あれこれブログ

2020.04.16

新型コロナとBCG

皆さん、こんにちは^^
とってもポカポカ陽気ですね。
ですが、新型コロナは一向に収まりませんね。
さて、本日は噂にもなった新型コロナとBCGの関係をお届けします。
少し長くなりますが、最後までお読みくださいね。

BCGワクチンが新型コロナウイルス感染症の予防に役立つかもしれないという仮説があります。
BCGワクチンは他のワクチンと違って接種方法が独特で、普通の注射針ではなく、9つの針がついた「管針」でハンコを押すように接種します。日本では定期接種なので乳児期に全員が接種の対象になっています。腕にBCGの跡が残っている方もいらっしゃるでしょう。BCGワクチンの本来の目的は結核の予防で、とくに小児期の重篤な結核に対して有効性が高いとされます。

結核の予防以外にも、BCGワクチンが効く(かもしれない)病気はいろいろあります。有名なところでは膀胱癌に対してBCGの注入療法が行われています。アレルギー疾患や結核以外の感染症にも予防的に働くという研究もあります。生きた菌を使用しており、精製されたワクチンと比べて免疫系の反応が複雑であることが、こうした様々な仮説が生み出される原因だと思います。

世界各国の新型コロナの感染の広がりのスピードは、国によって大きく違います。アメリカ合衆国やイタリアではBCGワクチンが定期接種だったことはなく、スペインでは1981年に一律の接種が中止されています。これらの国では新型コロナウイルス感染症の勢いが強く、BCGワクチンが定期接種されている日本や韓国、シンガポールでは勢いが弱いです。BCGワクチン接種が免疫系になんらかの影響を与え、新型コロナウイルスに対する防御力を強くしている可能性があります。
一方でBCG仮説に否定的な証拠もあります。フランスは2007年という比較的最近までBCGワクチン接種を行ってきましたが、ご承知の通り流行は激しいです。

決着をつける手段の一つは、BCGを接種していない人を多く集めて、ランダムにBCG接種群と対照群に振り分け、新型コロナにどれぐらい感染するのか、重症化はどれぐらいなのかを調べることです。こうしたランダム化比較試験はすでにオランダやオーストラリアなどで計画されています。

現時点で、新型コロナが怖いからとBCGワクチンを接種しに行くことは、絶対にやめましょう!まだ研究段階で効果があるかははっきりしませんし、BCGワクチンを接種しに出かけるぐらいなら家にいましょう。それに、急にはワクチンの増産はできません。ワクチンが不足して本来必要な乳児に接種できないなんてことになると本末転倒ですから。

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