あれこれブログ
2014.11.10.
インフルエンザに注意喚起
皆さん、こんにちは^^
先週末は、季節外れの花火大会に行ってきました。
また、ブログに載せますが、とっても綺麗でした。
さて、今回はインフルエンザの話題です。
もう?って思われる方もいると思いますが、今年は少し早いようです。
厚生労働省がまとめたインフルエンザの発生状況によると、流行の兆しが見られることが分かりました。2014年43週(10月20~26日)の報告総数359人、定点あたり報告数は全国で0.07人に過ぎませんが、前週より増加に転じています。都道府県別では、多い順に千葉62人、神奈川52人、沖縄35人、大阪33人、東京32人となっています。東京や岡山、広島では学年、学級閉鎖に追い込まれる教育機関も出ていて、同省では手洗いや罹患時のマスク着用などを呼び掛け、警戒を強めています。
ところで、「定点あたり報告数」とはどういう意味でしょうか?
まず、国が感染症の報告協力を要請している医療機関のことを定点医療機関といいます。各県の人口等を考慮して、その数が決められています。例えば、ある県の定点医療機関が40か所で、インフルエンザの報告数が10件だったとすると、定点あたり報告数は、10÷40=0.25となります。
先日も38.5度の発熱、頭痛、関節痛で来院された患者さまがおられましたが、その方は幸いインフルエンザではありませんでした。大阪でも30人以上のインフルエンザが発生していますので、高熱等の症状がある場合は、早めに受診してくださいね。
インフルエンザの予防接種がまだの方も、早めに接種してくださいね。
2014.11.05.
ウォーキングが高血圧を救う?
皆さん、こんにちは^^
11月ですね。今年もあと2か月。
朝晩の冷え込みも厳しくなってきたので、しっかり体調管理をしてくださいね。
と言いつつ、私が風邪気味だったりして、、、
さて、今回は私の趣味の一つであるウォーキングに関するおもしろい情報をキャッチしたのでご紹介します。
和歌山県立医科大学保健看護学部の看護師さんが、高血圧に関する面白い研究結果を発表されました。
和歌山県が収縮期血圧140mmHg以上の高血圧者率で全国ワースト1位となったことの理由を探るため、今回の検討を行ったようです。
検討したのは、県別の高血圧者率と、県別の1日当たり食塩摂取量、野菜摂取量、飲酒、喫煙、歩数との相関関係。
調査の結果、県別の高血圧者率と食塩摂取量、野菜摂取量、飲酒、喫煙との間に相関はなく、1日当たりの歩数のみ有意な負の相関が認められました。すなわち、住民の歩数が少ない県ほど高血圧者率が高かったという結果でした。
次に、歩数に関連する要因として、住民の主な移動手段が電車であるか、車であるかに着目し、鉄道駅数が多い県ほど県民の歩数が多いことが分かりました。和歌山県は、軽自動車普及率が全国1位で、県別の軽自動車普及率と歩数の間には有意な負の相関が認められました。
こうした検討を踏まえて、「10分以上の継続歩行は心肺機能を高める有酸素運動であり、血圧の上昇が抑制される可能性がある。和歌山県の住民は、車が主たる移動手段であまり歩かないために、その逆のパターンになっているのではないか」とまとめています。
私の大好きなウォーキングが、高血圧にいいなんて嬉しいではありませんか!
皆さんも、気候の良いこの時期に、紅葉でも楽しみながらウォーキングしてみてはいかがでしょうか?
2014.10.25.
再度、吸入ステロイド薬について③
皆さん、こんにちは^^
先週末は天気がすぐれませんでしたが、今週末は全国的に秋晴れのようです。
私の趣味の一つであるウォーキングにももってこいの気候です。
さて、吸入ステロイド薬の話が続いていますが、今回が最終話です。
今回は、子どもと吸入ステロイド薬について。
「子どもにステロイドなんて・・・・」と躊躇するお母さまがいると思いますが、乳幼児の気管支喘息に対しても吸入ステロイド薬は重要な長期管理薬です。乳幼児を含めて多くの喘息患児にリスクを上回る利益をもたらすとされており、少なくともコントロール不良状態を放置しておくリスクの方が圧倒的に高いことは言うまでもありません。
「吸入ステロイド薬の使用で身長が伸びなくなる」という話を聞いたことがあるかもしれません。実際にいくつかの報告では、半年以上吸入ステロイド薬を使用すると、将来的に1cm程度身長の伸びが少なくなる可能性があるとされています。
しかし、子どもの身長への影響を恐れて吸入ステロイド薬を使用しなければ、気管支喘息の発作のリスクが非常に高まることは間違いありません。仮に身長が1cm程伸びなかったとしても、亡くなることはありませんが、喘息の重積発作は尊い命を奪ってしまうこともあるのです。
以前は、0~4歳の喘息死は年間100人前後でしたが、吸入ステロイド薬の普及により、現在は一桁まで減少しています。
つい先日も6歳(体重22kg)で咳喘息疑いの患者さまが来院されました。
しっかりと吸入ステロイド配合剤を処方しました。
個人的には、乳幼児に対してもしっかり長期管理薬として使用すべきだと考えています。
2014.10.21.
