あれこれブログ
2016.06.15.
痛風の遺伝子
皆さん、こんにちは^^
梅雨入りしたのに、雨の日が少ないですね。
特に関東では貯水率が低下して、夏場の水不足も心配です。
関西は大いなる琵琶湖があるので、大丈夫なのでしょう。
さて、本日は前々回の痛風つながりで、痛風の遺伝子に関する話題です。
痛風発作は、過度の飲酒などで血中の尿酸値が高い状態が続くと発症します。
中年以降の男性に多く、国内患者は約100万人、予備軍の「高尿酸血症」は約1千万人とされています。
防衛医大の研究チームは、東京と京都の医療機関に通う痛風患者の男性1048人と、痛風ではない男性1334人の遺伝子を解析。発症に関連する五つの遺伝子領域のうち未解明の一つを調べ、アルコール分解にかかわる酵素をつくる遺伝子ALDH2が影響していることを突き止めました。
この酵素はアルコールから分解されたアセトアルデヒドを酢酸に変える役割ですが、ALDH2遺伝子に変異があるとうまく働かず、二日酔いになりやすくなるのです。そして、この遺伝子に変異がある人に比べ、変異がない人の痛風発作発症リスクは2.27倍でした。
研究チームは、「痛風は遺伝子の影響も強く、遺伝子の個人差に応じた予防や医療の重要なモデルの一つとなる可能性がある。未成年の発症リスクも調べられる。今後もさらに研究を進めていきたい」と話しています。
ちなみに、アルコールを分解するのに関連する遺伝子はADH18で、この遺伝子に変異があると酩酊状態になりやすいのだそうです。
そして、私の遺伝子は、アルコール分解は弱いのですが、アセトアルデヒド分解には強いタイプらしく、酩酊状態になりやすいけど二日酔いしにくいタイプらしいです。。。
気を付けましょうね!(誰が?)
2016.06.09.
喘息と梅雨
皆さん、こんにちは^^
本格的な梅雨シーズンが始まりました。
この時期には、喘息の症状が悪化したり、発作が起こったりしやすいのです。
何故でしょうか?
ジメジメと蒸し暑いこの時期は、ダニが大好きな季節なのです。 湿度60%、気温25度を超えると、ダニは一気に増え始めます。
梅雨から夏にかけて増えたダニは、空気が乾燥して気温も涼しくなってくる秋には死滅します。 このダニの死骸は生きているダニよりもさらに細かく、気管支に入り込みやすいため、秋の発作の原因の一つとなってしまいます。
ですからこの梅雨の時期にできるだけダニの繁殖を防ぐことは、秋のダニアレルゲンを減らすことにもなって、一石二鳥の効果があるわけです。
また、この時期の天気図を見てみると、梅雨前線が日本列島を横断するように長く伸びていますよね。
梅雨前線は雨を降らせるのと同時に、気圧にも影響を与えています。 急にお天気が変わる時、つまり気圧が急激に変化する時に、発作が起こりやすいのです。
そして、夏風邪です。冬の風邪の原因となるウイルスは、寒くて乾燥したところを好みます。 しかし、夏風邪の原因となるウイルスは、逆に暑くてジメジメしたところが大好きなのです。これらのウイルスが梅雨になると繁殖し始めます。 そしてこのウイルスが原因の夏風邪をひき、そこから発作が誘発されてしまうのです。
ダニ、気圧、夏風邪。
気圧の変化を予防することは出来ませんが、ダニや夏風邪は予防することが可能です。
しっかりと対策をして、梅雨の時期を乗り切りましょう。
それでも、喘息症状が悪化したら、早めに受診して下さいね!
2016.06.03.
痛風放置は危険!
皆さん、こんにちは^^
早いものでもう6月ですね。
あと27日で今年も半年が終わります。
この歳になると、月日が経つのが早く感じるのは、私だけでしょか?
