどうか、アレルギーの原因物質と反応する抗体がすでに作られているかどうかとの関連を検討しました。

その結果、お母さんが妊娠初期から中期に食事から摂取するビタミンDの量が多いほうが、子どもが小学校低学年までにアレルギー性鼻炎を発症する場合が少なくなっていました。ただし、ビタミンDをサプリメントで摂った場合は、リスクの低下は見られませんでした。
研究チームは「妊娠中の食事にビタミンDを含む食品を採り入れることは、生まれる子どものアレルギー性鼻炎の予防に有益な影響をもたらすかもしれない」と結論しています。

妊娠中に、脂の多い魚、卵、バター、キノコなどビタミンDを多く含む食品を適切に摂ることは栄養のバランスをとるという意味からも大切かもしれません。しかし、サプリメントでは効果がないというのは、何とも不思議な気がします。やはり自然の食べ物が一番なのでしょうね。

2016.03.10.

ビタミンDが喘息改善

皆さん、こんにちは^^
ポカポカの陽気から一転、真冬に逆戻りですね。
インフルエンザもまだまだ検出されています。
10度以上の温度差なので、体調管理には十分注意してくださいね。
さて、今回の話題はビタミンDと喘息のお話です。

一般的にビタミンDはカルシウムの吸収に必要で、骨粗鬆症の補助治療として良く使われますが、骨だけでなく様々な臓器に作用しています。実は、喘息に関してもビタミンDの摂取が有効と言われています。東京の医療チームは、喘息を患う日本の子供達を対象に、低濃度・短期間でのビタミンDの効果を調べました。

今回は、喘息を患う日本人の子供(89名)を無作為に、ビタミンDを摂取する群(800IU/日、54名)と偽薬を摂取する群(35名)に分けました。そして、摂取後2か月と6か月に、喘息発作の頻度と重篤度を判定しました。

その結果、低容量、短期間(2ヶ月間)のビタミンD摂取で、喘息発作の頻度・重篤度が低下していたのです。医療チームは、「標準的な治療に加えて低容量の短期間のビタミンD補充は、学童期の子供の喘息のコントロールを改善するかもしれない。」と述べています。

喘息に対するビタミンDの作用は知られていましたが、今回の調査は、沢山摂らなくても、短期間でも、ビタミンD摂取が有効である結果となりました。ビタミンDの大量摂取による血中カルシウム濃度への影響を考えると、低量での有効性は非常に大事だと思われます。
一般的な食材である椎茸やきくらげ、イワシやしらす干し等のビタミンDを多く含む食品が効果を現しうるかどうかも興味がありますね。

2016.03.05.

間違った花粉症対策

皆さん、こんにちは^^
ポカポカ陽気です。幸せな気分になります。
しかし、前々回にもお話しましたが、花粉症の方にとっては最悪の時期になってきました。
そこで、今回は花粉症対策のお話です。

①お茶、ヨーグルトで花粉症が治る?
ヨーグルトのごく限られた種類の乳酸菌に関しては、花粉症の症状軽減について報告しているものもありますが、残念ながらこれらは治療薬ではありませんので、すでに発症した花粉症の症状をしっかりと抑える効果は基本的に期待できません。ポリフェノールの抗酸化作用や乳酸菌のプロバイオティクス効果などは、アレルギーに対しては薬ほど大きくありません。薬でしっかりと治療することが大前提です。根拠がしっかりしていないものも多く存在しますので注意が必要です。

②花粉症は症状が出てから治療すれば良い?
毎年、花粉症でつらい思いをしている方は、症状が出る前や軽いうちから治療を開始する「初期療法」をおすすめします。花粉が飛びはじめる2~4週間ぐらい前から第2世代抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬などの経口治療薬を投与する治療法です。
前もって薬を飲みはじめることで、症状が出る時期を遅らせ、花粉が飛ぶ最盛期の症状を軽くする効果が期待できます。

③雨や曇りの日は花粉飛散が少ない?
雨の日は、確かに花粉の飛散が少ないと思われます。しかし、雨の日の翌日は、雨で落ちた花粉が乾いて再び飛散するので、飛散する量はかえって多くなります。曇りの日も、風が強い日などは注意しましょう。

まだまだ間違った花粉症対策はあると思われますが、くれぐれも根拠のない方法や対応には十分注意してくださいね。

2016.02.29.

ニンニクの日

皆さん、こんにちは^^
昨日の暖かさから一変。真冬に戻ったような寒さです。
さて、今日は言わずと知れた閏日ですが、実はニンニクの日でもあるのです。
2(ニン)2(二)9(ク)、語呂合わせですね。
ということで、ニンニクの話題をお届けします。

ニンニクを食べると元気もりもりになるというイメージがありますが、実際はどうなのでしょう?
フロリダの研究チームは、21歳から50歳までの健康な成人120人を調査対象とし、対象者を無作為に、1日2.56gの熟成ニンニクエキスを90日間摂取するグループと、有効成分のないサプリメント(プラセボ)を90日間摂取するグループ2つのグループに分けました。
そして、風邪の流行する季節に調査を行い、各グループで風邪やインフルエンザの起こる頻度や重症度に変化が出るのかどうかを確認しました。さらに、食事による影響を受けやすいと言われているγδ(ガンマ・デルタ)-T細胞やナチュラルキラー細胞(NK細胞)のような白血球に着目することで、ニンニクの有無による免疫への影響を調査しました。

熟成ニンニクエキスの摂取から45日後、γδ-T細胞とNK細胞は、プラセボを摂取したグループの細胞よりも増殖し、活性化していました。また90日後には、病気の数には有意な差がありませんでしたが、熟成ニンニクエキスを摂取したグループは、風邪やインフルエンザ症状の重症度が低下し、症状の数にも減少が見られました。

つまりこの研究からは、熟成ニンニクエキスを飲むことで免疫細胞の活性化が見られ、風邪やインフルエンザの症状が少なく、軽くなったことが示されたのです。
ニンニクには、様々な成分が含まれています。今回の結果のように免疫を強化する効果を持つ成分もあるかもしれません。
ただし、この研究はニンニクの成分を薬として飲んだ場合を調べたもので、普通のニンニクを食べても効果があるかどうかは判断できません。また食べ過ぎることでニンニクの成分の一部が胃腸を刺激し、胃腸障害を引き起こす可能性もあります。

ほかの食品と同様、ニンニクも適切な量を摂ることが健康に繫がるのかもしれません。
でも、このニンニクの日も4年に1回しかないのは、ちょっとさびしい気がします。

2016.02.26.

いよいよ花粉飛散が本格化

皆さん、こんにちは^^
寒い日が続きますね。北風ピープーです。
暖冬と言っていたのがウソのようです。
この寒い中、以前から4階にあった村田クリニックと平野新生苑の看板に自分で照明を取り付けました。
以前は夜になると真っ暗で何も見えなかったのですが、遠くからでも認識できるようになりました!
まるで、街の便利屋さんのようです。。。
さて、今回は花粉症についてです。

2016年春のスギ・ヒノキ花粉飛散総数は、2015年6~8月の気象条件と11~12月のスギ雄花の花芽調査から、東北北部と北陸を除き2015年を上回る見込みです。関西から九州にかけては前年の2倍から3倍になる地域が多く、過去10年平均の52%~131%と予測されています。
また、過去10年平均の飛散量は、10年前と比較して約2倍になっており、近年の花粉飛散量自体も増加しています。

スギ花粉の飛散開始を同じ地点で区切った予測前線図では、2016年春のスギ花粉飛散開始は、15年から16年にかけてはエルニーニョの影響があり暖冬の見込みで、飛散開始は各地とも例年並かやや早く、関西では2月中旬からと予想されていました。
この予想はかなり的中しており、花粉に敏感な患者さまは、眼の痒みや鼻水、鼻づまり、くしゃみといった花粉症の症状をすでに訴えておられます。そして、来週には気温も上昇し、いよいよ本格的に花粉が飛散する予想です。

花粉症対策としてマスクを使用されている方も多いのではないでしょうか。マスクを使用することで、吸いこむ花粉の量を約1530%に減らすことができると言われており、特に鼻の症状が気になる方にはお勧めです。
また、服装はウールなどの素材は花粉が付着しやすく、綿や化学繊維などは付着しにくいと言われています。春先用の洋服選びに覚えておくと便利ですね。

花粉症を理解し、早めに対策をして、症状が出た場合には早めに受診して、花粉シーズンを快適に乗り切りましょう。

2016.02.17.

平野区もインフルエンザ警報発令

皆さん、こんにちは^^
今週は寒い1週間になりそうですが、週末には暖かくなり、来週はまたまた寒くなる様子。
株価も乱高下していますが、気温も同じですね。
本当に寒暖の差が激しく、体調管理が難しい気候になってきました。

さて、ついに平野区にもインフルエンザ警報が発令されました。
保育園や学校でも学級閉鎖が相次いでいます。
以前にも書きましたが、今年は例年に比べインフルエンザの立ち上がりが2か月遅れています。
この調子で行くと、4~5月位までインフルエンザが続くかもしれません。

また、これから本格的な花粉シーズンです。
花粉症の方は、鼻の粘膜がアレルギー反応で傷つくことにより、いっそうインフルエンザにかかりやすくなります。
しっかりとマスクで防御して、早めの服薬を心がけましょう!
でないと、インフルエンザと花粉症のダブルパンチを受けかねませんよ!

2016.02.13.

食べても太りにくくなるサプリ?

皆さん、こんにちは^^
今日は暖かいですね。でもこの週末は春一番が吹いて大荒れ模様。
そして、来週には再び寒波が。。。
春が待ち遠しいですね。
本日の話題は、皆さんにとって夢のようなサプリの話題です。

食べても太らないことを望んでいる人も多いかもしれません。
「プロバイオティクス」という言葉を聞かれた方もおられると思いますが、プロバイオティクスは、人にとって有益な働きをしてくれる微生物で、腸内環境を整える役割があります。
このプロバイオティクスのサプリが夢のサプリになるかもしれません。

今回のアメリカ・バージニアの研究では、肥満ではない男性20人に対し、プロバイオティクスのサプリメントを飲む群と偽薬群にランダムに分け、高カロリー、高脂肪の食べ物を4週間毎日食べた時に、身体にどのような効果が見られるか検証されました。

その結果、プロバイオティクスを飲んだ群では、4週間の体重増加が平均約880g少なくなったのです。
プロバイオティクスを飲むことで、体重増加を抑える効果が見られたということです。

高脂肪、高カロリー食を1か月も続ければ、誰でも体重が増加するのは当たり前ですが、生活習慣の改善に加えて、このような研究を参考にすることで、より健康に近づくかもしれませんね。

2016.02.08.

インフルエンザの解熱薬

皆さん、こんにちは^^
立春も過ぎて、暦の上では春ですが、まだまだ寒い日が続きます。

今週末から寒さも和らぐみたいですが、そのまま暖かくなるのでしょうか?
最近の話題はインフルエンザばかりですが、皆さんにどうしても知っておいて欲しいことがあるので、本日もインフルエンザの話題です。

インフルエンザは多くの場合、高熱により体力などを奪い、重症化し命に関わることも少なくない感染症です。処方されるタミフルなどの抗インフルエンザ薬はウイルスの増殖を抑える薬であり、熱を下げる薬ではありません。
当然ですが、熱を下げるには通常、解熱薬を使います。一般的な解熱薬は、体の中で熱や痛み、炎症などをおこす化学物質などを抑えることで効果をあらわす解熱鎮痛薬となります。「痛み止め」とはこの解熱鎮痛薬を指すことが多く、処方薬だけでなく市販薬としても多くの種類が流通しています。

さて、解熱鎮痛薬と言えば、多くの方がイメージするのは「バファリン」ではないでしょうか?
この製剤の主成分はアスピリンという成分なのですが、このアスピリンを含めていくつかの解熱鎮痛薬をインフルエンザの症状に使用すると体に思わぬ障害をもたらす可能性があります。
アスピリンやエテンザミドなどのサリチル酸系と呼ばれる薬の他、メフェナム酸(ポンタールなど)やジクロフェナクナトリウム(ボルタレンなど)といった解熱鎮痛薬をインフルエンザの発熱に対して使用すると、インフルエンザ脳炎・脳症、ライ症候群といったものが発症する危険性が高くなるとされているのです。頻度は稀ですが特に小児に発症すると、重症化し死亡に至ることさえあります。
医療機関を受診した場合は、インフルエンザでこれらの成分を含む解熱鎮痛薬が処方されることはないとは思いますが(ないと信じたいですが)、市販薬は医療機関の受診無しで購入できてしまうことや同じような名前でも含まれている成分が異なる場合があるため、特に注意が必要と思われます。

日本ではインフルエンザの発熱時に使用する解熱鎮痛薬としてアセトアミノフェンという薬が推奨されています。アセトアミノフェンはカロナール、コカール、アンヒバ、アルピニーなどの名称で処方される薬で、一般的な解熱鎮痛薬とは少し異なる機序で熱や痛みを緩和する薬剤です。そして、一般的な解熱鎮痛薬に多いとされる胃腸障害などの危険性も少ない薬剤です。また喘息などの呼吸器疾患をもつ人にも比較的安全に使用できるとされ、小児から高齢者まで幅広い年代で使用できるのもメリットの一つとなっています。
インフルエンザの発熱にロキソプロフェンナトリウム(ロキソニンなど)も処方されることがありますが、小児などへの安全性が確立していないことなどもあり、ことインフルエンザによる発熱に対しては、第一選択薬はアセトアミノフェンといえるでしょう。

ちなみに、当クリニックでは、ロキソプロフェンを鎮痛目的以外で処方することはまずありませんし、一般の風邪の時の解熱にもアセトアミノフェンを処方しています。
熱が出た時に何でもかんでも手持ちの解熱鎮痛薬を飲むのは控えてくださいね^^

2016.01.29.

授乳中のタミフル

皆さん、こんにちは^^
全国的に冷たい雨が降っていますね。
この1週間で平野区もインフルエンザが注意報レベルに上がってきました。
昨日も1日でA型2名とB型1名が検出されました。
今月はインフル繋がりの話題が続いていますが、今回は授乳中のタミフル内服についてです。

授乳中に薬を使うと、薬が母乳を通じて子どもの体に入ることがあります。そのため授乳中の薬には注意が必要とされますが、インフルエンザの治療に使われるタミフルは安全なのでしょうか。実際の計測値を報告した論文を紹介しましょう。

ある研究班は、インフルエンザをタミフルで治療された女性から相談を受けました。この女性は9か月の子どもに授乳中でしたが、タミフルが母乳を通じて子どもに影響を与えるかどうかを判断する根拠がなかったため、研究班は治療期間の授乳中止を勧めました。
そのかわり、研究班はタミフルの治療が行われた5日間に、この女性から母乳のサンプルを提供してもらい、母乳の中にタミフルまたはその代謝物が含まれているかどうかを調べたのです。
分析の結果、母乳に含まれていたタミフルとその代謝物の量はわずかでした。乳児が1日母乳だけを飲んだ場合、最大で体重1kgあたり0.012mg程度のタミフルを飲むことに相当すると計算されました。これは母親が体重1kgあたり2.5mg程度を飲んでいたことに比べると0.5%の量であり、一般に安全性の目安とされる10%を下回ることから、影響の心配が少ない範囲と判断されました。

微量ながら母乳にもタミフルが移行することから、タミフルの添付文書には「授乳婦に投与する場合には授乳を避けさせる」という記載がありますが、具体的な危険性が指摘されているわけではないのです。
また、国立成育医療研究センターが公表している「授乳期でも安全に使用できると考えられる薬」の一覧の中にもタミフルは含まれています。

そうでなくても育児に大変な時に、高熱や倦怠感や関節痛や頭痛などの様々なインフルエンザの症状で苦しむのは更につらいことです。
早期に受診をして、早期にタミフルの内服を行いましょう!

2016.01.25.

妊娠とタミフル

皆さん、こんにちは^^
今年最強の寒波で沖縄でも雪!
大阪も寒いです。。。
インフルも猛威をふるいはじめました。
ということで、またまたインフルつながりの話題です。

妊娠中のインフルエンザ感染は、産まれてくる子どもにも影響することがあります。子どもと母親の体を守るため、早い時期から治療を始めることが重要です。
一般的にインフルエンザの治療に使われるタミフルは、症状が現れてから2日以内に服用することで有効性が示されている薬です。今回の研究は、2009年にニューヨークで確認されたインフルエンザ感染者のデータを分析し、妊婦がインフルエンザ感染から何日以内にタミフルを服薬したかというデータとその後の重症化について検証しています。

症状の開始から2日以内にタミフルを服用した妊婦30人のうち重症化した人は1人だけ(3.3%)でしたが、症状の開始から3~4日後に治療を開始した14人のうち3人(21.4%)が、5日以上経てから治療を開始した9人のうち4人(44.4%)が重症化しました。
また、22人の女性がインフルエンザによる入院中に出産し、新生児NICUで集中治療を受けたり死亡したりする割合は重症の女性6人のうち5人(83.3%)に、対して中等症の女性では16人中2人(12.5%)に起こりました。

つまり、妊婦ではインフルエンザの発症後2日以内にタミフルを服用すると、それよりも後に服用した人と比べて、重症化する人が少ないという結果でした。また、重症化した人のほうが、産まれた子どもがNICUで集中治療を受けたり死亡したりする割合が多くなっていました。

妊娠中に熱や咳が出ると、不安になることも多いと思います。
母体のためだけでなく、お腹のお子さまのためにも、できるだけ早く治療を受けることをお勧めします。

2016.01.20.

