あれこれブログ

2018.01.30

ジャパニーズインフル

皆さん、こんんいちは^^
また寒さがぶり返してきそうですね。
当クリニックでもインフルエンザがA型、B型問わず、毎日4-5人検出されています。
今回は、インフルエンザで面白い記事を見つけたのでご紹介します。

これまでインフルエンザが、ある特定の国名を冠した呼称で呼ばれる事象が歴史上何度か見られてきました。
スペインかぜ、アジアかぜ、ソ連かぜ等々。
そして、ついに日本が登場したのです!

日本ではA/H1N1pdm2009とB型(山形系統)が同時並行で流行していますが、イギリスでもまた、B型(山形系統)が流行しており、それが「Japanese flu」とマスコミに命名されて見出しを賑わせているのです。いわく「猛烈に感染するジャパニーズインフルエンザが我が国で流行、ご注意を」といった具合です。そして、ジャパニーズインフルとは何ぞやと丁寧に解説する記事が大衆紙にも高級紙にも出て来ているのです。

B型(山形系統)を「ジャパニーズインフルエンザ」と勝手にマスコミ命名して報道されるのは我々日本国民としては面白くないわけですが、実は「大先輩格」がいるのです。「オージーインフルエンザ」がそれなのです。
今シーズンに先立つ、南半球のシーズンではオーストラリアでA/H3N2の大流行が起こり、入院病床の不足、待機手術の延期など様々な影響が出ていました。そしてオーストラリアと交流の多い英連邦諸国では、オーストラリア発のAH3亜型の流行に戦線恐々として、シーズン入り前から「オージーインフルエンザ」なる珍病名を大見出しに並べていました。英マスコミの期待どおり(?)にAH3亜型の大規模流行が起こり、連日の報道合戦を展開、挙句の果てに「オージーインフルエンザの生還者(Aussie flu survivor)」まで引っ張り出して「worst sickness EVERだった」と語らせ、エボラ熱流行時を彷彿させるような報道ぶりなのです。 

我が国でも、オーストラリアの流行を見て秋口から某週刊誌が「殺人インフルエンザが2カ月後に上陸してくる」とあおっていましたが、実際にはAH1pdm09亜型とB型の流行でAH3亜型の大流行で混乱する事態にはなっていません。
日本のマスメディアでは英国のように特定の国名を感染症に冠することは少なく、代わりにエボラ熱、MERS、鳥インフルエンザ、ジカ熱と、“殺人ウイルス”と命名される騒動に、医療界は毎年のように対応迫られてきました。

ともあれ、現時点ではインフルエンザが猛威をふるっていることには代わりありませんが、まだパニック的状況には至っていません。過激なマスコミ報道に迷わされることなく、しっかりとJapanese Styleで予防していきましょう!

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