さて、本日の話題は「痛風」についてです。
痛い関節炎を特徴とする痛風は、心筋梗塞などの心血管疾患や、腎障害とも関係があると考えられています。
原因は血液中に「尿酸」という物質が多くなるためで、薬で尿酸を減らす治療が行われます。
今回、台湾で17歳以上の約4万人の対象者を6.5年間追跡し、尿酸を下げる治療によって心血管疾患による死亡およびほかの死因による死亡に違いがあるかが統計解析されました。
その結果、痛風がある人は、ない人に比べて死亡率が高く、痛風がある人の間では尿酸を下げる治療を受けていなかった人の死亡率が、尿酸を下げる治療を受けていた人に比べて高くなっていました。心血管疾患による死亡に限っても、すべての死因による死亡についても同様でした。
この研究の方法では、痛風が長期間治療されなかった背景にほかの原因があり死亡率を高くしていた可能性を否定できません。その可能性を踏まえても、痛風を治療しないということが危険な状態の指標になりうることを示唆する結果と言えそうです。
痛風の治療は確実に行いましょうね!
2016.05.28.
ウエスト増加で病気も増加
皆さん、こんにちは^^
いい天気が続いていましたが、大阪では昼からシトシト雨が降り始めました。
気温も少し下がるみたいなので、喘息の方は十分注意してくださいね。
さて、今回の話題は、皆さんが気にしている「ウエスト」の話です。
数年の体型変化が、どの程度病気の危険性を増すかは今まで知られていません。
今回の研究では、デンマークとスウェーデンの研究に参加した女性2,492人を対象に、ウエストの太さの6年間の変化と心筋梗塞や脳卒中といった心血管系疾患の発症に関連があるかが検証されました。
その結果、ウエストの太さの増加と心筋梗塞や脳卒中の増加、また死亡率の増加は関連しており、特にウエストが8.1cm以上太くなるとその危険性は2.16倍になるという結果でした。
ダイエットでウエストを細くすれば、死亡率が低くなるかどうかはわかりませんが、もしかしたらウエストの太さは生活習慣に関連していることから、このような結果が出たのかもしれません。
いずれにしても、ウエストが太くならないように普段から気をつけることが健康を維持するうえで重要なようです。
ウソのような本当の話でした。。。
2016.05.25.
ココアで美肌!?
皆さん、こんにちは^^
少し暑さも和らいだみたいですが、湿気が多くてジメジメしますね。
湿気が多い時には汗が出にくく、体温が上昇しがちなので、熱中症には十分注意してくださいね。
さて、今回の話題は女性に嬉しい美肌のお話です。
ココアに含まれるフラバノールは、動脈硬化の予防に有効であるという研究を以前に紹介しました。
今回の研究では、対象者がココアフラバノールを飲むことで、肌荒れや皮膚の弾力性の改善に有効であるかが検証されました。
ココアフラバノールは、1日320mg、24週間飲み続けました。
その結果、ココアフラバノールを飲んだ群で、より肌荒れが改善しました。また、肌の弾力性も改善するという結果でした。
ただし、ココアの他の成分に、肌にいい影響があったのかもしれません。
そして、今回の研究で検証されたココアフラバノールの量は1日320mgです。この量は、ココア製品によっては10杯以上飲まなければいけない量ですので注意が必要です。
でも、美意識の高い貴女なら、やっちゃうかもですね!
2016.05.20.
巻き爪(嵌入爪)は外科受診を
皆さん、こんにちは^^
とても良い天気が続いていますね。もう暑いくらいです。
先週末の食いしん坊マラソンで日焼けして両腕は真っ黒です。
今週末は甲子園に行ってきます!
さて、今回の話題は「巻き爪」についてです。
女性の10人に1人は巻き爪と言われています。
今回は、20年以上巻き爪に悩まされていた患者さまが来院されました。
何度も化膿を繰り返し、その度に痛い目に合われ、色々な病院に行かれたようです。
そして、ワイヤー矯正治療やプレート矯正療法を受けられたそうです。これらは、保険診療ではないので、自費払いです。1回10,000~20,000円かかったそうです。しかも、爪は当然伸びるので、2~3か月ごとに受診が必要で、その度にお金がかかります。大変な出費です。
そして、矯正を止めたので、来院時には見事な元の巻き爪に戻っていました。
「一生矯正し続けないといけないのですか?」、「根治療法はないのですか?」と先生に尋ねたそうですが、「そうですね。根治療法はないので、矯正しかありません。」と言われてそうです。
私は「何科の先生がそう言われましたか?」と患者さまに尋ねると、「皮膚科です。」と言われました。
まあ納得です。皮膚科の先生であれば、巻き爪の手術はやらないので、根治療法があるのをご存じないかもしれません。
なので声を大にして言いたい!