インフルエンザにかかりにくい人?

皆さん、こんにちは^^
いっぺんに寒くなって、北海道や東北では2か月間の雪が2日で降るという大寒波。
大阪でも一昨日の夜中は粉雪が少し舞ってました。

さて、前回アップした「しょう油でインフル阻止」は12月にもアップしておりました。
すいませんでした。
ということで、気を取り直して、インフルつながりの話題をお届けします。

毎年流行するインフルエンザ。インフルエンザが流行しない年というのは、未だかつてありません。
患者数は例年1,000万人前後ですから、およそ10人に1人がインフルエンザにかかる計算になります。

インフルエンザの話になると、「まだ一度もかかったことがない」、「大人になってからかからなくなった」という人は珍しくなく、その一方で逆に「2年連続でかかっている」という不運な方もいらっしゃいます。体質によって、インフルエンザにかかりやすい人とそうでない人がいるのでしょうか?
インフルエンザにかかりにくくなる体質というのは、まだ医学的には信頼できる報告がありません。しかし、「今まで一度もかかったことがない!」という人もいるのが現実です。それはなぜでしょうか? かかりやすい人、かかりにくい人がいるのでしょうか?

1年のうちで10人に1人がインフルエンザになるとすると、20年連続でインフルエンザに「かからない」確率は計算上12%です。つまり、知人が100人いたら、その中で12人は20年連続でかかっていない人だということになります。その一方で、2年連続でかかってしまう不幸な人が数人いても、おかしくないでしょう。

つまり、インフルエンザに強い(または弱い)気がしてしまうのは、体質ではなく単に統計的な問題として説明可能なようです。そこから考えると、これまで一度もインフルエンザにかかったことがなかったとしても、今年かかる可能性が低いとは決して言えないということになります。

インフルエンザを予防するための効果が最も高いと考えられているのはワクチンによる予防接種です。
しかし、ワクチンであっても100%の予防率というわけにはいきません。
ワクチンの効果については様々な研究があり、これらを統合したところ、予防効果は75~86%と推定されています。
当クリニックでも1月末までご用意しているので、まだの方は早めに接種してくださいね^^

2016.01.15.

しょう油でインフル増殖を阻止

皆さん、こんにちは^^
本当に寒くなりましたね。といってもこれが例年通り。
前回も書きましたが、今までが暖かすぎたのです。
前回から、さらにそのご家族からもインフルA型が検出され、ラピアクタの点滴をして帰られました。
さて、今日の話題は前回に引き続きインフルの話題です。

しょう油は殺菌効果や臭みを消す効果などが古くから知られていますが、こうした機能を基に、あのキッコーマンは、富山大学、中部大学との共同研究で、しょう油によるインフルエンザウイルス増殖阻害効果で新知見を得ました。

様々なウイルスに対する増殖阻害効果を培養細胞により評価したところ、インフルエンザウイルスで比較的高い効果が確認できました。そこで、インフルエンザウイルスに感染させたマウスを用いて、感染前後それぞれ7日間しょう油を経口投与し、体重の変化、感染3日後のウイルス量、感染14日後の中和抗体価を測定。しょう油非投与のマウスと比較したところ、有意なウイルス増殖阻害効果と中和抗体の産生増強効果、感染にともなう体重減少の抑制が認められました。

さらに、しょう油にエタノールを添加し沈殿物と上澄みに分けて、しょう油、沈殿物、上澄みをマウスに投与したところ、しょう油摂取群と上澄み摂取群に同じウイルス増殖阻害、中和抗体産生増強、体重減少抑制の効果が確認されました。

今回の結果を踏まえて、キッコーマンは上澄みから活性成分を探索し同定するとしています。
将来、しょう油から製造されたインフルエンザワクチンが登場するかもしれませんね^^

2016.01.08.

PM2.5とアレルギー性鼻炎

皆さん、こんにちは^^
急に寒くなって、このあいだまでの陽気がウソのようです。
インフルエンザはまだ流行していませんが、胃腸炎が非常に増えています。
皆さんも気を付けてくださいね。
さて、最近中国の大気汚染の話題をよく耳にしますが、今回はその主役であるPM2.5の話題です。

少し前の話になりますが、兵庫医科大学は、PM2.5の大部分を占める「ディーゼル排気微粒子」がアレルギー性鼻炎を悪化させるメカニズムを明らかにし、それを予防する薬剤と薬剤のスクリーニング法も開発したと発表しました。

アレルギー性鼻炎の患者数は先進国を中心に増加の一途にあり、国内でも約40%もの国民がアレルギー性鼻炎に罹患していると言われています。しかし、アレルギー性鼻炎の発症機序には不明な点も多く、根本的治療法は確立していません。
また近年、中国大陸から高濃度のPM2.5が飛来した時期と春のスギ花粉飛散時期が一致し、以前に比較してアレルギー性鼻炎の患者数は急激に増加、症状の悪化を訴える患者が増加しています。
さらに、国内の自動車からのディーゼル排気微粒子が原因で、今日も喘息やアレルギー性鼻炎の患者はその症状の悪化に悩まされていますが、ディーゼル排気微粒子のアレルギー性鼻炎を悪化させるメカニズムも不明で、治療・予防方法も全く確立されておらず、その解明が急務となっていました。

今回の研究の結果、ディーゼル排気微粒子が鼻粘膜上皮細胞のバリア機能である「タイトジャンクション」(=隣り合う上皮細胞を強く結合する膜蛋白質)を破壊することで、花粉アレルゲンの透過性が亢進し、それによって少量の花粉でもアレルギー性鼻炎症状が重症化する可能性があることを明らかにしました。

さらに、このタイトジャンクションを破壊する正体は、ディーゼル排気微粒子に含まれる炭化水素や有機物質、硫化塩などの「酸化ストレス」であることを解明。抗酸化剤であるN-アセチルシステインがタイトジャンクションの破壊を抑制し、アレルギー性鼻炎症状の悪化を予防できることを明らかにしました。このことにより、「新規アレルギー性鼻炎」の治療・予防薬のスクリーニング法を確立することも可能になりました。
また、このスクリーニング法はアレルギー性鼻炎に留まらず、ディーゼル排気微粒子が原因となって発症する呼吸器疾患(喘息や慢性閉塞性肺疾患など)や皮膚疾患(アトピー性皮膚炎など)、神経疾患、循環器疾患などに対しても効果が期待されているのです。

現在の喘息の治療の第一選択薬は吸入ステロイド薬ですが、いつの日か抗酸化剤の吸入薬が第一選択薬になるかもしれませんね^^

2015.12.26.

しょう油がインフル増殖を阻止!

皆さん、こんにちは^^
クリスマスも終わり、今年もあと5日となりました。
早いですね。師走とはよく言ったものです。
今年のインフルエンザは11月ごろから騒がれましたが、暖冬のおかげで流行は少し遅れるようです。
そこで、今回はちょっと面白いインフルエンザの話題をお届けします。

しょう油は殺菌効果や臭みを消す効果などが古くから知られていますが、こうした機能をもとにウイルスに対する効果を調べたのが今回の話題です。しょう油で有名なあのキッコーマンは、富山大学、中部大学との共同研究で、しょう油によるインフルエンザウイルス増殖阻害効果で新知見を得ました。

様々なウイルスに対する増殖阻害効果を培養細胞により評価したところ、インフルエンザウイルスで比較的高い効果が確認できました。そこで、インフルエンザウイルスに感染させたマウスを用いて、感染前後それぞれ7日間しょう油を経口投与し、体重の変化、感染3日後のウイルス量、感染14日後の中和抗体価を測定。しょう油非投与のマウスと比較したところ、有意なウイルス増殖阻害効果と中和抗体の産生増強効果、感染にともなう体重減少の抑制が認められました。

さらに、しょう油にエタノールを添加し沈殿物と上澄みに分けて、しょう油、沈殿物、上澄みをマウスに投与したところ、しょう油摂取群と上澄み摂取群に同じウイルス増殖阻害、中和抗体産生増強、体重減少抑制の効果が確認されました。

今回の結果を踏まえて、キッコーマンは上澄みから活性成分を探索し同定するとしています。
将来、しょう油から製造されたインフルエンザワクチンが登場するかもしれませんね^^

2015.12.17.

動物に触れて喘息予防

皆さん、こんにちは^^
皆さんは忘年会はもう済みましたか?
私は昨日が医療法人の忘年会でした。
約40名の職員が一堂に会し、食事を楽しむのもいいものです。
最後は酔いも回って現金争奪戦じゃんけん大会も盛り上がっていました^^
さて、本日の話題は、動物と喘息についてです。

小児喘息の増加は世界的な健康上の懸念となっており、子どもが小さい頃の生活習慣によって、喘息の起こりやすさが変わるといわれています。
今回の研究では、スウェーデンで産まれた約65万人の子どもを対象に、生後1年以内に犬などの動物に接触したことと喘息の発症に関連性があるか検証されました。

その結果、0歳児から犬に触れた子どもは、3歳から6歳までの間で喘息を発症する危険性が少なくなるという結果でした。

子どもに動物のアレルギーが見つかっているときなどは勧められませんが、子どもが動物に触れることで、教育上や健康上、心理上の良い影響があるという意見があり、こうした研究も参考にしてよいかもしれませんね。

2015.12.08.

フレンチパラドックス

皆さん、こんにちは^^
先月にはボジョレーヌーボも解禁となり、これからのシーズンは忘年会等でワインを飲む機会も増えると思います。
本日は、そのワインに関係のある「フレンチパラドックス」の話題です。

「勤労は日々を豊かにして、酒は日曜日を幸福にする」
19世紀に活躍したフランス人の詩人ボードレールの名言です。フランス人はグルメで美味しいものを食べ、ワインも多く飲んでいるのにもかかわらず、イギリス人やドイツ人よりも寿命が長く、心筋梗塞が少ないという「フレンチパラドックス」が指摘されていました。

デンマークで行われたある研究では、ワインをたくさん飲んでいた人ほど死亡率が低く、ビールや蒸留酒ではこのような傾向は認められなかったと報告されています。赤ワインに含まれるポリフェノールがLDLの酸化を防ぐため心筋梗塞になりにくいという説もあります。しかし本当にフレンチパラドックスの原因はワインにあるのでしょうか?

先ほど紹介した研究グループは、この疑問へのヒントとなる興味深い論文も発表しています。大手スーパーマーケット2社が提供した約350万件のレシート情報を得て、ビールを買った人、ワインを買った人が他にどんな食品を買ったのか調査しました。その結果、ビール派はソーセージ、マーガリン・バター、豚肉など、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸といった心筋梗塞の原因となりうる食品をより多く買っていることが分かりました。逆にワイン派は、心筋梗塞を予防する多価不飽和脂肪酸の多い油脂、野菜、果物を選んでいました。さらに、普通のチーズや牛乳ではなく、低脂肪のものを好んで買っていることも分かりました。
フレンチパラドックスには、ワインのポリフェノール効果のみならず、おつまみの種類も関係していたようです。

では、ワインなら安心してたくさん飲むことができるでしょうか?健康な人を対象に飲酒量を調べ、10年あまりフォローした研究では、最も健康的な飲酒量(エタノール量)は6g/日で、健康被害が出始めると考えられるのは42g/日を超えたときでした。
お酒の種類ごとにエタノール量を概算すると、度数16度の日本酒1合は23g、度数5度のビール大びん1本は25g、度数30度の焼酎0.5合は21g、度数12度のワインをグラス1杯なら12gです。こう見るとワインのエタノール量が一番少ないですが、ボトル1本空けてしまうと71gとなるので、油断は禁物です。

もうひとつの疑問は、飲む量は変わらないとしても、毎日飲む「晩酌型」か、たまに飲む「宴会型」ではどちらが良いのかということです。飲酒量ごとに適した飲酒頻度があるのかもしれませんが、まだ結論は出ていないそうです。

これからの宴会のちょっとしたネタにも使えそうな話ですよね。
ちなみに私は晩酌型でもあり宴会型でもありますが、、、

2015.11.19.

香りの効用

皆さん、こんにちは^^
週末の雨はあがりましたが、今日は晴れの予想なのにずっと曇り。
昼間に用事があって少し外出しましたが、寒いくらいでした。
どうもすっきりしない天気が続きますね。。。
さて、今回の話題は「香り」についてです。

自然の香りの中には、覚醒、鎮静作用等の様々な生理的な作用をもたらすものが存在しています。
大阪市立大学の抗疲労に関する研究を行っているグループは、香りを認識する嗅覚受容体に着目した研究を行っている花王株式会社との共同研究において、香りによる抗疲労作用機構の一端を明らかにしたと発表しました。

今回の一連の研究では、まず約400種存在するヒトの嗅覚受容体の中から、抗疲労作用を示すことが知られているグリーンとグレープフルーツの2種の香りに共通して応答する嗅覚受容体6種を特定。これら6種の嗅覚受容体が、抗疲労作用に関係する可能性を示しました。
また、前述の6種の嗅覚受容体に対し、それぞれの受容体を活性化する新しい香りの探索を行ったところ、約170種類の香料の中から、4種の香料の混合物である、ハチミツがかった甘い花の香り(MCMP)が、6種の受容体を活性化することも発見しました。
さらに、このMCMPによる抗疲労作用を、パフォーマンス試験で調査。17名の健常男性を対象に、MCMPの香りあり、なしの条件下でパソコン作業による疲労負荷を40分間行い、その前後で作業効率の指標である課題の正答率を評価しました。その結果、香りなしの場合に疲労負荷後に正答率が有意に低下するのに対し、香りありの場合には正答率の低下が認められず、疲労が抑制されたことが示されました。

香りの生理作用に関する研究は、グレープフルーツ精油による抗肥満作用やラベンダー精油によるリラックス作用などが知られていますが、生理作用に関わる可能性がある嗅覚受容体を特定し、実際にヒトの抗疲労における生理作用との関連を確認した研究は今回が初めてとなります。

ちなみに、私は、鶴橋の駅を降りた時の、あの焼肉の臭いが大好きです。。。^^

2015.11.13.

ブルーベリーで血圧改善

皆さん、こんにちは^^
関西も夕方から雨となりました。
最近、週末になると雨ですね。その度に秋が深まっていく気がします。
さて、本日の話題は「ブルーベリーと血圧」についてです。

閉経後の女性は高い割合で高血圧になり、動脈硬化が生じやすいことが知られています。
今回のイギリスでの研究は、閉経後の女性の高血圧に対し、ブルーベリーの効果を検証しています。

今回の研究は、血圧が125/85 mmHg以上、160/90mmHg未満の閉経後の女性48名を、22gのフリーズドライブルーベリーパウダーを摂る群と22gの偽パウダーを摂る群にランダムに分類し、8週間後の血圧、動脈硬化の程度を比較しました。

その結果、ブルーベリーパウダー8週間摂取すると、なんと血圧と動脈硬化の両方が改善したという結果でした。

今回の対象は閉経後の女性に限定されていたため、ほかの年齢の人や男性にも適用できるかは不明です。
以前に紹介した「クランベリーエキスでメタボ改善」や「紅茶で体型改善」などと併せて考えると、紅茶にブルーベリーとクランベリーを入れたフルーツティーを作れば、一石二鳥いや三鳥のような気がしますよね。
味も美味しそうではありませんか?

2015.11.06.

睡眠不足と風邪の関係

皆さん、こんにちは^^
先週は寒い日が続いたのに、今週は晴天で昼間は暑いくらい。
でも、来週からまた寒さが復活するようです。
こんな気候の中、風邪で受診する患者さまが増えています。
そこで、今回は睡眠時間と風邪の関係についての話題です。

寝不足が続いた後に体調を崩すという経験をしたことがある人は多いと思います。
では、どの程度の睡眠が必要なのでしょうか?今回のちょっとおもしろい研究では、風邪を引いた人はどの程度の睡眠時間であったかを検証しています。

18歳から55歳までの健康なアメリカ人男女164人の睡眠時間などの睡眠状態を7日間連続で測定しました。その後、風邪のウイルスを鼻に滴下し、5日間で風邪の徴候が現れるかどうか検証しました。
その結果、1日6時間以下の睡眠時間では、風邪を引く可能性が4倍程度大きいという結果となりました。

忙しいとなかなか睡眠時間を確保することも難しいと思いますが、体調管理のためには、6時間以上の睡眠の確保も重要なのかもしれません。 秋の夜長を楽しむのもいいですが、しっかりと睡眠はとりましょうね!
また、これから寒くなり、インフルエンザなど体調を崩しやすい季節にもなります。くれぐれも体調には気をつけてお過ごしください。

2015.10.27.

