あれこれブログ
2019.07.29
子供の熱中症
皆さん、こんにちは^^
大阪でもやっと梅雨が明けて、いよいよ夏本番の始まりです。
何回も書きますが、これからの時期は熱中症に気を付けてくださいね。
今回は、子供の熱中症にスポットを当ててみました。
先月後半から急に暑くなってきました。熱中症のニュースも、ちらほら耳にします。熱中症といえば、夏真っ盛りのイメージかもしれません。ですが、熱中症のリスクは、ただ気温が高いことだけではありません。湿度が高いと発症しやすく、また、体がまだ暑さに慣れていない時期もリスクは高くなります。
これらの条件がそろい始めるのが、この季節。梅雨明けあたりからは、特に注意が必要です。消防庁によると、記録的猛暑となった昨年は、全国で過去最多の9万5000人超(5~9月)が熱中症になり、救急搬送されました。患者数を見ると、6月後半から増え始め、7月がピークとなっています。
熱中症といえば、高齢者のイメージが強いかもしれません。実際、昨年、熱中症で救急搬送された方の年齢も、65歳以上が48%と約半数を占めています。ただ、その一方で、子供もまた、熱中症にかかりやすいことも知っておいて下さい。
子供は、体温を調節する機能が未熟で、汗腺も十分に発達していないため、大人と比べ、体温が上がりやすいのです。また、体に占める水分の割合が大人よりも大きく、代謝が活発なため、汗や尿として体から出る水分も多いという特徴があります。そのため、脱水になりやすいことも、熱中症のリスクになります。
もう一つ、強調しておきたい点があります。子供の中でも、特に小学生以上の場合に、重症化しやすいことです。昨年のデータでも、熱中症で救急搬送に至った子供の多くは7~17歳で、全年齢の14%。これに対し、7歳未満は1%でした。乳幼児は保護者が見守っていて、無理させないことが多いためと考えられますが、言い換えれば、乳幼児の熱中症予防は保護者にゆだねられているともいえます。
まず、小学校入学前までの子供特有の注意点を、お伝えします。まず、大人より背が低いため、同じ場所にいても、大人よりも地表からの照り返しを強く受けます。ベビーカーに乗っている子供も同じです。夏のアスファルトからの照り返しは、非常に高温になります。ベビーカーには、直射日光から子供を守る 覆いが必須ですが、それだけでは熱をさえぎることができないのです。
また、小さな子供は体の不調を正確に訴えることができず、遊びに夢中になるとギリギリまで無理をしてしまうため、熱中症のサインに気づくのが遅れがちです。休憩や水分補給は、本人任せではなく、大人が20~30分ごとに促すことが必要です。
小学生から高校生くらいまでの青少年の熱中症の多くは、スポーツ時に発症しています。野球などの球技や陸上競技など、グラウンドで行うスポーツが多いといわれています。しかし、日差しのない屋内でも安心はできません。特に、体育館は風もなく、閉め切っていることもあり、熱中症のリスクが高くなります。剣道など、防具や厚い衣類を着用するスポーツでは特に注意が必要です。米国小児科学会は、「気温29度以上の運動は危険」と、中止勧告を出しています。
昨年ほどではないかもしれませんが、今年の夏も暑そうです。しっかり予防し、少しでも熱中症の患者さんが減ることを願っています。