再度、吸入ステロイド薬について②
皆さん、こんにちは^^
すっかり秋の気配ですね。
今週末にはまた行楽日和が戻ってきそうなので、ゆっくり楽しみたいですね。
さて、今回も吸入ステロイド薬のお話を。
以前に「吸入ステロイド薬と妊娠」について書きましたが、もう少し詳しく書いてみたいと思います。
気管支喘息(咳喘息)のある患者さまが妊娠をすると、それだけで病状が悪化しやすくなると言われています。そのため、妊娠してから発作を繰り返すようになる方は少なくありません。最も気管支喘息が悪くなりやすいのは妊娠24~36週以降の出産前と言われています。妊婦さんが「胎児に良くない」と自己判断で吸入ステロイド薬を中断しても、しばらくは発作が起きませんが、忘れた頃になって妊娠後期に喘息発作が出始めるという事態になりかねません。
これは多くの薬剤に当てはまることですが、妊娠中に薬剤を使用すると催奇性のリスクが高くなります。それぞれにリスクの高低がありますが、気管支喘息治療の第一選択薬である吸入ステロイド薬は、ほぼ安全であることが分かっています。特にブデソニド(当院で処方しているシムビコートに使われているステロイド薬)は最も安全な吸入ステロイド薬とされており、アメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration ; FDA)の胎児危険度分類でもこの薬剤だけが「グレードB」(最も安全なのがグレードA)を獲得しています。
また、喘息の治療薬が母乳に入る可能性はありますが、その量は極めてわずかとされています。そのため、新生児や乳児に影響が出る可能性はほとんどありません。
女性の生涯で、吸入ステロイド薬を中止しなければならない期間はないのです!
2014.10.16.
再度、吸入ステロイド薬について①
皆さん、こんにちは^^
今朝は各地で一番の冷え込み。
ほんとに急に寒くなってきました。
温度管理をしっかりして、風邪を引かないように気を付けましょう。
さて、先月、吸入ステロイド薬のお話をしましたが、今回はもう少し詳しく話したいと思います。
吸入ステロイド薬(配合剤)には色々なタイプの製剤があることはお話しましたが、大事なことは、毎日吸入することで気管支喘息(咳喘息)をコントロールすることです。良くなったからといって勝手にやめるのが一番よくありません。気管支喘息の患者さまの気管支はただでさえ正常よりも細くなっています。この狭くなった気管支は一朝一夕では元に戻りません。
気管支喘息治療のガイドラインでは、最も軽症のステップ1であっても吸入ステロイド薬が第一選択になっています。これは、今まで蓄積された吸入ステロイド薬のエビデンスに基づいています。そのため、吸入ステロイド薬を長期管理薬として使わない気管支喘息治療はあり得ないと思ってください。
若い患者さまの多くは「もう発作も起こらなくなったから吸入しなくていいや」とすぐに吸入ステロイド薬をやめてしまいがちですが、少なくとも半年は発作がないことを確認してから少しずつ吸入量を減らしていくべきなのです。気管支喘息に対する吸入ステロイド薬は地味な薬剤に見えますが、喘息のコントロールにとって最も重要なお薬なのです。
次回は、妊娠との関係について再確認しましょう!
2014.10.09.
ロタウイルスワクチン
皆さん、こんにちは^^
先週末は台風の為、各地の運動会が延期になったようですが、今週末も台風接近の予想。
前回も最大級の台風と言っていましたが、今回は最強らしいですね。
しっかりと防災対策を行いましょう!
さて、今回はロタウイルスワクチンのお話。
ロタウイルスワクチンの接種により、重症のロタウイルス下痢症による小児の入院件数が激減したという研究内容が、アメリカの小児科学会で発表されました。
この研究では、初めてアメリカでロタウイルスワクチン接種が推奨された2006年前後の下痢に関連する入院データと比較して、5歳未満の小児(特に1歳児)のロタウイルス関連の入院件数および全ての下痢による入院件数は大幅に減少(2007~2011年)し、救急および外来の件数も大幅に減少(2009~2011年)していたことが発表されました。
また、この研究者は、ロタウイルスワクチン接種により下痢による医療機関の受診件数が150万件減少し、アメリカにおける医療費が約970億円(9億2400万ドル)節約されたとしています。
そして、「ロタウイルスワクチン接種は、下痢関連のヘルスケアとその費用の削減に大幅かつ持続的な効果があった」と結んでいます。
ロタウイルスワクチンは、現在任意接種となっていますが、早期に定期接種になるように希望したいものです!
また、インフルエンザワクチンも早めに接種してくださいね!
2014.10.04.
C型肝炎治療に朗報!