貼り薬の咳止めを希望?

皆さん、こんにちは^^
昼間は快適な陽気ですが、朝晩めっきり冷え込んできましたね。
昨夜も外出時にはボア付きのパーカーを羽織ったくらいでした。
しっかり、体調管理しましょうね!
さて、本日は、当クリニックで処方している「ツロブテロールテープ」についてのお話です。

最近、当クリニックを咳で受診される患者さまやお子さまの保護者の方で、
「以前処方してもらった貼り薬の咳止めが欲しいんですが、、、」とか、
貼り薬の説明をしていると「これは咳止めではないのですか?」という場面に遭遇します。

当クリニックでは「ツロブテロールテープ」を処方していますが、「ホクナリンテープ」も「セキナリンテープ」も同じものです。これらのテープの裏には「ツロブテロール」という薬が塗ってあり、貼るとじわじわと皮膚から薬が吸収され、6〜8時間後に血中濃度が上がり、24時間以上持続して気管支を広げる効果があります。夕方に貼っても朝まで効果が持続するので、早朝に起こりやすい喘息発作や咳喘息を予防することもできます。

注意していただきたいのは、「ツロブテロール貼付薬は咳止めのお薬ではない」ということです。あくまでも「気管支拡張薬」なのです。また、ツロブテロール貼付薬は、既に起こっている喘息発作をすぐに止めることはできません。効果が出るまで、多少時間がかかるからです。

少し専門的な話になりますが、ツロブテロール貼付薬の効能は「下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解:気管支喘息、急性気管支炎、慢性気管支炎、肺気腫」と、製薬会社発行の添付文書に記載されています。
この「気道閉塞性障害に基づく」という部分に注目してください。気道閉塞性障害とは、喘息、気管支炎などで気管支を取り巻く筋肉が炎症によって分厚くなり、呼吸困難となる症状のことを指しています。簡単に説明すると、ヒューヒュー、ゼーゼーし、息が吐きにくくなる症状のことです。この症状を緩和するものがツロブテロール貼付薬で、咳を止める効果は添付文書にも明記されていません。

貼るお薬は手軽ではありますが、咳が出るからツロブテロール貼付薬という考え方は正しくありません。
各々の薬の働きを正しく理解して、適切に使用しましょう!

2015.10.22.

スパイスで長生きに

皆さん、こんにちは^^
大阪は秋晴れが続いております。
運動にも非常に良い季節です。
11月の10kmマラソンに向けて、走り始めていますが、筋肉痛が、、、
やはり歳には勝てません。
さて、今回の話題は私の大好きな「スパイス」に関してです。

スパイスが健康にもたらす影響については、世界的な関心が高まっています。
一部のスパイスや、スパイスに含まれるカプサイシンなどの成分については、肥満や心血管疾患、消化器疾患、癌などのリスクを低減する可能性や、抗菌活性、腸内細菌叢を整えるといった効能の存在も示唆されています。
しかしこれまで、スパイスで調味された食事と寿命との関係については検討されていませんでした。

そこで今回、地理的に多様な中国国内10地域から、研究開始時に癌、心疾患、脳卒中ではなかった30~79歳の男性約20万人と女性約29万人を対象として、スパイスの効いた食事と、総死亡や癌など特定の疾患による死亡との関連を調べました。さすが中国、規模が違いますよね。

なお、中国で最も多く消費されているスパイスは唐辛子なので、この研究で摂食頻度を調査した「スパイスの効いた食べ物」とは、ほぼ「唐辛子により調味された辛い食べ物」を指しています。
その結果、辛い食べ物を週に6~7回と、ほぼ毎日食べる人では、ほとんど食べない人よりも総死亡率が低いことが判明しました。さらに、虚血性心疾患呼吸器疾患による死亡率も、辛い食べ物を摂取する人の方が有意に低い結果となりました。
ただし、糖尿病や感染症による死亡、その他の原因による死亡と、辛い食べ物の摂取の間には一貫した関係は見られませんでした。

辛い物が大好きな私にとっては、非常に喜ばしい結果ですが、実際に1日どのくらいの唐辛子を食べればよいのかは書かれていないので、詳細な情報が欲しいところです。
昨日も汗をかきながら、ヒーヒー言いながら、激辛のガパオ(先日紹介したタイ料理)を食べましたが、この辛さをほぼ毎日食べるのは難しそうです。
というか、辛さをもう少し抑えればいいという話ですが。。。

2015.10.13.

オレンジジュースで酸化ストレス低下

皆さん、こんにちは^^
この連休は各地で運動会が行われていたようですね。
私は法人の方に誘われて岸和田のだんじり祭りPart2に行ってきました。
やはり、すごい迫力でした。ありがとうございました。

さて、今回の話題はオレンジジュースの効能です。
酸素の一部は私達の体の中で「活性酸素」という物質に変化し、生体に悪影響を及ぼすことはよく耳にします。この活性酸素による悪影響を「酸化ストレス」と言うのですが、スペインの研究者らは肥満の成人にオレンジジュースを飲ませ、酸化ストレスや肥満の改善等について研究しました。
研究者らは、100人の非喫煙で肥満の成人を対象として、被験者を2つのグループに分けて、通常量のポリフェノール量と高ポリフェノール量(それぞれ299mg/日と745 mg/日)を含むオレンジジュースを飲んでもらいました。そして酸化ストレスに関するマーカー量の変化、BMIや血圧等のメタボリックシンドロームに関連する指標の測定を行いました。
その結果、通常または高ポリフェノール含量のオレンジジュースを飲むと、活性酸素の抑制に加え、BMI、腹囲等の改善が見られました。更に通常量ポリフェノール含量のオレンジジュースを飲んだ集団では、血圧の改善もみられました。

研究者らは、「通常量または高ポリフェノールを含有するオレンジジュースの摂取は、非喫煙で肥満の成人においてDNA損傷や脂質の過酸化から体を守り、いくつかの抗酸化酵素を修飾し、体重を減らす」と述べています。

酸化ストレスは個体のゲノムを傷つけたり、脂質分の性質を変えたりしてしまうので、出来るだけ減らした方が良いと考えられています。ポリフェノールには以前から酸化ストレスを減らす作用が知られていますが、今回の結果でも効果が見られました。また、酸化ストレスを減らす事が肥満や血圧の改善に繋がる可能性を示しており、肥満や糖尿病の予防として役立つかも知れませんね。

但し、加糖のオレンジジュースの飲みすぎは糖尿病の悪化にも繋がるので要注意ですよ!

2015.10.07.

妊婦さんへのインフルエンザ予防接種

皆さん、こんにちは^^
すっかり秋ですね。大阪も秋晴れです。
朝晩の気温差が大きい時期なので、体調管理をしっかりとしましょう!
といいつつ、私はちょっと風邪気味です。。。

先日、インフルエンザワクチンの接種開始のお知らせをアップしましたが、今年からインフルエンザワクチンが変わったのをご存知ですか?
今までのワクチンは、A型ウイルス2種類とB型ウイルスの1種類に対応する成分が含まれていましたが、今年からはA型2種類とB型も2種類に対応する成分が入った、いわゆる4価のワクチンとなりました。より多くの型のインフルエンザに対応できるように変更されているのです。
実はこの変更に伴い、ワクチンの価格も値上がりしたのですが、何とか頑張って昨年と同じ税込2,000円に据え置きました早めに接種して下さいね!

さて、話がそれましたが、妊婦さんへのインフルエンザワクチンの接種は大丈夫なの?とご心配の方もいらっしゃると思いますので、説明しておきます。
予防接種に用いられるワクチンには、ごく弱く感染させて免疫をつくる「生ワクチン」と、感染力のない死菌を使った「不活化ワクチン」とがあり、インフルエンザワクチンはこの不活化ワクチンです。そのためワクチンを接種したために感染することはありません。
そして、日本産婦人科学会のガイドラインでも、これまでに妊娠初期の接種で赤ちゃんに悪影響が出たという報告はなく、流産、奇形の危険性が高まるという研究結果もないため、妊娠初期も含め、全妊娠期間においてワクチン接種希望の妊婦さんに接種することが出来るとしています。
また、妊婦さんにワクチンを接種することにより、生まれてきた赤ちゃんにも予防効果が期待できるという報告もあります。

さらに、妊娠初期に接種を受けたために胎児に異常が出る確率が高くなったという報告はないので、接種を受けた後に妊娠が判明しても妊娠中絶などを考える必要は全くありません。

つまり、妊娠を考慮することなく安心してインフルエンザの予防接種を受けてくださいね。
今年は例年になく早い流行が予想されますので、早めに接種しましょう!

2015.10.03.

喘息の妊婦さん

皆さん、こんにちは^^
北海道は暴風雨で大変のようですが、大阪は秋晴れ。
前の公園ではどこかの運動会が行われていました。
さて、今までに「喘息と妊娠」については、ブログにアップしたり、新たなページを作成したりしてきましたが、先日実際にあった悲しい出来事をお知らせします。

先日、喘息の妊婦さんが小さなお子さんを連れて来院されました。
妊娠29週目で、喘息が悪化しやすい時期です。
その方は看護師さん。
もともと喘息があって、メプチン吸入が効かなくなって、発作が収まらない状態でした。

なのに、直線距離で10km以上も離れているこのクリニックにどうして来られたのか理由が分かりませんでした。
看護師さんならお勤めの病院にかかればいいのになぁ。
もしくは、近くのかかりつけ医の方が子連れなので楽なのになぁ。
別の事情があるのかなぁ。
と考えましたが、ご本人は喘息の発作でしゃべるのもしんどいくらい。

早速、ステロイドと気管支拡張剤の点滴を行いました。
点滴終了時にはだいぶ楽になられたようなので、事情をお伺いしすると、
「勤務している病院も近くの診療所も全部あたったんですが、『妊娠しているので薬は出せない』と言われたんです。ネットで必死に探して、こちらに来させてもらいました。これだけ、たらい回しにされるとは思ってもみませんでした。」とのお答えでした。

何と悲しい現状でしょうか。
というか、妊娠しているからこそ、お腹の子供の命を守る必要があるからこそ、投薬や治療が必要なのに、「薬は出せない」なんて、いったい何を考えているのかと少し腹立たしくなりました。
当然、妊婦さんに対しても安全性の高いシムビコートの吸入を処方し、2週間後に再度受診をするようにお伝えして、帰宅して頂きました。

もっともっと、喘息の妊婦さんに正しい情報を提供して、丈夫なお子さんを出産してもらえればと思います。

2015.09.28.

紅茶で体型改善

皆さん、こんにちは^^
9月ももう少しで終わりですね。
昨夜は中秋の名月でしたが、本日はsupper moonで今年一番大きく月が見える日だそうです。
少しだけ、夜空を見上げてみませんか?
さて、本日の話題は紅茶と体型改善についてです。

これまで、紅茶が心血管疾患のリスク因子(例えば、血圧やコレステロール)を改善することが報告されてきました。
今回のノルウェーの研究チームは、日常的に紅茶を飲んでいる男女111名(BMIが20~35)を対象に、1日3杯の紅茶粉末を飲む群と、フラボノイドが0で味とカフェイン量を紅茶とマッチさせたプラセボ飲料を1日3杯飲む群に分けて、体重やウエストなどへの効果を比較しました。
その結果、紅茶を飲んだ群では、プラセボ飲料を飲んだ群と比較して、体重で-0.64kg、ウエスト周径で-1.88cm改善したという結果となりました。

今回の研究では、カフェイン量を両群で合わせているため、その他の成分が関連した可能性があります。フラボノイドも候補に入るかもしれませんが、推測の域を出ません。
体重減少に効果がある未知の成分が紅茶に含まれているかどうか、今後の研究に期待したいところですが、体型が気になる方は早速実践できる簡単な方法ですね。

私も10kmマラソンに向けて、試してみようっと!

2015.09.24.

ファストフードと喘息②

皆さん、こんにちは^^
シルバーウィークも終わりましたが、皆さんはお出かけになりましたか?
私は事情により遠出はしませんでしたが、11月のマラソンに向けてウォーキングを強化してやってました。

さて、以前に妊婦さんとファストフードの関係をアップしましたが、今回は子供とファストフードの関係についてお届けします。
子供によく見られるアレルギーの症状と食習慣の関係はしばしば議論されています。
今回、研究班は、コロンビアの6歳から7歳の子供3,209人を対象として、12種類のグループの食品を摂取する頻度と、喘息などのアレルギー反応によって起こる代表的な症状である喘鳴や、鼻炎、湿疹の症状を調べ、統計的に解析を行いました。

その結果、新鮮な果物、豆類を多く食べる子供で湿疹が少なく、ジャガイモを多く食べる子供で喘鳴が少なく、ファストフードを多く食べる子供では喘鳴が多くなっていました。

この研究の方法では、アレルギーの症状が原因で食べ物が偏った可能性や、ファストフードを多く食べる背景にアレルギーを誘発する別の要因があった可能性なども考えられ、必ずしも果物や豆類がアレルギーを予防するとは断定できません。
また、コロンビアで得られた結果は、食習慣が似た地域には当てはまりやすいかもしれませんが、日本でも同様かどうかはわかりません。コロンビアでの食習慣とアレルギーの関係、またコロンビアの生活環境についてのより多くの情報とあわせて考える必要がありそうです。

とはいえ、ファストフードの摂りすぎは、前回の妊婦さん同様、喘息のお子さんにとっても良くはなさそうですね。
一般的で構わないので、バランスのとれた食事を心がけましょう!

2015.09.15.

オリーブオイルと糖尿病

皆さん、こんにちは^^
朝晩めっきり涼しくなって、特に夜は虫の音が心地よいですね。
日中との温度差が大きいので健康管理には十分注意してくださいね。
さて、今回の話題は「オリーブオイルと糖尿病」についての話題です。

オリーブオイルはいくつもの面で健康に良いと考えられています。
今回、アメリカで女性を対象に行われた大規模調査2件から、合計14万人あまりの対象者について22年にわたって追跡し、新たな2型糖尿病の発症と食習慣に関する統計解析が行われました。
その結果、1日あたりスプーン1杯を超える量のオリーブオイルを消費していた人では、オリーブオイルをまったく消費しなかった人に比べて、新たに2型糖尿病を発症することが少なくなっていたのです

この研究の方法では、オリーブオイルに2型糖尿病を防ぐ効果があったかどうかは必ずしも断言できません。オリーブオイルを多く使う人に、生活習慣などの背景として、2型糖尿病を防ぐ要因がほかにあった可能性が完全には否定できないからです。

とは言うものの、普通のサラダ油を使うより、オリーブオイルの方が身体には良さそうなイメージは変わりませんよね。
実際にオリーブオイルをふんだんに使う地中海食では、心血管疾患の発症が低いことも知られていますし。
但し、オリーブオイルの消費量世界一のギリシャでは、日本の一人あたりの消費量のなんと100倍も使っていますけどね。。。

2015.09.10.

季節の変わり目に要注意

皆さん、こんにちは^^
台風18号が各地に災害をもたらしましたが、大阪は大きな被害がなくホッとしています。
しかし、各地の冠水の様子を見ていると、川が氾濫しているわけではなのに何故?って思ってしまいます。
排水設備能力の見直しが必要なのかもしれませんね。
さて、今回はこの時期に喘息症状の悪化で気を付けていただきたい点をお届けします。

一般的に、喘息症状の悪化や発作は、1年のうちで秋に多いと言われています。
9~10月は秋雨前線や台風の影響で雨が降りやすく、不安定な気候が多い季節です。
台風などによる気圧の変化と喘息発作には関係があることが知られており、患者さんに対するアンケート調査でも喘息症状の悪化原因で最も多かったのは、気候の変化という報告もあります。
気象予報などを参考に、気候が不安定な時は、外出を控えましょう。

また、花粉の飛散が意外と多いのが10月なのです。
「花粉」は春のイメージがありますが、秋に飛散する花粉も多く存在します。ブタクサやヨモギなどが秋に多い花粉で、花粉はアレルゲンとして喘息症状悪化の原因となります。
10月は紅葉狩りなど外出の機会が多くなるだけに、マスクをするなどの対策が必要です。
さらに10月は、澄み切った空が晴れ渡った日など、日中の暖かさに反して夜間は冷え込むことが多く、体調を崩しがちです。風邪などのウイルス感染は花粉などのアレルゲンと相乗的に作用して、喘息の増悪をひき起こすことも考えられています。

喘息症状の出ない良好なコントロールを目指して、毎日の気道炎症に対する治療を継続するとともに、症状が出たら早めに受診して下さいね。

2015.09.04.

