あれこれブログ
2019.03.12
BMIと糖尿病
皆さん、こんにちは^^
昨日の雨と打って変わっていいお天気です。
しかし、以前も書きましたが、こういう日こそ花粉症に要注意です!
本日の午前診でも多くの花粉症の患者さんが来られています。しっかり予防してくださいね。
さて、本日の話題はBMIと糖尿病に関する情報です。
たとえ適正範囲内であっても、20歳頃に体格指数(BMI)がわずかでも高いと、中年期に2型糖尿病になりやすい可能性があると、順天堂大学の染谷由希氏らの研究グループが発表しました。BMIが22~23kg/㎡の適正範囲内であっても、21kg/㎡未満の場合に比べて中年期に2型糖尿病を発症するリスクは2倍以上に高まることが分かったということです。
対象は、同大学体育学部の卒業生で、順天堂大学同窓生研究に参加した男性636人。1971~1991年に卒業し、2007~2017年に行った追跡調査に回答した者としました。対象者を在学中のBMIで4つの群(21kg/㎡未満群、21kg/㎡以上22kg/㎡未満群、22kg/㎡以上23kg/㎡未満群、23kg/㎡以上群)に分けて、追跡調査時の2型糖尿病の発症率との関連を調べました。
その結果、対象とした学生の卒業時の年齢(中央値)は22歳で、追跡終了時には55歳でした。追跡期間中に56人が2型糖尿病を発症しました。解析の結果、BMI区分(21kg/㎡未満群、21kg/㎡以上22kg/㎡未満群、22kg/㎡以上23kg/㎡未満群、23kg/㎡以上群)が高まるほど、2型糖尿病の発症率は上昇することが分かりました(各群4.4%、7.6%、10.5%、11.3%)。また、BMI 21kg/㎡未満群と比較した2型糖尿病リスクは、21kg/㎡以上22kg/㎡未満群では1.77倍、22kg/㎡以上23kg/m2未満群では2.42倍、23kg/㎡以上群では2.53倍と、適正体重の範囲内でもBMIがわずかに上昇するだけで、中年期の2型糖尿病リスクは約2倍に上ることが明らかになりました。
染谷氏らは「大学時代にBMIが適正範囲内でも、その後の糖尿病リスクが増加した機序は明らかではないが、日本人はBMIが同じでも欧米人と比べて体脂肪や内臓脂肪量が多く、太っていなくてもわずかなBMIの増加でインスリン抵抗性になりやすいことが耐糖能異常につながっている可能性がある」と説明しています。これらの結果を踏まえて、「20歳頃の若年期にBMIが22kg/㎡を超えることは、将来2型糖尿病を発症する重要なリスク因子となり得ることが示唆された」と結論づけています。
55歳の私には関係ない話ですが、もしこの記事を読んでる若者がいたら、もう一度、身長と体重をチェックしてみましょうね。