あれこれブログ
2019.01.24
悲惨な事故に思う
皆さん、こんにちは^^
インフルエンザが全国的に流行していますが、当クリニックでも1日に10人以上患者さんが出ることもあります。
そんな中、東京で悲惨な事故が起こりました。
22日午前9時半ごろ、東京目黒区の東京メトロ日比谷線の中目黒駅で、出勤するため電車を待っていた37歳の会社員の女性がホームから転落し、電車にはねられて死亡してしました。
警視庁によると、事故のあと、女性からはインフルエンザウイルスが検出されましたが、その後の調べで、女性は数日前から体調が悪いと周囲に話していたものの、インフルエンザという自覚はないまま出勤しようとしていたことがわかったのです。さらに、この女性はお昼に食べるためのパンを買って持っていたということです。
警視庁が当時ホームにいた人に確認したところ、女性はせきこんでいて、電車を待つ列の先頭に並んでいましたが、突然ふらついて転落したということです。
ここからは私の想像ですが、この女性は、インフルエンザの高熱で意識が朦朧としていたのでしょう。ひょっとして、やっとの思いで、ホームまでたどり着いたのかもしれません。そして、悪寒や関節痛のために足元がふらついて転落したのかもしれません。
非常に嘆かわしい事ですが、嘆かわしいで済ませてよいのでしょうか?
この女性は数日前から体調の不良を訴えていました。これだけ、テレビでインフルエンザが流行していると騒いでいるのに、何故彼女は病院に行かなかったのでしょうか?労働環境が許さなかったのでしょうか?
しかし、22日の数日前からといえば週末を挟んでいます。東京であれば土・日曜日診療しているクリニックは沢山ありますし、夜間でも救急病院を受診することもできたはずです。
逆に受診さえしていれば、彼女は死ぬことはなかったでしょうし、列車遅延で多大な人に迷惑をかけることもなかったのです。
何度もこのブログでもお伝えしていますが、インフルエンザをなめてはいけません。インフルエンザワクチンを打っているからと言って、油断してはいけません。少しでも症状があれば、必ず早めに近医を受診してください。
この女性は列車にひかれて、世間からはかわいそうとなっていますが、逆もありうるのです。
インフルエンザの高熱で車を運転していて、意識朦朧となって、人を跳ねてしまったら、、、世間はかわいそうだと思ってくれるでしょうか?