あれこれブログ
2017.02.24.
睡眠不足で太りやすい?①
皆さん、こんにちは^^
春眠にはまだまだですが、しっかり睡眠をとってますか?
今回は睡眠不足で太りやすくなるという、ちょと興味深いお話です。
睡眠不足が続くと太りやすくなるという話を聞いたことがあるかもしれません。今回の研究では、睡眠不足と食欲が増すように脳に働きかける物質との関連性が検証されました。
グレリンは、胃から作られるホルモンの一種で、脳に働きかけて食欲を増す物質です。
今回の研究では、健常者19人を対象に、通常の睡眠時間を取る場合と睡眠時間に制限を設けた場合で、摂取カロリーとグレリンにどのような影響が見られるかを検証しました。
その結果、睡眠不足の場合には、グレリンの値が増加していました。さらに、グレリンの値が増えた場合に、甘い物の摂取カロリーが増えているという結果でした。
睡眠不足であると太りやすいという話には、このような背景があるのかもしれません。
しかし、いくら睡眠が大切だからと言って、食っちゃ寝、食っちゃ寝していたら、逆効果ですからね!
あしからず。
2017.02.21.
2色のキウイ
皆さん、こんにちは^^
昨日は春の嵐、本日は昨日より10℃下がって真冬に後戻り。
コロコロと天候が変わりますね。
こういう時期は体調を崩しがちなので、気を付けてくださいね。
さて、今回は改訂された日本人の食事摂取基準2015版からの話題です。
2005年、2010年の改定を経て、更に日本人の食事摂取基準2015年版では、これまで同様に不足や欠乏の予防の回避、過剰摂取による健康障害の予防とともに、生活習慣病(高血圧・脂質異常症・高血糖・腎機能低下)の重症化予防を視野に入れた改定が行われました。
ここで、改めてですが果物の役割を見直してみましょう。
果物で摂取が期待できる代表的な栄養素としては、食物繊維/ビタミンC/カリウム他、ビタミンB群、ビタミンA、ビタミンE、糖質(ブドウ糖・果糖)などがあります。
果物200gの摂取が推奨される中で、国民の平均摂取量はちょうど半量の100g。もっとも食べていないのは15~19歳。食事バランスガイドなどでも果物はきちんと食べるように推奨しています。
今回の改訂で、国民の食べる頻度が増えた食品の1つとして黄色いキウイが追加されました。キウイという果物は調べてみるといろいろと面白いことがあります。まずは、黄色いキウイと緑のキウイでは、特徴的な栄養素が違うこと。
黄色い果肉のキウイはビタミンCがとても多く、緑色の果肉のキウイは食物繊維がとても多いのです。
下図はビタミン、ミネラル、食物繊維など17種類の栄養素が食事摂取基準で定める1日の摂取量に対してどれだけ含まれているかを比較したものです。身近な果物の中でキウイフルーツがとても高い数値を示していることがわかります。(ゼスプリの回し者ではありません!)
キウイは果肉の色が緑色でも黄色でも、どちらでも葉酸やビタミンB6もかなりの量を含んでいるのです。さらに、キウイフルーツのもう1つの大きな特徴は「アクチニジン」という蛋白質の分解酵素を含んでいることです。蛋白質分解酵素ということはお肉などと一緒にキウイを食べると良いということですね。
但し、アクチニジンはキウイのアレルゲンでもあるということは覚えておいてください。離乳食などでも活躍するキウイですが、食べさせ始める時期などは考慮した方が良いでしょう。
2017.02.14.
喘息吸入薬が花粉症に効く
皆さん、こんにちは^^
まだまだ寒い日が続いていますが、体調はいかがでしょうか?