みなさん、こんにちは^^
朝晩涼しくなって、めっきり秋の気配ですね。
と同時に、今年もあと3か月になってしましました。早いですね。
今回は、呼吸器系の話題ではないですが、C型肝炎についての情報をお届けします。
C型肝炎の治療では、長らくインターフェロンが中心に位置付けられてきました。
しかし、インターフェロンの投与には週1回の通院が必要であり、ほぼ全ての患者さまに何らかの副作用を生じます。当クリニックでも、他の専門病院でインターフェロン治療を受け、食思不振や全身倦怠感で点滴に通われている患者さまがいらっしゃいます。
また、副作用が重篤な場合には、投与量を減らしたり、治療を中断したりするケースもあります。
先月発売された経口抗ウイルス薬の2剤の併用療法は、治療24週後のウイルス陰性化率は約85%であり、インターフェロンを含む現在の標準治療に近い成績が得られ、副作用も少ないのが特徴なのです。
辛い副作用から解放される「インターフェロン・フリー」の治療が、C型肝炎の治療を劇的に変えてくれることでしょう!
2014.09.25.
岸和田祭り2014
皆さん、こんにちは^^
またまた、台風から変わった温暖低気圧の影響で、各地は大雨。
名古屋では地下鉄が冠水するなんて、信じられないことが起こっています。
どうも異常気象が続きますね。
さて、少し時間が経ちましたが、今回は初体験のご報告。
全国的に有名な岸和田祭り。
そのお祭りの中心的な役割なのが、岸和田だんじり。
その勇ましいだんじりを堪能させていただきました。
だんじりの見どころは、何といっても「やりまわし」。
勢いよく走りながら4トンもあるだんじりを、直角に向きをかえて走り去る姿は、迫力とスピード感満点でした。
この日は結構暑かったのですが、ご招待いただいた方のお蔭で、涼しい2階席からビールを頂きながら見物することが出来ました。
ありがとうございました!
2014.09.20.
院長のお気に入りVol.5 綿安酒店
皆さん、こんにちは^^
朝晩すっかり冷えてきましたが、寝冷え等には十分注意してくださいね。
前回まで吸入ステロイド薬(配合剤)の話が4回続きましたが、ご理解いただけましたでしょうか?
少し、堅いお話が続いたので、今回はゆるりとした話題で。
さて、今回のお気に入りは、「綿安酒店(通称:わったん)」さん。
えっ!酒屋さん?って思うかもしれませんが、実は角打ち(かくうち)。
角打ちとは、辞書によると「酒屋の店頭で升酒を直接に飲むこと。転じて、店の一角を仕切って立ち飲み用にすること。また、そこで飲むこと。」であります。
簡単に言うと、酒屋で立ち飲みできる所なんですが、ここはちゃんと座って飲めます。
場所は、瀬田病院を南港通りへ向かって南下して、2本目の筋を右に入ったすぐです。
ここは年季が入っています。
初めての入る方には、ちょいと勇気がいるかもしれません。
でも、ほんの少しの勇気を持てば、優しいお父さんとお母さん、その他大勢のお客さんが歓迎してくれます。まぁ、家族みたいな感じですね。
そして、お母さんが作ってくれるアテが何とも美味しいのです。
値段も、財布に優しいお手頃価格。
ちなみに、缶ビールや缶チューハイは、冷蔵庫から自分で取ってくださいね。
もちろん、酒屋さんなので、焼酎やウイスキーのボトルも格安でキープしてくれます。
居心地がいいので、ついつい長居してしまいそうですが、21時には閉店ですのでご注意を。
左:外観、中上:看板、中中:しめ鯖、中下:牛肉のたたき、右上:店内風景、右下左:鳥皮ポン酢、右下右:ミニとんかつ
2014.09.16.
吸入ステロイド薬の正しい使い方
皆さん、こんにちは^^
秋晴れが続く関西ですが、1日の温度差がかなりあるので、しっかり対応しましょう。
さて、吸入ステロイド薬(配合剤)の話が続きましたが、概要は分かっていただけたでしょうか?
前回までに書きましたが、吸入ステロイド薬(配合剤)は全身的副作用が非常に少なく、優れた治療効果のある薬です。
しかし、正しい吸入が出来ていないとその効果も不十分となってしまいます。
処方時に患者さまには説明させていただいておりますが、主な注意点を挙げておきます。
①当クリニックで主に処方しているシムビコートは、使用する前に準備が必要です。下部の回転グリップを回して、3回「カチッ」と鳴らしてください。
②1回2吸入の時は、「カチッ」「カチッ」吸入ではなくて、「カチッ」吸入「カチッ」吸入で行ってください。2吸入分をまとめて吸入はできません。
③シムビコートの中に入っている薬剤の粒子が非常に小さく、量もごくわずかなので、薬剤を吸った感じがしないかもしれません。しかし、一般的に、うどんやそばがすすれる方であれば、ジュースをストローで飲める方であれば、充分に吸入はできています。
正しく吸入できているか不安な場合は、「吸入チェックシート」や「練習用吸入器」をご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。
吸入ステロイド薬(配合剤)を正しく使って、苦しい咳から解放されましょう!