クランベリーエキスでメタボ改善

皆さん、こんにちは^^
9月になっても、昼間はまだまだ残暑が厳しいですね。
それでも、少しずつ秋の気配を朝晩には感じることが出来ます。
秋と言えば食欲の秋。
マウスの実験ですが、ちょっとうれしい話題をお届けします。

最近、腸内にいる様々な細菌が2型糖尿病を調節する事が分かってきました。腸内細菌であるアッケルマンシア属は、2型糖尿病を防ぐ方向に働くのではないかと注目されているもののひとつです。
今回は海外の研究で、①通常食と水を与えたマウス、②脂肪・糖分が多い高脂肪食と水を与えたマウス、③高脂肪食とクランベリーエキスを与えたマウスの3群を比較しました。そして③群で増加する腸内細菌を調べています。
その結果、③群のマウスは高脂肪食依存的な体重増加効果や内臓脂肪型肥満の低下が見られました。また腸内中性脂肪を低下させ、腸内炎症と酸化ストレスも和らげました。さらに、興味深いことに、クランベリーエキスはムチン分解細菌であるアッケルマンシア属の割合を増加させました。

この結果から研究者らは、「クランベリーエキスは高脂肪食によって引き起こされるメタボリックシンドロームの徴候の改善によって代謝に有益な効果をもたらし、それは腸内細菌であるアッケルマンシア属菌種の増加と関連している」と述べています。
ポリフェノールはメタボ改善に効くと言われていますが、脂肪への直接効果に加え、このような腸内細菌への影響を与えているという興味深い結果ですね。

2015.08.29.

この季節、ダニにご用心

皆さん、こんにちは^^
8月もあと3日で終わります。今年の2/3が終了です。早いですね。
学生さんの夏休みも終わると思っていたら、周辺の小中学校は今週の月曜から2学期が始まっているそうです。
何だかかわいそうな気もします。
さて、今回の話題は、ダニの話題だに^^

比較的、喘息の症状が落ち着くことが多いといわれる夏ですが、悪化要因があるので注意が必要です。
実は、それがダニなのです。
喘息患者さんの寝室の床における塵を集めて、その中のダニ抗原量を測定してみると、実は
1年中で8月が1番多く、8月を中心に夏の時期に多くなっていました。(下図)

年間のダニ抗原量
ダニなどのアレルゲンを吸入し、免疫細胞がそれを認識すると、そのアレルゲンに特異的なIgE抗体が産生されます。その後、再度アレルゲンに曝露されると、特異的なIgE抗体を表面にたくさん持ったマスト細胞が活性化され、炎症メディエーターが放出されます。これにより、即時型喘息反応が起こり、喘息発作が誘発されるようになります。

日本の生活様式、気候などはダニの繁殖に適していることから、こまめな清掃などによりその除去を心がける必要があります。
しかし、ダニやホコリをすべて取り除くことは不可能です。
また、吸入ステロイド薬などの長期管理薬を定期的に使用している喘息患者さんを対象としたアンケート調査では、52.5%の患者さんがホコリによる喘息症状発現・悪化を経験していることが報告されています。

日々の定期吸入により症状が安定していても、何らかのきっかけで症状が発現・悪化した場合には、症状を緩和する治療とともに速やかに炎症を抑制することが重要です。
そんな時に活躍するのが、
定期吸入だけでなく症状悪化時に追加吸入できるシムビコートです。
しっかりと吸入して、発作のない生活を送りましょう!


2015.08.22.

やはり、マイコでした

皆さん、こんにちは^^
一旦過ごし易くなりましたが、また暑さが再来って感じです。
天候の変化に身体が付いていけず、倦怠感を訴える患者さまもいらっしゃいます。
今回は、咳に関する私の体験談をお届けします。

受診されたのは22歳の女性の患者さま。
2~3日前から咳と38℃台の発熱で来院されました。
喉の痛みもありますが、痰はなく、咳の日中差もありません。アレルギー歴は何もありません。
喉を覗いてみると扁桃腺がパンパンに腫れています。これで、発熱があってもおかしくはありませんが、咳の原因とは考えにくい状況です。
しかし、呼吸音を聞いても正常です。そこで、胸部レントゲンを撮ってみると、、、左下葉の(間質性)肺炎像を認めます。

ある疾患がピーンと頭に浮かびました。
そう、マイコプラズマ肺炎です。
早速、迅速キットで調べてみると、、、やはり陽性でした。
最近のマイコプラズマはマクロライド系抗生剤に耐性の菌が多いため、ニューキノロン系の抗生剤を中心に処方し、1週間後には咳も熱も改善されていました。

長引く咳の原因②」でも書きましたが、マイコプラズマ肺炎は外見だけでは非常に分かりにくい疾患なのです。
もし、胸部レントゲンを撮っていなかったら、扁桃腺炎と診断されてもおかしくないと思います。

「咳」の確定診断には、総合的な診察がいかに重要かを改めて感じさせられた体験でした。

2015.08.18.

ホップで肥満を防ぐ

皆さん、こんにちは^^
お盆も終わり、少し過ごし易くなりましたね。
お盆の期間、帰省されて美味しいものをタラフク食べられた方も多いのではないでしょうか?
そんな方には、ひょっとして朗報かもしれません。

ビールの原料であるホップに、フラボノイドの一種であるキサントフモールという物質が含まれています。キサントフモールは健康に良いという説があり、東京大学の研究班がマウスにキサントフモールを与える実験を行ったところ、キサントフモールは生体内で脂質代謝に関わる物質の作用を抑えることで、高脂肪食を与えたマウスの肥満と脂肪肝を防ぐという結果が得られました。

研究班は、マウスに高脂肪食を与えるグループと、同じ高脂肪食にキサントフモールを加えて与えるグループに分けて、体重の増加と、体にたまった脂肪の量を調べる実験を行いました。

高脂肪食を与えたマウスでは日とともに体重が増加しましたが、高脂肪食にキサントフモールを加えて与えたマウスでは体重増加が少なくなっていました。また、キサントフモールを加えなかったマウスに比べて、肝臓などの脂肪の量が少なくなっていました。キサントフモールを与えたマウスの体内では、脂質代謝に関わる遺伝子の働きを調節している物質の「成熟型SREBP-1」が少なくなっていました。

研究班は、これらの結果から、キサントフモールが「メタボリックシンドロームを改善するための栄養補助食品または治療薬となりうる」ことが示唆されたと述べています。

ただし、マウスの実験で得られた結果が人間に当てはまるかどうかは、まだ確かではありません。
ですから、キサントフモールが含まれているビールを飲んで肥満を防ごう!と意気込むのはまだまだ早そうです。
とはいえ、マウスの体重増加と脂肪量増加が抑えられたという結果は目を引きますね^^

2015.08.08.

逆流性食道炎と生活習慣

皆さん、こんにちは^^
大阪はなんと8日連続の猛暑日。
今日も暑くなりそうで記録更新しそうです。。。
さて、今日の話題は
長引く咳の原因としてもHPで紹介していますが、逆流性食道炎について。

胸やけ、ゲップ、胸の痛み、喉の違和感、声枯れなどの症状はありませんか?
上記の症状があれば、それは「逆流性食道炎」かもしれません。逆流性食道炎は、食べたものを消化する強い酸性の胃酸が、食道に逆流して、食道が炎症を起こし、粘膜がただれたり、潰瘍を生じたりする病気です。1回の食事で分泌される胃酸の量は、なんと約500mLにもなるのです。

食道は胃酸に対する抵抗力が弱いため、健康な状態では、胃酸が食道に逆流しない仕組みが働いています。その主役が下部食道括約筋です。下部食道括約筋は、食道と胃のつなぎ目にある筋肉で、食べた物を飲み込む時には、ゆるんで食道から胃に食べ物が落ちるようにし、それ以外の時は、食道をしめて、胃酸が逆流しないようにしています。

逆流性食道炎に対する治療の基本は、逆流する胃酸の量を減らすことで、非常に効き目の良い薬はありますが、様々な症状の予防には生活習慣の改善も大切です。
まず、食べ過ぎや油っこいものは、下部食道括約筋を緩めてしまうので、胃酸が逆流しやすくなります。ですから、腹八分目、七分目を目処にしましょう。ゆっくり食べると、食べ過ぎも防ぐことにもつながります。
その他、炭酸飲料やアルコールも
下部食道括約筋を緩めてしまうので注意が必要です。
また、過食によって肥満になると、腹圧の上昇によって逆流しやすくなるとも考えられます。
食物摂取後の胃排出時間は約2~4時間なので、食後すぐに横になると胃酸の逆流が起こりやすくなります。
さらに、
食べ物によっても胃に留まる時間は異なります。胃排出時間が早い順番は以下の通りです。
1.  ごはんやパンなどの炭水化物(糖質)
2.  肉や魚などのたんぱく質
3.  揚げ物などの脂肪(脂質)
どうしても遅い時間での食事が避けられない場合には、胃排出時間の早い食べ物をできるだけ控えて摂るようにしましょうね。

2015.08.03.

ファストフードと喘息①

皆さん、こんにちは^^
暑い日が続いていますね。
7月20日からの1週間で熱中症で救急搬送された方は7,000人以上!
私は大丈夫と過信せずに、温度・湿度管理と水分補給はこまめに行いましょう。

さて、今回の話題は、「ファストフードと喘息」です。
ファストフードが喘息やアレルギーに悪い影響を与えているという説があります。特に妊娠中の母親の食事が子供に影響するのではないかという観点から、アメリカの母子を対象にした研究が行われました。
研究班は、ロサンゼルスの1,201組の母子を対象として、妊娠時のファストフード摂取量を出生後に聞き取り、子供が生後3.5年時点での喘息および鼻炎と関連があるかどうかを統計解析しました。
その結果、母親が出生前に毎日ファストフードを食べていたと答えた場合、子供に重症の喘息症状があることが多くなっていました。また、ファストフードを食べていた頻度が高いほど、子供の重症喘息のリスクが大きい傾向もあることも報告されました。
研究班は「これらの結果は、母親の食事によるファストフードへの子宮内での頻繁な曝露が、幼い子供において喘息症状発症のリスク因子である可能性を示唆する」と結論しています。
この研究の方法では、母親がファストフードを食べた背景に未知の要因があり、その要因が子供の喘息に影響した可能性も否定できません。ですから、ファストフードと喘息の関係はこの結果だけから確かとは言えませんが、別の面から見ると、妊娠中の母親の肥満や栄養状態が子供に影響するという説もあり、また妊娠中は妊娠糖尿病のリスクもあります。

しかし、妊娠中の食事を考える上で、ひとつの要素として参考になるかもしれません。
それにしても、妊娠中に毎日ファストフードを食べるなんて、いかにもアメリカ人らしいですね。

2015.07.27.

ペットボトル症候群

皆さん、こんにちは^^
本日も暑い1日でした。
こんな日は、ついつい清涼飲料水をガブガブと飲んでしまいがちです。
しかし、その清涼飲料水のペットボトルに非常に危険な罠があるとしたら、、、

「ペットボトル症候群」、一度聞いたら頭に残る印象的な名前です。この病気の恐ろしいところは、それまで健康だと思っていた若い人、小学生までもが、ソフトドリンクの飲み過ぎで突然発症してしまうところです。
ペットボトル症候群、正式には「清涼飲料水ケトーシス」と呼ばれるこの病気は、糖分を過剰摂取してしまうことが原因となり、吐き気、腹痛、意識がもうろうとするなどの症状が出るものです。糖尿病と関連がある病気で、それまで糖尿病と診断されていなくても、その傾向がある人に発症することが多いとされています。
一般的なソフトドリンク1本(500ml)には、50~70g程度の糖分が含まれており、これは角砂糖15個分に相当します。一杯の紅茶に角砂糖5個を入れた甘さですが、特に炭酸飲料の場合にはその甘さを感じづらいために沢山飲んでしまうのです。
これが2リットルだと角砂糖60個相当ですから、およそ1000キロカロリー。1日の必要カロリーの半分にも及びます。食事量が1000キロカロリー増えたら「食べ過ぎかな…」と気付きますが、飲料の場合には気付きにくいという点が問題になります。
体は糖質を処理するための「
インスリンを分泌するのですが、これほどのカロリーを純粋に糖分だけから摂取すると、その糖分を「インスリン」が処理しきれなくなり、「ケトアシドーシス(ケトン体が増えて血液が酸性となる)」と呼ばれる状態に陥ってしまうのです。

さらに、この病気の怖い点は、
ソフトドリンクを飲む → 血糖値が上がる → のどが渇く → 余計にドリンクを飲む→
血糖値が上がる → インスリンホルモンが働かなくなる → 余計に血糖値が上がる
という、悪循環が隠れているところにあります。

ソフトドリンクを水やお茶に替えたり、カロリーゼロ飲料を選んだり、血糖値の上昇を防いでペットボトル症候群を予防することができます。
大きなサイズのペットボトルを机に置いての作業が習慣化してしまっている方、周囲にいませんか?

2015.07.08.

食事とCOPD予防

皆さん、こんにちは^^
なでしこジャパンは準優勝に終わり、昨日の七夕も雨で天の川は見れず。
ちょっと残念な出来事が続いていますが、沈んでばかりはいられません。
今週末は地車なので、完璧な準備を目指します!
お近くの方も是非遊びに来てくださいね。

さて、今回は「食事内容でCOPD(慢性閉塞性肺疾患)が予防できる」という話題です。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは気管支肺胞がダメージをうけて、正常な呼吸ができなくなっている状態です。詳細はこちら
原因のほとんどが長期間の喫煙であるため、禁煙することがもっとも重要な予防法でした。 今回、米国の研究チームが「質の高い」食事をすることでCOPDの
発症リスクを減らす可能性があることを報告しました。

この調査は、米国の約12万人の中で、この調査期間中にCOPDと診断された患者(女性723例、男性167例)を対象にCOPDの発症とそのリスク要因を分析しています。
分析の結果、健康的であるとされる食品の摂取は不健康を及ぼすとされる食品に比べるとCOPDの発症リスクを低下させることが判明しました。
「質の高い」食事とは、全粒粉(小麦粉の一種。小麦の表皮、胚芽、胚乳をすべて粉にしたもの)、多価不飽和脂肪酸の多い食品、ナッツ、長鎖オメガ3脂肪酸の多い食品などの健康的な食品を含んだもので、「質の低い」食事とは、赤身や加工肉、精製された穀物、糖分の多い飲料水などの不健康な食品を含んだものです。
この傾向はCOPD発症の主たる原因である喫煙歴に関わらず見受けられました。

研究チームは「COPDの発症を抑えるために食事の内容(不健康な食品を避け、健康的な食品を摂取する)を変えるといった多方面の介入が重要である」と主張しています。
COPDの大きな原因である喫煙を控えるだけでなく、食生活の見直しも大切な予防法かもしれませんね。

2015.06.27.

夕食時の赤ワイン一杯

皆さん、こんにちは^^
梅雨の間の晴れ間。そして土曜日。
今日はどこの散策に出かけようかと考えております。
さて、今日の話題は赤ワインの効用についてです。

「健康的な食事に加えて少量のワイン、特に赤ワインを摂取することは安全で心血管・代謝リスクを軽減できる」と何とも嬉しい研究結果が、欧州肥満学会で発表されました。
適切なアルコール摂取の在り方をめぐっては意見が一致しておらず、特に2型糖尿病患者さんのアルコール摂取に関しては議論のあるところです。また、2型糖尿病患者さんを対象にアルコール摂取の安全性や有効性を検討した長期間の比較試験は今までにあまりありませんでした。

今回の研究では、良好にコントロールされている糖尿病患者さん224例を、①赤ワイン②白ワイン③ミネラルウォーターのいずれかを2年間、毎夕食時に150mL摂取する3群に分けて行われました。
その結果、ミネラルウォーター群に比べ赤ワイン群では脂質代謝が改善していることがわかりました。また、赤・白ワイン群ではミネラルウォーター群に比べわずかに糖代謝も改善して、特に赤ワインによる改善効果が大きかったようです。

お酒好きには朗報ですが、あくまでもワイン150mLの量を厳守しての話です。
普段の生活で、この150mLでワイン摂取を止められるかどうかの方が大きな問題だと思うのは私だけでしょうか?
ちなみに、私は150mLで止められる自信は全くありません。。。

2015.06.20.