「巻き爪の根治療法はあるのです!」
「巻き爪は外科を受診してください!」
2016.05.14.
院長のお気に入りVol.14 ワン・キッチン・ピット
皆さん、こんにちは^^
気持ちのいい天気が続いていますね。
明日は奈良で「第1回食いしんぼリレーマラソンin葛城」に参加してきます。
どんな美味しいものにありつけるか楽しみです。
さて、美味しいつながりで久々の院長のお気に入りを紹介します。
今回のお気に入りは、「ワン・キッチン・ピット」さん。
以前に紹介したタイ料理の「まんがい家」さんが閉店して、美味しい辛いタイ料理のお店を探していたのですが、ついに見つけてしまいました。それが「ワン・キッチン・ピット」さんです!
場所はちょっと判り難い所なのですが、、、
地下鉄平野駅から南港通りを西に進むと、右角にモスバーガーがあるので、その隣のビルです。半地下と中2階のような構造で、中2階の奥にあります。
カウンターとテーブル6卓くらいのこじんまりとしたお店です。
でも、シェフはタイ人で本格的なタイ料理を作ってくれます。さらに、辛さの相談にも問題なく対応してくれるのです。
そして、あのタイの有名なウイスキー「メコン」が置いてあるのも、嬉しい限りです。当然、メコンのソーダ割りを注文して、まずは大好きな「パッキーマオ」を超辛口でお願いし、出来上がるのを待ちます。
やってまいりました!独特の平麺に、鼻をくすぐる辛みの効いたエスニックの香り。食べていくと、口の中は燃えてくるし、汗は噴き出るし、もう最高です!
2品目は「ガパオ」。当然、激辛でオーダーです。ひき肉の量も多く、ジューシーでいて、美味い!当然、口の中はヒーハーですが、ライスの上の半熟目玉焼きを崩すと、卵のコクも加わって、更に美味さが増します。
そこそこお腹も一杯なのですが、折角なので、「パッタイ」の超激辛が出来るかを確認すると、快く引き受けてくれました。もともと「パッタイ」は辛い料理ではなく、どちらかというと甘口の料理なのですが、それがどう変化して出てくるのか楽しみです!
僅かな甘みの後に押し寄せてくる強烈な辛み!辛い料理のNO.1は「たっとん亭」の「ユッゲジャンクッパ5辛」ですが、間違いなくNO.2の辛さです!
久々に激辛タイ料理を堪能しました。次回は、これまたタイ料理の王道「カオマンガイ」と「グリーンカレー」を注文したいと思います。
左:外観と看板 中上:メニューの一部 中下:パッキーマオ 右上:パッタイ 右下:ガパオ
2016.05.06.
高タンパクの朝食で血糖値も改善
皆さん、こんにちは^^
昨日で私のGWは終わりましたが、なんと世の中の40%近くの方は本日も休みだそうです。
ということは、超羨ましい10連休ですね。。。
と言っても仕方がないので、仕事、仕事。
さて、本日の話題は前回の高タンパクの朝食が糖尿病も予防するかもというお話です。
青年期における過体重あるいは肥満レベルは、将来の為にも改善が望まれますが、特に血糖値を正常範囲で調節しながらの改善が必要です。今回、アメリカの研究グループは朝食の内容に着目し、高タンパク質の朝食が及ぼす影響を調べました。
太っているけど糖尿病ではない10代28人に対し、12週間とる朝食を高タンパク質(35gタンパク質)か通常タンパク質(13gタンパク質)かの2グループに分けて、血中ブドウ糖の計測で比較を行いました。
その結果、高タンパク質食を朝食にすると、一日で最大になる時のブドウ糖値を減らし、食事後のブドウ糖の変化量も減らす結果となりました。
著者らは、「これらのデータは、過体重か肥満以外は健康で、”朝食を抜く”青年において、日々35gの高品質タンパクを含む高タンパク朝食を摂ることが通常量タンパク質朝食よりも、自由な生活をしながらの血糖コントロール改善に効率が良いことを示唆する」と述べています。
10代の肥満は生活習慣や環境など様々な要因が絡みますが、このように朝食の質を改善する方法も対策になるかもしれません。
高タンパク質朝食にかかる費用や調理方法など、日常的に無理なく実践できる具体的な方法についても提言があれば、さらに毎日の食事の参考にできるかもしれませんね。
それにしても、高タンパク朝食、恐るべし!