という本人も先日の連休で風邪をひいて、2日間寝て治しました。
金曜日のあの寒い夜に出歩いたのが原因です。
医者の無養生とはよく言ったものです。
本日はバレンタインですが、全く関係のない喘息と花粉症の話題をお届けします。
喘息患者さんのうち6~7割の患者さんがアレルギー性鼻炎を合併していると言われています。花粉症の時期に鼻炎対策をおろそかにしてしまい、喘息症状が悪化することもしばしば見受けられます。その原因は主に3つ考えられます。
1)アレルギー性鼻炎の鼻汁が、鼻腔から後鼻漏を生じ、それを吸いこんでしまうことで喘息症状を誘発する。
2)アレルギー性鼻炎の鼻粘膜で反応するヒスタミンやロイコトリエンなどの炎症物質が血流を介し、喘息炎症を誘発する。
3)アレルギー性鼻炎による鼻閉の結果、口呼吸になってしまい、アレルゲンが鼻粘膜のフィルター機能を介さないで気管支粘膜に直達し、喘息炎症を誘発する。
そのため喘息患者には、本格的な花粉飛散期の2~4週間ほど前から、花粉症の初期治療を開始するように勧めています。それに加えて、当クリニックでは以前から、初期治療以外に、吸入ステロイド薬(ICS)または吸入ステロイド配合薬を吸入したら鼻から呼気を出すよう指導しています。
ICS使用中の喘息患者さんに対し、ICS吸入後に鼻から呼気を出すように指導すると、鼻腔にステロイドが広がり、花粉症の症状が軽くなるケースを数多く経験してきました。ICSは吸入すると肺に沈着しますが、呼気中に残るICSは鼻腔側へ呼出することで鼻粘膜に作用すると考えられます(下図参照)。ICSと同じ成分が含まれている点鼻薬が市販されていることを考えると、ICSを鼻腔へ呼出することはアレルギー性鼻炎にも効果が期待できると言えるでしょう。
ICS吸入後の鼻腔への呼出が効果的な理由として
1)鼻腔後方から流入する霧状のICSは鼻腔全体から副鼻腔に至るまで拡散する。一方、鼻腔前方から薬剤を噴霧する点鼻ステロイド薬は、主に下鼻甲介に付着し、上部や副鼻腔にまで拡散されにくい。
2)副鼻腔の開口部は鼻腔後方に向けて開いており、解剖学的に鼻腔後方から流入する霧状のICSは副鼻腔まで拡散しやすい。
などのメカニズムが考えられています。
つまり、解剖学的に言っても、ICS吸入後の鼻腔への呼出は理にかなっているのです。
追加料金がかかるわけではないので、是非実践してみてくださいネ!
2017.02.10.
ゾウはガンにならない
皆さん、こんにちは^^
西日本は今季最強寒波に襲われていますね。
大阪も寒い寒い。。。風が冷たい!雪が舞うかもです。
さて、今回はトリビア的な話題をお届けします。
6トンを超える体をもちながら70年以上生き、ほとんどガンにならない動物 ― それがゾウなのです。
この世界最大の陸上動物がガンにならない理由の解明に取り組んだ研究チームが、その秘密を突き止めたと発表しました。
米ユタ大学の研究者は、「男性の半数、女性の3人に1人は生涯にガンを発症する。加齢とともに細胞の損傷を修復する能力が低下するため、ガンは加齢による疾患であるといえる」と説明しています。ゾウの体はヒトの100倍もあり、細胞数も多いことから、確率的には全てのゾウがガンで死んでもおかしくないのに、そのゾウがガンにならないという不思議な能力は科学者らの関心の的でした。
研究者は、動物園の記録を分析した結果、ゾウがガンで死亡する確率は5%未満であることが判明しました。人間の場合は11~25%と言われているので、相当低い数字と言えそうです。さらに、ゾウの全遺伝子の解析を行い、特に腫瘍抑制因子として知られるP53遺伝子に着目した結果、ヒトにはP53が2コピーしかないのに対し、ゾウには40コピーもあることが判明しました。
次に、8頭のアフリカゾウおよびアジアゾウから採取した血液を、健康なヒト11人およびリ・フラウメニ症候群(P53が1コピーしかなく、90%が生涯にガンを発症する)のヒト10人の血液と比較しました。これらの血液検体に放射線を照射し、DNAに損傷を与えると、最初はいずれのP53遺伝子も同じように作用するように見えたが、さらに詳しく調べると、ゾウのP53遺伝子はヒトに比べ、損傷した細胞を修復するよりも死滅させる比率が高いことがわかりました。その数は健康なヒトの2倍以上、リ・フラウメニ症候群患者の5倍でした。
研究者は、「ゾウがガンに抵抗する機序が解明された今、それをヒトに応用する方法を研究することができる」と述べています。
私もゾウの血液を輸血しようかな。。。そうすれば不死身の体が手に入るかもです。
(拒絶反応で必死です。良い子は絶対に真似しないようにしましょう!)