良好だった咳喘息の経過が、、、

皆さん、こんにちは^^
各地でゲリラ豪雨のニュースが聞かれます。
エルニーニョ現象が影響しているみたいですね。
日本から遠い南アフリカの海の影響を受けるとは、不思議な感じです。
さて、今回の話題も咳喘息に関してです。

5月初旬に他院で肺炎の治療を受けて、5月下旬に咳と右胸部痛で来院された患者さまがおられました。
痰が続いていましたが、呼吸音は正常で、胸部レントゲンも異常を認めませんでした。
ただ、肋骨のレントゲン写真で、第9肋骨骨折を認めました。咳による疲労骨折です。咳1回の消費エネルギーは、わずか2kcalですが、それが何十回何百回と重なると、肋骨骨折を起こすこともあるのです。
バストバンド固定をして、通常の咳喘息の治療を開始しました。ただし、シムビコートは以前に他院で処方してもらったものが残っているというので、処方しませんでした。

1週間後、再来され症状を聞くと、咳も30%位に減少して、バストバンド固定の効果もあり、胸痛も改善していました。
経過良好と判断し、更に2週間の処方を行いましたが、シムビコートはまだ残っているということなので処方しませんでした。

それから5日後、その患者さまが再来されました。「ずっといい感じだったのに、咳がぶり返してきた」という理由でした。
「シムビコートの吸入はきちんとできていますか?」と確認すると、「出来ています」とおっしゃいます。
「小窓は赤くなっていませんか?」と尋ねると、「そこは見ていませんが、クルッ、カチッとしてから吸っているので大丈夫だと思います」とのお答え。

やはり、、、

シムビコートは60吸入できます。朝2吸入・夜2吸入の指示をしていたので、最初の1週間で約半分(28吸入+α)はなくなっているはず。以前に他院で処方された時もある程度吸入されていたと考えると、途中から空のシムビコートを吸入しているという計算に。
クルッ、カチッは薬がなくなっても何度でも出来ることを説明すると、「薬がなくなれば、クルッ、カチッが出来なくなると思っていました」と、、、

改めて、シムビコートの吸入指導は大切だと実感させられました。

2015.05.26.

やはり、○○咳でした

皆さん、こんにちは^^
快晴の日が続いていますが、逆に真夏日になったりして、熱中症対策が必要になってきました。
しっかり水分補給をして、特に外出時には水分の持参をお勧めします。

さて、今回はブログでもよく取り上げている「咳」の話題です。
その患者さまは、46歳の男性の方でした。
10日程前からのどの痛みと発熱があり、5日前から咳が出始めたということで来院されました。
待合でも、かなり咳込んでおられました。
しかも、咳込んでえづく位の激しい咳でした。
黄色の痰も伴っています。
咳の頻度に日中差はなく、明らかなアレルギー歴もありません。
のどは赤くなっていましたが、呼吸音は正常でした。
胸のレントゲン写真も問題ありません。

咳喘息でしょうか?
私は採血の指示を出しました。
その検査項目には、通常の咳症状では調べない特殊な検査項目を入れておきました。
そして、患者さまに病状を説明し、お薬を出して帰ってもらいました。

3日後、特殊な検査項目の結果が帰ってきました。
やはり陽性でした。
その検査項目とは「百日咳抗体(PT-IgG)」。
しかもその数値は100EU/mL越えの103で、1回の検査で「百日咳」と確定診断がつく数値です。
思わずニンマリしてしまいました^^

感冒様症状で始まり、えづきや嘔気を伴うような激しい咳。
呼吸音は典型的ではありませんでしたが、やはりといった感じです。
マクロライド系抗生剤を更に2週間分追加しました。
患者さまも原因がはっきり分かって、安心されたようです。

たかが咳、されど咳。
やはり、咳の診断は奥が深いですね。

2015.05.21.

コーヒー摂取で死亡リスクを低下

皆さん、こんにちは^^
からっと晴れたすがすがしい天気ですね。
沖縄も梅雨入りし、本格的な梅雨シーズンが近づいてきました。
梅雨の時期になると、喘息や咳喘息が悪化する方もおられるので、注意しましょう!
さて、今回は「コーヒー」に関する話題です。

日本人約9万人を対象とした約20年間の研究で、コーヒーを1日3~4杯摂取する人は、ほとんど飲まない人に比べて全死亡リスクが24%低下することを東京大学国際保健政策学が報告しました。
コーヒーを飲む習慣は世界的に広がっており、わが国でも毎日コーヒーを飲む成人は47%に上るとも言われています。こうした中、コーヒーによる健康効果については数多くの研究がなされていますが、アジアでコーヒー摂取と5大死因との関連性を検討した研究はなされたことがなく、今回が初めての研究成果発表のようです。

5大死因とは、①がん、②心疾患、⑤不慮の事故を言いますが、残念ながら今回の研究では①がんとの関連性は認められませんでした。
しかし、コーヒーを1日3~4杯摂取する人では、ほとんど飲まない人に比べて②心疾患による死亡リスクが36%、③脳血管疾患による死亡リスクが43%、④呼吸器疾患による死亡リスクが40%低いことが分かりました。
研究者たちは、「コーヒーには、グルコースの吸収を抑えたり血圧を低下させるクロロゲン酸や、血管内皮機能を改善するカフェイン、抗血栓作用があるピリジニウムが含まれていて、これらが死亡リスク低下に寄与した可能性がある」としています。

私もコーヒーは大好きですが、コーヒー好きには何よりも朗報ですね!

2015.05.13.

サウナで心血管死亡が減少!

皆さん、こんにちは^^
台風一過で、とってもいい天気です。
まだ5月ですが、まるで初夏の陽気ですね。
さて、今回は私の大好きなサウナについての記事を発見したので、紹介します。

サウナ入浴は血行を高めることが知られていますが、心血管死亡や総死亡にもプラスの作用があるのだろうか?こんな疑問への答えとなる研究結果が、サウナ入浴が盛んなフィンランドからもたらされました。
その研究は、フィンランド在住の42~60歳の男性で、定期的にサウナを利用していた2315人(平均年齢は53歳、BMIの平均は26.9、サウナ利用回数の平均は2.1回/週、1回あたりの利用時間の平均は14.2分)を抽出し、サウナ入浴の頻度や入浴時間と、心血管死亡や総死亡との関連を検討したものです。
フィンランドのサウナは乾式で、湿度は10~20%、浴室の温度は80~100度に設定されており、湿度は焼けた石の上に水をかけた時に一時的に上昇するようです。
その結果、頻繁(週4~7回)で入浴時間の長い(19分以上)サウナ入浴は、心臓突然死、致死的冠疾患、心血管死亡、総死亡のリスク低下と関係していたそうです。

ただし、この結果はフィンランド人でのデータですので、日本人に当てはまるかどうかは定かではありません。
しかし、サウナ大好きな私にとっては非常にうれしいニュースです。

2015.05.07.

ストレスと喘息

皆さん、こんにちは^^
GWも終わり、日常の仕事をスタートされる方も多いと思います。
今年からの新入社員や新入生の方で、GWで帰省したり、旅行したりでストレス発散された方も、これから色々なストレスが溜まってくる季節です。
そこで、今回のテーマは、「ストレスと喘息」についてです。

喘息は変動性の病気であり、吸入ステロイド薬などの長期管理薬を使用していても、日常生活における避けがたい要因により発作症状が出てしまうことがあります。
喘息症状を悪化させる要因は多数ありますが、風邪、天候や花粉などのほか、多くの人が新生活を始めるこの季節は、進学や就職、異動など環境の変化によるストレスや疲労、引っ越しによる埃(ハウスダスト)など、様々な要因に注意が必要です。

「ストレス」は、「喘息予防・管理ガイドライン2012」でも喘息症状の発現や悪化などに関与する因子として記載されています。患者さんの心理社会的背景や家族のあり方などが喘息の発症、増悪、治療管理に影響を与えると示されていて、喘息の発症や再燃に先行して、生活上の変化や日常生活のストレスが見られることがあるともいわれています。
そのメカニズムは、ストレスが好酸球などの炎症細胞などを増加させ、その結果、気道過敏性や炎症が亢進していくことが考えられています。また、過労から免疫能が低下し、気道感染が喘息症状を引き起こす可能性や、ストレスが自律神経などに影響を及ぼす化膿性などが示唆されています。

多くの人が新生活を始めるこの季節、喘息患者さんにとって日常避けられないストレスなどの要因は多く存在します。喘息症状を悪化させないためにも、治療においては、日々の定期吸入に加えて、起こった症状に対して速やかに対処することが非常に重要です。
当クリニックで主に処方している「シムビコート」は、速やかな気管支拡張効果を有する薬剤と、速やかでかつ強力な抗炎症効果を有する薬剤が含まれています。それにより、定期吸入を治療の基本として、発作時の一時的な追加吸入により抗炎症治療を強化することが可能となるのです。

ストレスに負けずに、通常の日常生活が送れるように、しっかりと自己管理していきましょう!

2015.04.25.

骨粗鬆症を紅茶で予防

皆さん、こんにちは^^
久々に晴天続きで、春を通り越してすでに初夏のようですね。
前の平野公園でも本日はイベントがあるみたいです。
さて、今回は当クリニックも応援している「女性のミカタ」プロジェクトでも取り上げている「骨粗鬆症」についての話題です。

マウスを使った実験ですが、紅茶の苦味成分のポリフェノールに骨の破壊を抑える効果があると、大阪大のグループが発表しました。将来的に骨粗鬆症を予防する薬になる可能性もありそうです。
骨の内部では骨を作る「骨芽細胞」と、骨を壊す「破骨細胞」が働いています。ホルモンのバランスなどが崩れて、破骨細胞の働きが異常に活発になり、骨芽細胞と破骨細胞のバランスが崩れると、骨がもろくなる骨粗鬆症を発症します。

大阪大のグループは、骨髄で破骨細胞が作られる際にSAMという物質が働き、DNAにメチル化と呼ばれる化学変化を起こしていることを突き止めました。さらに、紅茶の苦味成分であるポリフェノール「テアフラビン」が、SAMと一緒に働く酵素の働きを邪魔することも発見しました。
人工的に骨量が3分の1の骨粗鬆症にしたマウスに3週間で「テアフラビン」を計7回注射すると、破骨細胞が減り、骨の量が2倍に回復したそうです。

ただ、人間が普通に飲む紅茶で考えると、1日当たりなんと20杯分に相当するようです。1杯100ccとしても2リットルですから、ちょっと厳しい量ですよね。大阪大のグループは「テアフラビンをサプリメントなどにして摂取すれば、骨粗鬆症を予防できる可能性がある」と話しています。
そんな夢のサプリメントが出来ればいいですね!

2015.04.18.

糖尿病とがん

皆さん、こんにちは^^
ぐずついた天気が続きましたが、本日は晴天!
久々にウォーキングにでも出かけてみようかな。
さて、今回の話題は「糖尿病とがん」についてです。

糖尿病と聞くと、多くの人は目や腎臓、心臓などに起きる合併症を心配すると思います。
しかし、実はがんとも深い関係にあることは、あまり知られていません。

糖尿病になると、様々ながんのリスクが増えることがわかってきました。例えば、膵臓がんや肝臓がんでは約2倍になります。糖尿病患者にがん検診を勧めるのは、これが理由なのです。
がんの治療にも影響します。血糖値が高いと抗がん剤が効きにくいとされ、手術や放射線治療では傷が治りにくい、感染症にかかりやすいといった問題があります。抗がん剤と同時に使われるステロイドは、食欲増進や吐き気予防に有効ですが、血糖値も上げてしまう「ステロイド糖尿病」が起きる可能性があり、糖尿病やその予備群の人は注意が必要になります。

糖尿病は自覚症状がないことが多く、がんになって初めてわかる人も少なくありません。糖尿病や予備群の人のがん治療では血糖値コントロールが不可欠です。ただ、治療法や薬の種類も多く、食事など日常生活にも大きくかかわるため、簡単ではありません。
ですから、糖尿病の治療を受けられている患者さまは、必ず医師の指示に従って薬の服薬やインスリンの投与を行ってください。決して自分の判断で減量や中断をしないでください。
また、現在糖尿病でない方も、必ず健診を受けてチェックしておきましょう!

2015.04.14.

シムビコートの小窓事件

皆さん、こんにちは^^
グズグズした天気が続いて、すっかり桜も散ってしまいました。
寒の戻りもあり、体調管理には十分気を付けてくださいね。
さて、今回はブログでも良く取り上げている吸入ステロイド薬配合剤「シムビコート」のちょっとした事件をお届けします。

「最近、シムビコートを吸っても良くならない」と言われて、他院から当クリニックに替わられた喘息の患者さまがおられました。
他院では以前からシムビコートが処方されていて、お話を伺うとそれなりの効果はあったようです。
吸入の回数も、朝2吸入と夜2吸入を基本として、呼吸がしんどくなると屯用されていました。
吸い方の確認をしましたが、全く問題ありません。
薬の整理も兼ねて、現在服用している薬を吸入中のシムビコートも含めて全て持参するようにお願いしました。

次の日、大量のお薬とともに問題のシムビコートがやってきました。
機器の不具合でもあるのか確認していると、なんと、残りの吸入回数を示す小窓が真っ赤の状態に。
つまり、残量「0」です。
小窓の赤い色も剥げかけており、残量「0」の状態でかなり使い込んでおられたようです。

最近、シムビコートが効かないわけです。
これで納得。一件落着^^
と、笑ってはいけませんが、ご本人に説明し、ご本人、私、看護師の3人で笑ってしまいました。

確かに、シムビコートの薬剤の粒子が非常に細かいため、薬を吸っている感覚が乏しく、空気を吸っているのと変わらないと言われる方もおられます。
ですから今回のような事件が起こったのでしょう。
シムビコートを吸入中の皆さん。
是非、吸入の前に小窓をご確認ください!

2015.04.06.

肌のトラブル、花粉症皮膚炎かも

皆さん、こんにちは^^
本日はシトシト雨で花粉飛散量も少ないですが、花粉症の患者さまにはつらい時期が続きますね。

花粉症の症状といえば、くしゃみや目のかゆみと思われがちですが、花粉は肌にも刺激を与えているのです。
そのため、肌がかゆくなる、肌荒れするなどの症状がある人は、花粉症皮膚炎かもしれません。

冬に肌のかさつきや痒みの症状があれば、まずは乾燥を疑いますが、今の季節は徐々に湿度が上がってきているので、花粉が肌につくなどして、刺激を与えている可能性が十分にあります。
乾燥の場合は、「すね」「腰まわり」など、肌を乾燥から守る皮脂の分泌が少ない場所に症状が出やすいですが、花粉が原因の場合は、「顔」「首」など露出している場所に症状が出る人が多いのが特徴です。
花粉症皮膚炎を防ぐためには、花粉を肌に付けたままにしないことが必要です。外から帰ったら顔を洗い、シャワーを浴びましょう。洗えない場合は、水で濡らしたハンドタオルで、こするのではなく、そっと押さえるように拭きましょう。
また、症状がある時は、化粧品も刺激になることがあるので、塗るとピリピリとした刺激を感じるものは使わない方がいいでしょう。

花粉症の患者さまで、肌の調子がおかしいなと思ったら早めにご相談ください。

2015.04.01.

コメントを頂いた方へ

妊娠の件でコメントを頂いた方、こんにちは。
コメントで返しましたが、見ていただけたかどうか不安になってブログにも掲載することにしました。
早く治療されることを切に望みます。

喘息は妊娠後期に悪化する傾向があり、また風邪によっても悪化します。
ブログでも書きましたが吸入ステロイド薬の安全性は確立されています。是非使用されるべきだと思います。
フルティフォームがご心配であれば、パルミコートか同一成分を含むシムビコートに変更されてはどうでしょうか?
詳しくは2014年10月21日の「再度、吸入ステロイド薬②」を参考にしてください。
また、「妊娠と薬情報センター」http://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/druglist.html
もご覧になられるとご安心頂けるかと思います。

2015.03.28.

PM2.5と喘息

皆さん、こんにちは^^
全国的にポカポカ陽気ですが、関西はお花見にはちょっと早いようです。
クリニック前の公園の桜も咲き始めです。
来週あたりが見頃でしょうか。
さて、今回は前回に引き続きPM2.5の話題です。

兵庫医科大の公衆衛生学教室は、大気中の微小粒子状物質「PM2.5」に含まれる特定の物質が、喘息発作に関連していることを突き止めました。その物質は、石炭や石油の燃焼などで排出される「硫酸イオン」という物質で、国内で喘息との関連を特定したのは初めてです。
2008年8月
~13年3月の間、姫路市医師会などの協力を得て、同市内で調査を実施し、PM2.5の濃度や含まれる成分と喘息発作の関連を調べました。すると、大気1立方メートル当たりのPM2.5濃度が環境基準の1日平均35マイクログラムを週1日超えただけで、喘息発作の率が全年齢で7%、0~14歳では13%増えました。さらに成分ごとに分析したところ、硫酸イオンが含まれていた場合は発作の率が10%高くなるという結果となりました。

子供は、体が小さい上、屋外にいる時間が比較的長いことなどから、大気汚染物質の影響を受けやすいと考えられます。また、硫酸イオンは国内での排出に加え、石炭や石油の利用が多い中国からの飛来が問題となっています。

硫酸イオンと喘息の関係は判明しましたが、個人の努力で影響を避けるのは困難な状況です。
改めて、社会が責任を持って、国を超えて大気汚染防止対策に乗り出す必要がありそうですね。

2015.03.23.