2016.04.25.
高タンパクの朝食で体脂肪をセーブ
皆さん、こんばんは^^
暖かい日が続いていますが、熊本や大分ではまだ余震が続いているうえに、エコノミー症候群の発症やノロウイルスの検出など様々な問題が起こっていますね。
仮設住宅を含めた早期の支援体制の確立が必要ですよね。
さて、今期の話題は高タンパクな朝食の影響です。
健康的な食生活には朝食が大切と言われています。朝食にはどんなものを食べるとよいのでしょうか。
朝食を抜く習慣のある若い肥満傾向の人を対象に、高タンパクの朝食による効果を調べる研究がアメリカで行われました。
この研究では、19歳前後でBMI(体重÷身長の2乗)が25以上の過体重または肥満にあたり、朝食を抜く習慣がある人57人が対象となりました。
対象者はランダムに3グループに分けられ、13gのタンパク質を含む普通の朝食を食べるか、カロリー量が同じで35gのタンパク質を含む高タンパク朝食を食べるか、朝食を食べない習慣を続けるかに割り当てられました。そして、12週間の朝食の違いによって、グループごとに体重などに変化があるかを比較されました。
その結果、朝食を食べないグループでは体脂肪量が増加しましたが、それに比べて高タンパク朝食を食べるグループでは体脂肪量増加が抑えられました。普通の朝食ではこの効果は見られませんでした。
高タンパク朝食の効果については他にも研究があり、健康に良いと見られる影響が報告されています。
食生活改善のための参考になるかもしれませんね。
2016.04.19.
ヨーグルトで糖尿病予防
皆さん、こんにちは^^
熊本や大分では大変な状況が続いていますね。
余震がいつまで続くのでしょうか。
木曜日には再び雨という予報で、更に被害が拡大しないのを願うばかりです。
さて、イベントの関係で、健康に関する情報が2回飛びましたが、その前にアップしたヨーグルトに関する別の話題です。
今回の研究は、英国ケンブリッジ大学の研究チームが、英国のノーフォーク州在住の男女3,500人を、11年間追跡して調査し、食事と糖尿病の発症との関連を調べました。
調査期間中に753人が2型糖尿病を発症しましたが、ヨーグルトや低脂肪のフレッシュチーズやカッテージチーズなどの乳製品を食べていた人達は、全く食べていない人達と比べて糖尿病を発症した割合が24%低い結果となりました。
低脂肪の乳製品を種類別に調べたところ、ヨーグルトのみを食べていた人では、糖尿病リスクは28%低下したことが判明しました。その人たちは、カップ入りヨーグルト(120g)を平均で週4~5個食べていました。結構な量ですよね。
ただし、糖尿病のリスク低下との関連がみられたのは、乳製品の中でも低脂肪製品に限られており、牛乳や高脂肪のチーズなどでは糖尿病リスク低下の効果はみられませんでした。
なお、間食としてポテトチップの代わりにヨーグルトを食べていた人では、糖尿病リスクは47%も低下していました。
最後の一文は、当たり前の気がしますけどね。。。
前回のヨーグルトの話題と併せても、ヨーグルトはメタボ予防や糖尿病予防には良さそうですね^^
最近CMでもやってますが、ただヨーグルトだけを食べるのではなくて、ジャムと一緒にパンに付けたり、サラダにかけたり、パスタに絡めたり、色々な方法で摂るのがいいかもしれませんね。