2017.02.03.
節分の豆にご用心
皆さん、こんにちは^^
今日は節分ですね。今年の恵方巻きは北北西。
そして、「福は内、鬼は外」と豆まきですね。
ですが、この豆にご用心のお話です。
乳幼児が豆を食べて窒息するケースがあることから、消費者庁は節分にあわせ、「3歳ごろまでは乾いた豆やナッツ類は食べさせないでほしい」と注意を促しています。
消費者庁が30(昨年末時点)の医療機関から得た情報によると、0~3歳が豆やナッツ類を食べたことで起きた事故は、2010年12月からの6年間で二十数件発生。半数以上のケースで入院が必要でした。
そのうち1歳児のケースでは、節分豆を食べた後に息がぜいぜいし始め、病院で診察したところ、気道に豆の破片が入っており、全身麻酔をして摘出するという事態に。
消費者安全課によると、豆やナッツは形や大きさ、硬さから他の食品よりも気管に入りやすいのだそうです。
担当者は「特に乳幼児の喉は未発達で気管に入りやすい。窒息する恐れがあり、小さな破片でも肺炎を起こすことも。誤って口に入れないように豆まきをしたら片付けも徹底してほしい」と注意を呼びかけています。
ということで、小さいお子さんのいる家では、細心の注意をお願いしますね。
2017.02.02.
チョコレートは健康に良い?
皆さん、こんにちは^^
あっという間に1月が終わり、2月ですね。
テレビなどでもバレンタインデイに向けて色々とチョコレートの特集を目にする機会も増えてきました。
そこで、今回はそのチョコレートについての話です。
今までの研究を解析した結果、チョコレートに含まれるカカオは実際に身体によいという新たな裏づけが得られたことが報告されました。
アメリカの研究者らは、計1,131人の被験者にフラバノール(健康に有益とされるカカオの成分)またはプラセボのいずれかを摂取させた19件の対照試験をレビューしました。フラバノール群の被験者は、1日166~2,110 mgのフラバノールを2週間~1年間にわたり摂取していました。
なお、標準的なチョコレート製品には、この用量のフラバノールは含まれていません。2011年に発表された研究によると、人気のダークチョコレート菓子の間ではフラバノール値に大きなばらつきがあり、ミルクチョコレートやホワイトチョコレートではさらに差が広がることがわかってます。
米国立衛生研究所(NIH)と製菓企業マース社による研究、さらに米国心臓協会(AHA)と製薬企業のファイザー社による知見をレビューした結果、カカオフラバノールを含む食品を摂取した群では、中性脂肪値が低いことが判明したといいます。また、炎症や血糖値をコントロールする能力の向上が示されたほか、「善玉」コレステロール値にもやや上昇がみられました。
しかし、チョコレート自体による日常の健康への影響は不明であり、利益が害を上回る摂取量や種類についても明確にされていません。いずれにしても、「チョコレートとともに摂取されるカロリーと糖分を無視すべきではない」と、アメリカの研究著者は述べています。
つまり、カカオフラバノールは健康に良いけれど、チョコレートが健康に良いかどうかはチョコレート次第と言えそうですね。