PM2.5がロシアからも

皆さん、こんにちは^^
昨日までは晴天で暖かい日でしたが、花粉症の方にはつらかったのではないでしょうか?
今年は、気温が低かったせいもあり、花粉症の時期も遅れ気味です。
また、関西は関東よりも花粉量もましなようですが、例年以上になりそうです。
花粉症の時期ですが、その他にも黄砂やPM2.5など色々とややこしいものが飛び交っています。
今回は、PM2.5についての話題です。

蔵王連峰の自然環境を調査している山形大の「蔵王樹氷火山総合研究所」は、日本に飛来しているPM2.5などの大気汚染物質が極東ロシアからも飛来していることを解明しました。
これまでの研究で、中国の華北平原に蓄積した大気汚染物質が高気圧の移動に伴い、国内に飛来している事実は明らかになっていました。
同研究所によると、今冬はシベリアからの風が例年より強いため、堆積した大気汚染物質が東日本に飛来せず、太平洋に流される傾向が強かったとみられています。
しかし、そうした中でも、黒色のPM2.5が蔵王で観測され、酸性状態の樹氷が観察されたそうです。さらに、人工衛星の画像などを用いて調査したところ、極東ロシアから中国北東部地域にかけての東北アジア地域から飛来した大気汚染物質であることを特定するに至りました。

中国からだけでなく、ロシアからもPM2.5が飛来するとは恐ろしいことです。そして、その氷が融けて水となり土壌に浸み込み、地元の農家へと流れていくことを考えると、ますます恐ろしいです。
先週末に九州の一部地域でも、PM2.5の注意報が出されました。咳喘息や気管支喘息の方は、花粉だけでも大変な時期ですが、さらに注意してマスク等でしっかり予防してくださいね。

2015.03.14.

片足立ち、何秒出来る?

皆さん、こんにちは^^
本日はホワイトデイですが、ちゃんとお返しはされましたか?
毎年、思うのですが、お菓子メーカーの策略に国民全体がのっかってるなぁって。
どちらでもいいことですが、、、

さて、今回は「片足立ち」の話題です。
米国心臓協会は、片足で20秒以上立てないケースでは脳血管疾患や認知機能低下のリスクが高いことを示した京都大学の研究を紹介しました。
この研究は、平均67歳の男性546人および女性841人を対象に、開眼のまま片足で立っていられる時間を2回繰り返して計測し、成績が良い方の計測値をデータとして採用し、脳微小血管障害の状態は脳MRIで評価しています。
解析の結果、片足立ちが20秒以上できない対象者は、ラクナ梗塞(微小梗塞)や微小出血など臨床症状のない微小血管障害と関連することが分かりました。バランス困難者が占める割合は、ラクナ梗塞が2個所以上で34.5%、1個所で16%、微小出血病変が2個所以上で30%、1個所で15.3%でした。年齢、血圧、頸動脈壁厚で調整すると、微小出血やラクナ梗塞が多い被験者ほど片足立ち時間が短く、片足立ち時間が短いことは認知スコア低下とも独立に関連していました。
研究者は「片足立ち時間は姿勢不安定を簡単に評価する方法であり、脳の異常と関係する可能性があり、バランス困難を示す患者には、脳血管疾患や認知低下のリスクを念頭に置く必要がある」と述べています。

さあ、皆さんも試してみてくださいね。
ちなみに私は、ちゃんとできて、ほっとしています。

2015.03.07.

味噌汁が糖尿病を救う?

皆さん、こんにちは^^
3月になって、ひな祭りも終わり、もう1週間。
暖かい日が少しずつ増えている気がします。
さて、今回の話題は「味噌汁と糖尿病」です。

大豆食品を摂取すると血中のアディポネクチン値が上昇すると言われていて、大豆食品の糖尿病予防効果が注目されています。
アディポネクチンとは、脂肪細胞のみから分泌されるホルモンで、「長寿ホルモン」とも言えるタンパク質なのです。また、内臓脂肪が増えると下がり、逆に、内臓脂肪が減ると上がることから、メタボリックの診断でも注目されています。

山形県のとある町の住民検診受診者約1500人を対象として、食事習慣と糖尿病関連の検査値との関連を調べた結果、味噌汁を1日に3杯以上摂取している人たちは、2杯以下の人たちに比べて、有意に空腹時血糖が低く、血中アディポネクチン値が高いことなどが分かったそうです。
また、味噌汁の摂取回数が多いと塩分の摂取が多くなるため、血圧が上がる心配がありそうですが、味噌汁が2杯/日以下の人たちと3杯/日以上の人たちで、血圧に差は認めませんでした。
これらの結果から報告者たちは、「味噌汁を毎食摂取すると、糖尿病予防に有効な可能性がある」としています。

日本人の大好きな味噌汁で、糖尿病が予防できるなんて、嬉しいですね!

2015.02.26.

本格的な花粉症シーズン到来

皆さん、こんにちは^^
本日は雨でしたが、明日からまた空気が乾燥しそうです。
いよいよ花粉症が本格的に流行しはじめる季節が到来し、花粉症の方には辛い季節がやって来ましたね。

あるニュースでは、今年は前年に比べると東京や大阪は1.5倍以上の飛散数になるそうです。今では花粉の飛散数予測のスマホアプリが色々出ており、エリア別、時間帯別などであらわしてくれるので、是非活用して情報収集に努め、状況にあった予防をしていきましょう。
また、黄砂やPM2.5の飛散も始まっていますので、花粉症だけでなく喘息をお持ちの患者さまも十分な注意が必要です。

この季節になると「花粉症かも」と思い、受診される方が増えています。症状が風邪と似ていることや、季節的にも風邪をひきやすい時期なので、なかなか区別がつきにくいことが原因のようです。
花粉症と風邪の簡単な見分け方は、何もしなくても鼻水が垂れてきたり、目のかゆみがあったりすると花粉症の可能性が高く、粘り気のある鼻水であったり、喉に痛みがあったり、頭痛や発熱があると風邪の可能性が高くなります。

花粉症と風邪では薬の内容も全く違いますので、違和感のある方は当クリニックまで早めにご来院ください。特に花粉症の鼻水には、1日1回の点鼻で効果を発揮する薬もご用意していますので、お気軽にご相談ください。

2015.02.12.

乳酸菌で花粉症対策

皆さん、こんにちは^^
昨日から少し寒さが和らぎましたが、まだまだ寒い日は続きそうです。
気温の上昇とともに気になるのが花粉症。
関西でもそろそろスギ花粉の飛散が始まっています。
今回は、花粉症の方にちょっとした朗報をお届けします。

ヤクルト本社は、乳酸菌LPO132使用の発酵果汁飲料の継続飲用が、スギ花粉症患者のアレルギー症状を緩和する効果のあることを発表しました。
この試験は、スギ花粉が飛散する2~4月にかけ、花粉症の自覚症状のある成人42人を対象に飲用試験を実施。LPO132で発酵させたカンキツ類果汁飲料摂取グループと、疑似飲料摂取グループに分け、1日1本、8週間飲用してもらい、血液検査、花粉症の自覚症状や生活の質(QOL)などの調査を行いました。
その結果、LPO132発酵果汁摂取グループは疑似飲料摂取グループに比べて、炎症の指標ともなる血中の好酸球数の変化を抑え、花粉症に特有な症状である目のかゆみ、QOLにかかわる記憶力低下、疲労などのスコアが有意に低値を示し、症状が軽減されたことが明らかとなりました。

今後、特保(特定保健用食品)の商品が開発されるかもしれませんね。
ただし、どの乳酸菌でも上記のような効果が出るわけではありませんので、ご注意を!

2015.02.03.

豆まきにご用心!

皆さん、こんにちは^^
あっという間に1月が終わり、早くも2月の始まりですね。

そして、今日は節分。
豆まきは楽しい行事ですが、子供が豆を気管や気管支に詰まらせる事故も起きています。

国立成育医療研究センターでは、2005~14年の10年間に、子供が豆類を気管などに詰まらせて受診した事例が42件もあったそうです。豆の種類はピーナツが19件と最多で、煎った大豆(10件)、枝豆(9件)で、大豆での事故の8割は、節分のある2月に発生しています。

万一の際、応急対応をどうするかは、年齢や症状によって異なります。

咳込んでいても、息ができているなら、自然に任せ、できるだけ泣かせないようにしながら、急いで医療機関に連れて行きましょう。むせた際、子供を逆さにして豆を口の方に戻そうとする人がいますが、症状が悪化する場合があるので絶対にしないでください。

一方、豆が詰まって声が出せず、窒息しているような状況では、すぐ救急車を呼んでください。気管を完全にふさいだ状態が数分間続くと、死に至るか、助かっても脳の機能に障害が残る場合がります。
その上で、乳児なら片手で体を支え、もう一方の手のひらで背中をたたく、幼児なら背後から両腕を回し、腹部を上方へ圧迫するなど、年齢に応じた処置を行いましょう。

くれぐれも子供さんから目を離さないように、
3歳以下には豆を食べさせないように、
豆まきをしたらすぐに豆を拾い集めるように気を付けて、楽しい節分をお過ごしください。

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2015.01.29.

早めの花粉症対策を

皆さん、こんにちは^^
昨夜からまたまた冷え込みが始まりました。
家でも暖房がフル活用されていると思いますが、加湿も忘れずに。

さて最近、花粉症の患者さまが来院され始めました。
今や4人に1人は花粉症の時代です。
ギやヒノキなどの花粉によってくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどのアレルギー症状が出ます。

花粉症の原因植物には樹木と草本があり、日本では約60種類もあるとされています。
主なものとしては、スギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、シラカンバ、ハンノキなどがあります。
本州、四国、九州では、一番の原因植物はスギとヒノキです。スギやヒノキの花粉は、大量に風にのって数十キロも飛んでくるので、どこにいても花粉症対策をしっかり行うことが大切です。
一般的に、スギ花粉は、九州や関東では1月下旬から、関西では2月上旬から飛び始めます。
花粉が飛び始める2 週間くらい前から治療を開始(「初期療法」と言います)することが最も効果的とされています。
初期療法を始めていると、症状の発症を遅らせ、飛散シーズン中の症状を和らげることができます。
また、早期に症状を改善させることもでき、結果として、処方される全体のお薬の量を減らすこともできるのです。

そのため、早めに当クリニックを受診して頂き、患者さまの生活スタイルに合った花粉症対策を始めることをお勧めします。

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2015.01.20.

野菜と果物で循環器疾患予防

皆さん、こんにちは^^
昨日からまたまた寒い週が始まりましたね。
風邪とインフルエンザには十分注意しましょう!
さて、今回は野菜と果物に関する話題です。

「野菜や果物を多く摂る人は、脳卒中や心臓病の循環器疾患で死亡するリスクが低下する。」
人間総合科学大の研究グループが、約9000人を24年間追跡調査して明らかにし、論文を発表しました。対象は、1980年に実施された国民栄養調査に参加した当時30~79歳の全国の男女約9000人。野菜と果物の摂取量に応じて4つのグループに分け、2004年までの生存や死亡の情報を集めて、統計手法を用いて分析したそうです。
その結果、野菜と果物を1日に計280グラム程度摂取したグループと、計490グラム程度摂取したグループを比較すると、多く摂ったグループは少ないグループより死亡リスクが28%低下していました。
さらに、計650グラム程度の摂取では同様に26%低下しました。野菜のみ、果物のみでも摂取量が多ければリスクは低かったと報告しています。

野菜や果物を食べることで、循環器疾患を予防できる可能性が示されていて、非常に興味深い結果です。野菜や果物には、食物繊維が多く含まれているものが多いので、糖や脂肪の吸収を抑えているのかもしれませんね。ちなみに私は、食事の最初にしっかりサラダを食べることにしています。

2015.01.16.

HbA1cについて

皆さん、こんにちは^^
少しだけ寒気が緩んだようですが、今週末からまた寒波らしいです。
私の風邪も全快まではいきませんが、徐々に良くなっています。
うがい、手洗い、加湿しっかりしましょうね。

さて、本日は糖尿病に関する話題を。
糖尿病の指標の1つである血糖値は、読んで字のごとく血中の糖の値です。血糖値は、お腹が減ると低くなり、満腹になると高くなり、1日の中でも変動します。
しかし、HbA1c(ヘモグロビンA1c)は、血糖値の3か月くらいの平均値なので、直近のお腹具合には関係しません。前日に大食いしたからHbA1cが高くなったという言い訳は通用しないのです。

さて、このHbA1cに関して興味のある報告がありましたので、ご紹介します。
日本を含む12カ国314施設で、3000人を超える患者さんを対象に行われた、4年間にもおよぶ大規模な研究で、HbA1cを減少させることは脳卒中や心筋梗塞などの心血管イベントの減少と強く関係していることが分かりました。
また、逆にHbA1c値1.0%の上昇で、心血管イベントのリスクは25%増え、各々のイベントでは心血管死亡が31%、脳卒中が36%増えるということも分かったそうです。

糖尿病自体が万病の元と言われている病気ですから、しっかりと治療したいですね!

2015.01.10.

インフルエンザに点滴治療

皆さん、こんにちは^^
そろそろ正月気分も抜けて、仕事や勉強モードに慣れてきましたか?
特に受験生にとっては来週末がセンター試験で第1の山場を迎えますね。

そんな中、全国的にインフルエンザが流行しています。
当クリニックでも毎日のようにインフルエンザの患者さまがいらっしゃいます。

昨年は「タミフル」の内服薬しか準備していませんでしたが、
今年からは「ラピアクタ」という点滴も用意しています。
タミフルは、1日2回内服を5日間。
ラピアクタは、約15分の点滴1回のみ。

患者さまのラピアクタに対する感想も上々です。
注射が苦手という方は、タミフルを。
てっとり早く済ませたいという方は、ラピアクタを。
患者さまのご希望に合わせて治療いたしますので、お気軽にお選びください。

2014.12.20.

インフルエンザA型検出!

皆さん、こんにちは^^
今年もあと10日余りとなりました。
来週はクリスマスもありますし、年末は忙しいですね。

さて、今週に入って当クリニックでも、インフルエンザA型が2名に検出されました。
38度以上の高熱は特徴的ですが、頭痛や関節痛や胃腸症状などはあまり認めませんでした。
高熱が出たら、他の症状がなくても早めに受診して下さいね。

昨年までは、「タミフル」の内服しか用意していませんでしたが、今年は点滴1回15分で効果があると言われているも「ラピアクタ」も用意いたしました。
5日間の内服か、1回の点滴か、お選びいただけます。

今週末も寒波らしいので、暖かくして、お過ごしください。

2014.12.12.

インフルエンザワクチンの誤解

皆さん、こんにちは^^
今年もあと20日。早いですね、師走だけに。
当クリニックもクリスマスの飾りつけがやっと終わりました。

さて、インフルエンザワクチンについて。
「インフルエンザワクチンをシーズンの最初に接種すると、シーズン終盤には抗体価が低下してワクチンの効果が期待できない」。来院された患者さまや現場の医療従事者からこのような誤解を耳にすることがあります。
日本臨床内科医会インフルエンザ研究班の研究によると、インフルエンザワクチン接種前、接種2週間後、4週間後、流行期後の約6カ月後にワクチンの抗体価を測定すると、多くの人で半年後も抗体価が感染防御水準以上に保たれていて、防御効果は十分継続していると考えられるのです。
また、ワクチンを接種した人にありがちな誤解が「ワクチンを接種したのにインフルエンザにかかったのはおかしい」というもの。現行のインフルエンザワクチンが、発症を抑制できることは様々な研究からも明らかで、重症化予防も期待できるのです。
ただ、感染そのものを予防する効果には限界もあり、感染を100%防ぐことができるものではないことをご理解いただければ幸いです。

ですから、インフルエンザワクチンは必ず早めに接種するようにしましょうね!

2014.12.10.

喘息と薬に対する無知

皆さん、こんにちは^^
少しだけ寒さが和らぎましたが、今週末からまたまた寒波襲来のようですね。
四国でも先週末の大雪で、未だに孤立している地域があるようなので、またまた心配です。

さて、以前のブログでも書きましたが気管支喘息は、1990年代から喘息発作の予防に吸入ステロイド薬が使われるようになって、発作による死亡や入院が激減しました。喘息管理のガイドラインでも吸入ステロイド薬は第一選択薬です。
しかし、患者会などを通して「いまだ数多くの患者に吸入ステロイド薬が使われていない」といった声や苦情が厚生労働省に寄せられているようです。
今回、厚生省の研究班による患者8240人に対する調査で、喘息発作が月1回以上あっても「発作予防薬を服用しない」患者が2割弱、「発作治療薬を服用しない」患者が3割弱いることなどの実態が明らかになりました。

非常に嘆かわしい現実です。
医療従事者専用のサイトでも、未だに「ステロイド内服による副作用のために多くの気管支喘息の患者が亡くなっている」とか、「ステロイドに百害あって一利なし」とか発言する医師がいますから、仕方ないといえば仕方ないのかもしれません。
医師が、常に新しい正しい情報を把握するのは当たり前のことですが、、、

但し、患者さまも薬に対して、正確な情報を知っておいてくださいね。
例えば、上記にある「発作予防薬」と「発作治療薬」は全く別のものです。(1部の薬を除いて)
発作の時に「発作予防薬」を使っても全く意味がありませんし、逆に予防に「発作治療薬」を使っても意味がありません。
当クリニックでも薬品情報をお渡しし、口頭でも説明させていただいていますが、不明な点や疑問な点があれば、遠慮なくお尋ねください。

2014.12.04.

