あれこれブログ
2018.12.18
飲酒と睡眠
皆さん、こんにちは^^
前回、とりあえずビールは正解と書きましたが、今回も飲酒に関する話題です。
先日の吉澤ひとみ被告の事件にしろ、ロンドンで捕まった副操縦士の事件にしろ、全くひどい話です。
でも、皆さんも少し勘違いしていませんか?
お酒を飲んでも、一晩寝れば大丈夫!。そんなふうに思っていませんか?しかし、飲酒運転で検挙される人の中には、少なからず「昨日の酒」が残っているケースがあります。警察庁が、2016年に起こった飲酒死亡事故のうち、飲み終わった時刻から死亡事故発生時刻の経過時間が分かっている当事者113人を調べたところ、うち7人が5~9時間たった後に事故を起こしていました。「9時間以上」という人も2人いました。
厚生労働省では、「節度ある適度な飲酒」の量を、1日平均で「純アルコール20グラム程度」としています。ビールで換算すると中瓶1本、ウイスキーやブランデーなら、ダブルで1杯。これらを「1単位」とし、飲酒量と分解時間の目安を作成し、1単位を分解するのにかかる時間を「男性は4時間、女性は5時間」としています。
アルコール依存症の治療で知られる国立病院機構・久里浜医療センターによると、「アルコールの分解は、肝臓・心臓・筋肉などの働きに左右される。女性が男性より分解に時間がかかるのは、一般的に男性よりも体が小さく、肝臓のサイズも比例することや、体脂肪が多い分、筋肉量が少ないことなどが原因」と。また、体内の水分量が少ないと、血中のアルコール濃度が高まります。加齢で体内の水分量が減る高齢者も注意が必要です。厚労省でも、女性や65歳以上の高齢者は、20グラムよりも少ない飲酒を推奨しています。
一方で、「多量飲酒」とされるのは純アルコール60グラム以上。つまり3単位以上です。例えば、ビール中瓶2本、チューハイ(7%、350mL)を3缶飲めば5単位となり、女性であれば、分解のために約25時間が必要となります。
また、仮眠する、サウナに入る、コーヒーを飲むなど、自己流の「酔いざまし」を解決策とするなど、誤った知識で運転の可否を判断する人も多いようです。例えば「仮眠」の場合、寝ている間の方が覚醒時より分解スピードが遅くなるので、十分に時間をおいたつもりでも、起床時にアルコールが残っている可能性もあるのです。
では、通勤などで毎日運転する人は、お酒とどのように付き合えばいいのでしょうか。
呼気をチェックする検知器も手軽に買えますが、質が保証されていないものもありますし、結構値段も張ります。機械に頼らない簡単な方法は、翌日運転するときは、必ず1単位以内の飲酒を心がけることが大切です。タクシー、ハイヤー、バス運転手約6千人を抱える国際自動車(東京)のテキストでは、「ビール中瓶なら1本、ワイングラス2杯弱、焼酎半合弱、日本酒1合、ウイスキーダブル1杯が適量の飲酒目安」と明示しており、前述の1単位とほぼ同じ基準になっています。
久里浜医療センターでは、多量飲酒者の酒量を減らすための方法として、周りの人に目標を宣言して協力してもらう、1口飲んだら、コップは必ずテーブルにおく、飲酒中に、飲んだ酒量をチェックするなどの方法を紹介しています。
とは言うものの、ついつい飲みすぎてしまうのが世の常。基本はやはり「飲んだら乗るな」となるのでしょうね。もしくは、「飲むなら休日前に」を心掛けましょう。