あれこれブログ
2014.12.10
喘息と薬に対する無知
皆さん、こんにちは^^
少しだけ寒さが和らぎましたが、今週末からまたまた寒波襲来のようですね。
四国でも先週末の大雪で、未だに孤立している地域があるようなので、またまた心配です。
さて、以前のブログでも書きましたが気管支喘息は、1990年代から喘息発作の予防に吸入ステロイド薬が使われるようになって、発作による死亡や入院が激減しました。喘息管理のガイドラインでも吸入ステロイド薬は第一選択薬です。
しかし、患者会などを通して「いまだ数多くの患者に吸入ステロイド薬が使われていない」といった声や苦情が厚生労働省に寄せられているようです。
今回、厚生省の研究班による患者8240人に対する調査で、喘息発作が月1回以上あっても「発作予防薬を服用しない」患者が2割弱、「発作治療薬を服用しない」患者が3割弱いることなどの実態が明らかになりました。
非常に嘆かわしい現実です。
医療従事者専用のサイトでも、未だに「ステロイド内服による副作用のために多くの気管支喘息の患者が亡くなっている」とか、「ステロイドに百害あって一利なし」とか発言する医師がいますから、仕方ないといえば仕方ないのかもしれません。
医師が、常に新しい正しい情報を把握するのは当たり前のことですが、、、
但し、患者さまも薬に対して、正確な情報を知っておいてくださいね。
例えば、上記にある「発作予防薬」と「発作治療薬」は全く別のものです。(1部の薬を除いて)
発作の時に「発作予防薬」を使っても全く意味がありませんし、逆に予防に「発作治療薬」を使っても意味がありません。
当クリニックでも薬品情報をお渡しし、口頭でも説明させていただいていますが、不明な点や疑問な点があれば、遠慮なくお尋ねください。