水ぼうそうワクチンが定期接種に

皆さん、こんにちは^^
寒いですね!先週のブログで書いた通りの寒さです。
この冷え込みで、風邪や咳喘息の患者さまも増えたような気がします。
いずれにしても早めの受診をお勧めします。

さて、感染力の強い水ぼうそう(水痘)を防ぐ水痘ワクチンが、10月から国の予防接種法に基づく定期接種となりました。対象は1~2歳児で、今年度に限って3~4歳児も受けられます。
水ぼうそうは、水痘帯状疱疹ウイルスによる感染症で、感染力が強く5歳までに約80%の子供が感染するといわれています。発疹や発熱が主な症状で、健康な子供の場合は一般に軽く済みますが、中には重症化し入院が必要となったり肺炎や脳炎などの合併症を起こしたりことがあります。
国内では毎年、春になると流行し、9歳以下を中心に年間約100万人がかかっています。治療薬はありますが、重症化することもあって、年間約4000人が入院、約20人が死亡していると推計されています。
水痘ワクチンは、ウイルスの毒性を弱めた生ワクチンで、1987年から1歳以上に任意接種が行われてきました。今回、定期接種になり、大阪市でも無料で受けられます。接種は、1歳の誕生日前日から3歳の誕生日前日までに2回。1回では免疫が十分つかない子供もおり、2割は軽症ですが発症します。
今年度は3~4歳児も、水ぼうそうにかからずワクチン接種を受けていない場合に1回、定期接種が認められています。
1歳の誕生日を迎えたら接種し、2歳までに2回目を受けるのが望ましいとされています。麻疹や風疹の混合ワクチン(MRワクチン)との同時接種も可能ですので、確実に接種してくださいね!

2014.11.29.

来週からご用心を

皆さん、こんにちは^^
クリニックの改装も一部を除いて完成しました。
休診中は、皆さまに色々とご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。
老健施設の改装は12月いっぱいかかりそうなので、騒音等でまたご迷惑をお掛けしますが、
更なるご理解とご協力をよろしくお願いします。

さて、来週の日本列島は西高東低が強まり、等圧線が何本も日本を横切ることになります。
そうなると、太平洋側で特に気を付けなければならないのが「乾燥」。
さらに、北からは今季最大級の大寒波が南下。
一気に冷え込みがきつくなるようです。

インフルエンザの件はブログでも書きましたが、早くも流行の兆し。
「乾燥」と「冷え込み」で一番喜ぶのが、ウイルスたちです。
インフルエンザも更に広まる可能性が十分にあります。

ご自宅でも職場でも、しっかりと加湿して、暖かくしてウイルスの増殖を抑えましょう。
当然、手洗い・うがいもしっかりやりましょう!

2014.11.10.

インフルエンザに注意喚起

皆さん、こんにちは^^
先週末は、季節外れの花火大会に行ってきました。
また、ブログに載せますが、とっても綺麗でした。

さて、今回はインフルエンザの話題です。
もう?って思われる方もいると思いますが、今年は少し早いようです。

厚生労働省がまとめたインフルエンザの発生状況によると、流行の兆しが見られることが分かりました。2014年43週(10月20~26日)の報告総数359人、定点あたり報告数は全国で0.07人に過ぎませんが、前週より増加に転じています。都道府県別では、多い順に千葉62人、神奈川52人、沖縄35人、大阪33人、東京32人となっています。東京や岡山、広島では学年、学級閉鎖に追い込まれる教育機関も出ていて、同省では手洗いや罹患時のマスク着用などを呼び掛け、警戒を強めています。

ところで、「定点あたり報告数」とはどういう意味でしょうか?
まず、国が感染症の報告協力を要請している医療機関のことを定点医療機関といいます。各県の人口等を考慮して、その数が決められています。例えば、ある県の定点医療機関が40か所で、インフルエンザの報告数が10件だったとすると、定点あたり報告数は、10÷40=0.25となります。

先日も38.5度の発熱、頭痛、関節痛で来院された患者さまがおられましたが、その方は幸いインフルエンザではありませんでした。大阪でも30人以上のインフルエンザが発生していますので、高熱等の症状がある場合は、早めに受診してくださいね。
インフルエンザの予防接種がまだの方も、早めに接種してくださいね。

2014.11.05.

ウォーキングが高血圧を救う?

皆さん、こんにちは^^
11月ですね。今年もあと2か月。
朝晩の冷え込みも厳しくなってきたので、しっかり体調管理をしてくださいね。
と言いつつ、私が風邪気味だったりして、、、
さて、今回は私の趣味の一つであるウォーキングに関するおもしろい情報をキャッチしたのでご紹介します。

和歌山県立医科大学保健看護学部の看護師さんが、高血圧に関する面白い研究結果を発表されました。
和歌山県が収縮期血圧140mmHg以上の高血圧者率で全国ワースト1位となったことの理由を探るため、今回の検討を行ったようです。
検討したのは、県別の高血圧者率と、県別の1日当たり食塩摂取量、野菜摂取量、飲酒、喫煙、歩数との相関関係。

調査の結果、県別の高血圧者率と食塩摂取量、野菜摂取量、飲酒、喫煙との間に相関はなく、1日当たりの歩数のみ有意な負の相関が認められました。すなわち、住民の歩数が少ない県ほど高血圧者率が高かったという結果でした。

次に、歩数に関連する要因として、住民の主な移動手段が電車であるか、車であるかに着目し、鉄道駅数が多い県ほど県民の歩数が多いことが分かりました。和歌山県は、軽自動車普及率が全国1位で、県別の軽自動車普及率と歩数の間には有意な負の相関が認められました。

こうした検討を踏まえて、「10分以上の継続歩行は心肺機能を高める有酸素運動であり、血圧の上昇が抑制される可能性がある。和歌山県の住民は、車が主たる移動手段であまり歩かないために、その逆のパターンになっているのではないか」とまとめています。

私の大好きなウォーキングが、高血圧にいいなんて嬉しいではありませんか!
皆さんも、気候の良いこの時期に、紅葉でも楽しみながらウォーキングしてみてはいかがでしょうか?

2014.10.25.

再度、吸入ステロイド薬について③

皆さん、こんにちは^^
先週末は天気がすぐれませんでしたが、今週末は全国的に秋晴れのようです。
私の趣味の一つであるウォーキングにももってこいの気候です。

さて、吸入ステロイド薬の話が続いていますが、今回が最終話です。
今回は、子どもと吸入ステロイド薬について。

「子どもにステロイドなんて・・・・」と躊躇するお母さまがいると思いますが、乳幼児の気管支喘息に対しても吸入ステロイド薬は重要な長期管理薬です。乳幼児を含めて多くの喘息患児にリスクを上回る利益をもたらすとされており、少なくともコントロール不良状態を放置しておくリスクの方が圧倒的に高いことは言うまでもありません。
「吸入ステロイド薬の使用で身長が伸びなくなる」という話を聞いたことがあるかもしれません。実際にいくつかの報告では、半年以上吸入ステロイド薬を使用すると、将来的に1cm程度身長の伸びが少なくなる可能性があるとされています。
しかし、子どもの身長への影響を恐れて吸入ステロイド薬を使用しなければ、気管支喘息の発作のリスクが非常に高まることは間違いありません。仮に身長が1cm程伸びなかったとしても、亡くなることはありませんが、喘息の重積発作は尊い命を奪ってしまうこともあるのです。
以前は、0~4歳の喘息死は年間100人前後でしたが、吸入ステロイド薬の普及により、現在は一桁まで減少しています。

つい先日も6歳(体重22kg)で咳喘息疑いの患者さまが来院されました。
しっかりと吸入ステロイド配合剤を処方しました。
個人的には、乳幼児に対してもしっかり長期管理薬として使用すべきだと考えています。 

2014.10.21.

再度、吸入ステロイド薬について②

皆さん、こんにちは^^
すっかり秋の気配ですね。
今週末にはまた行楽日和が戻ってきそうなので、ゆっくり楽しみたいですね。

さて、今回も吸入ステロイド薬のお話を。
以前に「吸入ステロイド薬と妊娠」について書きましたが、もう少し詳しく書いてみたいと思います。

気管支喘息(咳喘息)のある患者さまが妊娠をすると、それだけで病状が悪化しやすくなると言われています。そのため、妊娠してから発作を繰り返すようになる方は少なくありません。最も気管支喘息が悪くなりやすいのは妊娠24~36週以降の出産前と言われています。妊婦さんが「胎児に良くない」と自己判断で吸入ステロイド薬を中断しても、しばらくは発作が起きませんが、忘れた頃になって妊娠後期に喘息発作が出始めるという事態になりかねません。

これは多くの薬剤に当てはまることですが、妊娠中に薬剤を使用すると催奇性のリスクが高くなります。それぞれにリスクの高低がありますが、気管支喘息治療の第一選択薬である吸入ステロイド薬は、ほぼ安全であることが分かっています。特にブデソニド(当院で処方しているシムビコートに使われているステロイド薬)は最も安全な吸入ステロイド薬とされており、アメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration ; FDA)の胎児危険度分類でもこの薬剤だけが「グレードB」(最も安全なのがグレードA)を獲得しています。

また、喘息の治療薬が母乳に入る可能性はありますが、その量は極めてわずかとされています。そのため、新生児や乳児に影響が出る可能性はほとんどありません。

女性の生涯で、吸入ステロイド薬を中止しなければならない期間はないのです!

2014.10.16.

再度、吸入ステロイド薬について①

皆さん、こんにちは^^
今朝は各地で一番の冷え込み。
ほんとに急に寒くなってきました。
温度管理をしっかりして、風邪を引かないように気を付けましょう。

さて、先月、吸入ステロイド薬のお話をしましたが、今回はもう少し詳しく話したいと思います。

吸入ステロイド薬(配合剤)には色々なタイプの製剤があることはお話しましたが、大事なことは、毎日吸入することで気管支喘息(咳喘息)をコントロールすることです。良くなったからといって勝手にやめるのが一番よくありません。気管支喘息の患者さまの気管支はただでさえ正常よりも細くなっています。この狭くなった気管支は一朝一夕では元に戻りません。

気管支喘息治療のガイドラインでは、最も軽症のステップ1であっても吸入ステロイド薬が第一選択になっています。これは、今まで蓄積された吸入ステロイド薬のエビデンスに基づいています。そのため、吸入ステロイド薬を長期管理薬として使わない気管支喘息治療はあり得ないと思ってください。

若い患者さまの多くは「もう発作も起こらなくなったから吸入しなくていいや」とすぐに吸入ステロイド薬をやめてしまいがちですが、少なくとも半年は発作がないことを確認してから少しずつ吸入量を減らしていくべきなのです。気管支喘息に対する吸入ステロイド薬は地味な薬剤に見えますが、喘息のコントロールにとって最も重要なお薬なのです。

次回は、妊娠との関係について再確認しましょう!

2014.10.09.

ロタウイルスワクチン

皆さん、こんにちは^^
先週末は台風の為、各地の運動会が延期になったようですが、今週末も台風接近の予想。
前回も最大級の台風と言っていましたが、今回は最強らしいですね。
しっかりと防災対策を行いましょう!

さて、今回はロタウイルスワクチンのお話。
ロタウイルスワクチンの接種により、重症のロタウイルス下痢症による小児の入院件数が激減したという研究内容が、アメリカの小児科学会で発表されました。
この研究では、初めてアメリカでロタウイルスワクチン接種が推奨された2006年前後の下痢に関連する入院データと比較して、5歳未満の小児(特に1歳児)のロタウイルス関連の入院件数および全ての下痢による入院件数は大幅に減少(2007~2011年)し、救急および外来の件数も大幅に減少(2009~2011年)していたことが発表されました。
また、この研究者は、ロタウイルスワクチン接種により下痢による医療機関の受診件数が150万件減少し、アメリカにおける医療費が約970億円(9億2400万ドル)節約されたとしています。
そして、「ロタウイルスワクチン接種は、下痢関連のヘルスケアとその費用の削減に大幅かつ持続的な効果があった」と結んでいます。

ロタウイルスワクチンは、現在任意接種となっていますが、早期に定期接種になるように希望したいものです! 
また、インフルエンザワクチンも早めに接種してくださいね!

2014.10.04.

C型肝炎治療に朗報!

みなさん、こんにちは^^
朝晩涼しくなって、めっきり秋の気配ですね。
と同時に、今年もあと3か月になってしましました。早いですね。
今回は、呼吸器系の話題ではないですが、C型肝炎についての情報をお届けします。

C型肝炎の治療では、長らくインターフェロンが中心に位置付けられてきました。
しかし、インターフェロンの投与には週1回の通院が必要であり、ほぼ全ての患者さまに何らかの副作用を生じます。当クリニックでも、他の専門病院でインターフェロン治療を受け、食思不振や全身倦怠感で点滴に通われている患者さまがいらっしゃいます。
また、副作用が重篤な場合には、投与量を減らしたり、治療を中断したりするケースもあります。
先月発売された経口抗ウイルス薬の2剤の併用療法は、治療24週後のウイルス陰性化率は約85%であり、インターフェロンを含む現在の標準治療に近い成績が得られ、副作用も少ないのが特徴なのです。

辛い副作用から解放される「インターフェロン・フリー」の治療が、C型肝炎の治療を劇的に変えてくれることでしょう!

 

2014.09.16.

吸入ステロイド薬の正しい使い方

皆さん、こんにちは^^
秋晴れが続く関西ですが、1日の温度差がかなりあるので、しっかり対応しましょう。

さて、吸入ステロイド薬(配合剤)の話が続きましたが、概要は分かっていただけたでしょうか?
前回までに書きましたが、吸入ステロイド薬(配合剤)は全身的副作用が非常に少なく優れた治療効果のある薬です。
しかし、正しい吸入が出来ていないとその効果も不十分となってしまいます。
処方時に患者さまには説明させていただいておりますが、主な注意点を挙げておきます。

①当クリニックで主に処方しているシムビコートは、使用する前に準備が必要です。下部の回転グリップを回して、3回「カチッ」と鳴らしてください。

1回2吸入の時は、「カチッ」「カチッ」吸入ではなくて、「カチッ」吸入「カチッ」吸入で行ってください。2吸入分をまとめて吸入はできません。

③シムビコートの中に入っている薬剤の粒子が非常に小さく、量もごくわずかなので、薬剤を吸った感じがしないかもしれません。しかし、一般的に、うどんやそばがすすれる方であれば、ジュースをストローで飲める方であれば、充分に吸入はできています。

正しく吸入できているか不安な場合は、「吸入チェックシート」や「練習用吸入器」をご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。

吸入ステロイド薬(配合剤)を正しく使って、苦しい咳から解放されましょう!

2014.09.11.

吸入ステロイド薬配合剤について

皆さん、こんにちは^^
関西では秋晴れが続いていますが、関東ではゲリラ豪雨で、私の友人が住んでいる台東区では、道路が川になってました。
友人宅は無事でしたが、本当に異常気象には困ったものです。

さて、前回まで吸入ステロイド薬について書いてきましたが、今回は当クリニックで処方している吸入ステロイド薬配合剤も含めて紹介したいと思います。
近年、世界的にアドエア、シムビコートなどの、吸入ステロイド薬と長時間作用性β2刺激薬(気管支拡張薬)の配合剤が気管支喘息(咳喘息)によく使われるようになっています。
現在、日本でも4種類の配合剤が発売されています。
①アドエア:日本で最初(2007年6月)に発売された配合剤で、現在は自吸式とエアゾール式があります。
②シムビコート:2010年1月に発売された自吸式の配合剤で、日本でアドエアとシェアを二分しています。
③フルティフォーム:2013年11月に発売されたエアゾール式の配合剤で、ステロイドはアドエアと同成分です。
④レルベア:アドエアの成分を進化させて2013年12月に発売された自吸式の配合剤で、1日1回吸入が特徴です。
※①~③は1日2回吸入が一般的
吸入ステロイド薬配合剤


当クリニックでは、基本的にシムビコートを使っています。理由としては、
◆他の3剤に比べて、薬剤の粒子が小さく、中枢気道のみならずより末梢気道への作用が期待できる。
◆アドエアは、吸入ステロイド薬の用量によって3剤型使い分ける必要がありますが、シムビコートは1剤型で、患者さまの状態に応じて吸入の回数を増減することで用量の調節が可能。
◆レルベアは14日投与しかできない。
などがありますが、最大の理由は、シムビコートに含まれる気管支拡張薬の効果発現が迅速で、効果持続が長いため、咳込んで苦しい時などに屯服使用が出来ることです。これは、他の3剤では認められていません。これをSMART(Symbicort Maintenance and Reliever Therapy)療法といいます。
但し、シムビコートを処方する患者さまには必ず説明してありますが、朝夕の定期吸入を含めて、1日最大8吸入までにしてください。

吸入ステロイド薬配合剤を使って、苦しい咳から早く解放されましょう!

2014.09.08.

吸入ステロイド薬と妊娠

皆さん、こんにちは^^
朝夕はすっかり秋の気配で、今週は秋晴れが続きそうです。
先週、吸入ステロイド薬の安全性についてアップしましたが、先日、妊娠の可能性のある咳喘息の方が来られましたので、もう少しお話をしておこうと思います。

「妊娠中に吸入ステロイド薬を使用しても大丈夫?」と心配される方は多いと思います。
前回のブログ(こちら)で書きましたが、吸入ステロイド薬が体内に吸収されて全身に流れる量は、ごくごく微量なので、全く問題ありません。
逆に、妊娠中に著しい喘息発作が起こると、母体の低酸素血症が胎児に悪影響を及ぼすので、積極的に吸入ステロイド薬を使用して喘息をコントロールすることの方が大切です。
ちなみに、吸入ステロイド薬(パルミコート:当クリニックで主に処方しているシムビコートに入っているステロイド薬と同成分)を使用した2000例以上の患者さんの催奇形性を調査した研究では、一般の妊婦の催奇形性の発生率と同程度であったという報告もあります。
なお、抗アレルギー薬やロイコトリエン受容体拮抗薬は、妊娠中は原則的に禁忌となっていますので、注意が必要です。

余談ですが、男性が吸入ステロイド薬を使用していても、産まれてくる子供さんに全く影響はありませんので、ご安心ください^^

2014.09.03.

吸入ステロイド薬は怖い?

皆さん、こんにちは^^
8月も終わり、今年もあと4か月となりました。
そして、イネ科や、雑草類(ブタクサ、ヨモギ)などの花粉が飛散する秋の花粉症の季節ともなりました。
長引く咳で来院される患者さまが1日3人以上来られることもあります。
当クリニックでは、吸入ステロイド薬(
と気管支拡張薬の配合剤)を積極的に処方していますが、そのお薬について簡単に説明したいと思います。

「ステロイド」と聞けば、多くの方が「副作用が怖い」というイメージをお持ちだと思います。
以前に、アトピー性皮膚炎の治療に使うステロイドの塗り薬に関して、マスコミがステロイドの怖さを大々的に謳ったことも一因で、わが国には悲しいかな「ステロイドは危険な薬」という認識が根付いてしまったようです。 

しかし、それは大きな間違いなのです。
内服薬や注射薬である「全身投与ステロイド薬」と、吸入薬や点鼻薬、塗り薬である「局所投与ステロイド薬」をはっきり区別しなければなりません。
局所投与ステロイド薬は、正しく使用する限り、全身的副作用の心配はありません!
なぜなら、内服のステロイド薬の1回量はミリグラム単位ですが、吸入ステロイド薬の1回量はマイクログラム(1/1000ミリグラム)単位と非常に少量だからです。
しかも、肺から吸収された薬の大部分が、すぐに肝臓で分解されるため、血液中のステロイド濃度はごくごく微量にすぎないのです。 

ですから、世界的にも、気道の炎症を抑える効果が強力で、副作用が少ない吸入ステロイド薬が、喘息治療の第一選択薬として位置づけられているのです。
ですから、咳喘息の患者さまにも、当クリニックでは、吸入ステロイド薬(と気管支拡張薬の配合剤)を積極的に使用しています。
咳込みは非常につらいものです。
安心してご使用ください!

2014.08.18.

お腹の夏風邪にご注意を!

皆さん、こんにちは!
熱中症の患者さまも以前に比べ減ってきたようですが、逆に西日本では日照不足の影響が懸念されています。
しかし、まだまだ湿度の高い状態は続いているので、しっかり健康管理をしていきましょう。

さて、今月に入って「感染性胃腸炎」の患者さまが増えている気がします。
患者さまには分かり易いように、「夏風邪がお腹に来ましたね」とお伝えしていますが、本日は少しだけ詳しく説明しておきます。

感染性胃腸炎とは大きく分けて、ウイルスが原因になるものと、細菌またはその毒素が原因になるものとで分かれ、吐き気や嘔吐、下痢や腹痛、微熱などの胃腸炎を引き起こす病気です。

ウイルスによる場合は、「ノロウイルス」や「ロタウイルス」が知られており、冬場に多く見られます。
これに対して細菌が原因となる場合は、サルモネラ(半生の鶏肉,豚肉などやペットを介して)、腸炎ビブリオ(生の海産魚介類を介して)、カンピロバクター(半生の肉類を介して)、病原性大腸菌(O-157など)などがあり、毒素が原因となる場合は、黄色ブドウ球菌やセレウス菌、ウェルシュ菌(夏場に放置された食品や加熱不十分な食品を介して)などがあり、主に夏場に見られます。

夏に見られる細菌や毒素による胃腸炎の場合には、特に脱水症状に注意が必要です。全身倦怠感に見舞われることが多く、ぐったりした症状が表れることが多いので、早めに水分を補給して当クリニックを受診してください。

また、ウイルス性の場合は、感染力が高いため、集団感染を引き起こしやすいとされていますが、細菌(毒素)性は食品に付着した細菌(毒素)を体に取り込んでしまったことにより発症する為、人から人への感染は起きにくいとされています。どちらが原因であったとしても、日頃から手洗いやうがいの励行(特にトイレの後、便や吐物を処理した後、調理の前、食事の前など)が求められます。また、食品の十分な加熱や、調理器具の消毒も心がけましょう。

感染性胃腸炎にならないようにして、暑い夏を乗り切りましょう!

2014.08.08.

お帰りなさい。ホルター心電図

皆さん、こんにちは^^
大型台風の2連発で、各地で被害が相次いでいます。
関西は大きな被害はないようですが、今後も十分に注意しましょう!

さて、院内設備のページ内に「ホルター心電図」の項目を追加しました。
基盤等の整備に出していたのですが、やっとこさ戻ってまいりました。
健診を沢山やらせていただいているためか、不整脈の患者さまも増えてきています。
ホルター心電図は、24時間の心臓の波形が判るため、診断や治療方針の決定、治療効果の判定など大活躍が期待される検査なのです。

胸部の違和感や、動悸、胸痛等の症状がある方は、早めに受診してくださいね。

2014.07.30.

なんと、8,580人!

皆さん、こんにちは!
暑い日が続いていますが、皆さんの体調は大丈夫でしょうか?

先週、熱中症の警戒警報を私的に勝手に発令しましたが、、、
なんと、7月21日からの1週間で熱中症による救急搬送患者数は、8,580人に!
先週の3倍弱に増加しています。
そして悲しいことに亡くなられた方が15人。。。
65歳以上の高齢者の比率はやはり高く44.4%

通常の診察に来られている患者さまにも
「水分と塩分をしっかり取ってくださいね。」
「おかしいと思ったらすぐ連絡してくださいね。」
とお伝えしていますが、もっと声を大にして言わなければいけませんね。

熱中症対策を万全にしましょう!
熱中症警戒警報、勝手に発令中!
(字が大きいだけという話もある。。。)

2014.07.25.

熱中症 警報発令しちゃいます!

皆さん、こんにちは。
梅雨も明けて、本格的な夏の到来です。
関西地方も今週末まで真夏日の予報。
こんな時に、気をつけなければならないのが、皆さんご存知の「熱中症」。

7月14日からの1週間で、熱中症で救急搬送された患者さまは全国でなんとなんと3,179人!
1日当たり約450人ですよ。
救急搬送されずに、自力で病院に行かれた方を含めると、、、想像もつきません。
そして救急搬送された患者さまの46.5%が65歳以上の高齢者の方なのです。

梅雨が明けて、急激な気温上昇に身体もまだまだ慣れていない状態です。
また、外出を控えているからと安心していてはいけません。
熱中症は、室温が高ければ室内でも起こります。閉め切った部屋は熱気がこもって非常に危険です。
節電も大切ですが、扇風機やエアコンを上手に使って熱中症対策を万全にしてください。
我慢強いのも大切ですが、のどの渇きを覚える前に、水分と塩分をしっかり補給してください。

今週は更に熱中症で搬送される方が増える見込みです。
高齢者の方は、特に気を付けてくださいね。
そして、周りの方々も高齢者の方を見守ってあげましょう。

村田クリニックから、勝手に熱中症警戒警報を発令しちゃいます!


2014.07.18.

長引く咳、咳喘息以外にも?

皆さん、こんにちは^^
九州南部は梅雨明けし、関西も来週にも梅雨明けのようです。
本格的な夏の到来ですね。
汗かきにはつらい季節ですが、暑いのは大好きなので、楽しみです!

さて、以前のブログで「その咳、ひょっとして咳喘息では?」 のタイトルでアップしてから、多くの方々にアクセスして頂きました。
以前のブログ記事は、こちら
また、その後に咳喘息の詳細ページを公開しましたが、こちらを見られて来院された患者さまも多数いらっしゃいました。
咳喘息の詳細ページは、こちら

ところが今回は、咳喘息ではない長引く咳の患者さまが来院されました。
長引く咳の原因は、咳喘息だけではありません。
私の経験値ですが、原因の約80%が咳喘息で、約10%が「アトピー咳嗽」、約5%が「副鼻腔気管支症候群」、残り5%が「慢性気管支炎」、「肺癌」、「逆流性食道炎」などです。
今回来院された患者さまは、「アトピー咳嗽」でした。
詳細ページの「診断について」や「治療について」に記載してある気管支拡張薬が全く効かないのです。
言い訳ではありませんが、上記の95%を占める3大原因について、初診で鑑別することは不可能だと思います。
ですから、初診時の投薬は7日にさせていただき、薬の効果を確認する必要があるのです。
改めて、「咳」の病態の奥深さを感じました。

今後、咳喘息以外の詳細ページも追加していきますので、是非ご参照ください。



2014.06.23.

COPDの患者さま

皆さん、こんにちは^^
梅雨の中休みで、晴天です。

さて、先日、COPD(慢性閉塞性肺疾患)とHOT(在宅酸素療法)のページを公開しましたとお知らせしましたが、それを見たケアマネージャーさんと患者さまが来院されました。
当クリニックに来られるまで、介護認定に必要な主治医意見書を求めて、何軒も他院を回られたそうです。
胸部レントゲン写真と、酸素飽和度と、呼吸機能検査で、明らかなCOPDでした。
また、HOTが適応されるべき患者さまでした。

平野区では、「呼吸器科」を標榜しているクリニックや診療所が少ないのが実態です。
もっともっと頑張らなくてはと、新たに決意する日になったのでした。

2014.06.16.

CPAP療法の朗報

皆さん、こんにちは!
今日も良い天気です!太陽さんに感謝です。

先週アップしたお恥ずかしいお話。
なんと、その睡眠時無呼吸症候群(SAS)に対するCPAP(持続的陽圧換気法)療法に関して、うれしいニュースを発見しました。
先月行われた日本糖尿病学会で、福岡赤十字病院の先生方が、次のような発表をされていました。

「CPAP療法は、糖や脂質代謝異常の改善や降圧効果、さらには動脈硬化の進展抑制にもつながる可能性が示唆された」

現在CPAP療法を行っている私にとっては、ちょっと得した気分なのでした。

2014.06.14.

お恥ずかしい話、、、

皆さん、こんにちは。
あまり梅雨を感じられない今日この頃ですが、、、

実は、私事でのお恥ずかしい話。
以前からイビキと無呼吸、日中の眠気が気になっていたので、5月19日にアップした睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査を行ってみたのです。
簡易睡眠ポリグラフィ検査です。
操作はとても簡単で、連続2晩自宅で行ったのですが、、、その結果に愕然。

約6時間睡眠の間に、なんと10秒以上の無呼吸数が290回、無呼吸低呼吸指数(AHI:1時間当たりの無呼吸数)が46.8回/時間、無呼吸の最長時間272秒(4分以上!)、酸素飽和度(SpO2)も74%まで低下。。。

重症のSASでした。
早速、CPAP(持続的陽圧換気法)治療をを開始しましたとさ。
なんともお恥ずかしいお話でした。

2014.05.31.

認知症リハビリテーション

 皆さん、こんにちは!
5月も本日で終わりですね。天気も五月晴れ。気持ちのいい季節です。

私も、村田クリニックの院長になって5か月になりました。
スタッフも徐々に充実してきています。
設備や診療内容も充実してきています。

先週土曜日にお休みを頂きましたが、実は東京に行っておりました。
「認知症リハビリテーション」の研修会です。
今後必ず増えていくであろう認知症に対して、投薬と同等の効果があると言われているリハビリです。
クリニックや老健施設やデイサービスでも実施できるように準備を進めています。

乞うご期待!

2014.05.15.

季節外れのインフルエンザ

皆さん、お元気ですか?
暑い日があったりちょっと涼しい日があったりするので、体調管理には十分注意して下さいね。

さて、今年のインフルエンザはちょっと異常です。
例年、4月中旬には殆ど沈静化するインフルエンザですが、当クリニックでも今週になっても3例のB型インフルエンザが判明しました。
症状は、通常のインフルエンザの症状(発熱、頭痛、関節痛、咽頭痛等)より軽い場合が多いようです。

私も昨年6月に1例インフルエンザが判明してビックリしたことがありますが、その時は4月中旬以降インフルエンザ反応は陰性でした。
今年は少人数ですが沈静化することなくインフルエンザ陽性反応が続いています。

季節外れのインフルエンザですが、症状がある方、周りでインフルエンザの患者さまが発生した場合等は、是非インフルエンザの検査を受けることをお勧めします。

2014.03.18.

750℃

皆さん、こんにちは。

タイトルの750℃。
何のことだかわかりますか?

実は、花粉温度計のことなのです。
スギ花粉は、日照時間や気温の上昇によって飛散すると言われています。
そこで、1月1日からの最高気温の累積をもとに花粉の飛散状況を推測するのが、花粉温度計なのです。
そして、花粉温度計が750℃を超えるとピークを迎えると想定されています。

先週末で745℃(東京観測で)でしたので、すでに750℃は明らかに超えている状況です。
また、PM2.5も先週から、36μg/m3以上の濃度で観測されています。
外出時のマスク、帰宅時のうがい等十分気をつけましょう。

何度もブログでも書きましたが、咳喘息の患者さんが増加しつつあります。
1週間以上咳が続く場合は、注意が必要です。
今までアレルギー症状が無いからといって決して安心はできません。
早めの受診をお勧めします。

それでは、皆さんの健康をお祈りして。。。

2014.03.03.

先日のブログを見て、、、

皆さん、こんにちは。本日はひな祭りですね。

先週の2月27日に書いた「咳喘息」のブログを見て、来院された患者さんがいらっしゃいました。
まだまだ、検索でも上位に出てこない村田クリニックのブログをよく発見していただいたものです。
こんなブログでも、少しは役に立っているのかと驚きました。

別の患者さんですが、1週間で咳の頻度が半分以下に減少したと喜んでいただいた患者さんもおられました。
「咳喘息」はアレルギーの関係している病気のため、根気よく治療することが必要です。
症状によって薬の量や種類をダウングレードして最低限の治療にもっていくことが大切です。

長いお付き合いになると思いますが、これからも一緒に頑張っていきましょう!

2014.02.27.

その咳、ひょとして咳喘息では?

皆さん、こんにちは。

今週になって、長引く咳で来院されている方が増えています。
風邪の後に咳だけが続く、風邪症状は全く無いのに咳だけが続く、
夜間に咳き込んで眠れない等の訴えで来院される方が多いのです。
そして、市販の風邪薬や咳止め等で対応したが効かないと言われます。

そんな症状は「咳喘息」かも知れません。
この「咳喘息」は、最近の考え方で、簡単に言うと気管支喘息の咳だけ症状です。
基本的にはアレルギーが関与しているので、風邪薬では絶対に治りません。

上記に該当する症状がある方は、出来るだけ早く受診してください。
咳喘息を放置しておくと、気管支喘息に移行するとも言われています。

単なる「咳」とバカにしてはいけませんよ!

2014.02.21.

花粉症の季節が近づきました

皆さん、こんにちは。
ソチオリンピックで、寝不足ではないですか?

さて、そろそろ花粉症の季節がやってきます。
昨年あたりから、PM2.5の影響もあるのか、通常の花粉症の症状より激しかったり、
長引いたりするケースが多く見られます。
また、今まで全く花粉症では無かったのに、新たに症状の出る患者さんもいらっしゃいます。
さらに、風邪を引いた後の長引く咳の場合も、アレルギーの可能性が充分に考えられます。

花粉症対策は、早めに始めるのがベストです。
マスク等はもちろんですが、症状の出る前から薬で予防すると症状も軽くてすみます。
気になることがありましたら、いつでもご相談ください。

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