あれこれブログ

2017.11.13

その一口が豚になる

皆さん、こんにちは^^
本日は晴天ですが、明日は雨。そして、一雨ごとに冬が近づいてくるようです。
急な気温の低下は身体にもこたえるので、しっかり防寒してくださいね。
さて、本日の話題はついつい食べてしまうことへの対策です。

太っている人に対して、
「その『つい』を止めなさい!」
「食べなきゃ痩せる。もっと意志を強く持たないと…」
「その一口が豚になる。残す勇気を持ちなさい!」
などと注意していませんか?

「つい食べてしまう」という人の心理として「健康のために、食べ過ぎることはよくない」という認識はあるのですが、目の前に自分の好きな物や残り物があると「味見をしておかないと」、「捨てるのがもったいないから」などの意識が働いて、「つい食べてしまう」という行動に移ってしまうようです。

太っていない人が空腹になると食べる物を探して食べはじめ、満腹になると食べ終わります。ところが、太っている人は、空腹ではないのに眼の前においしそうな外的刺激があると食べはじめることが知られています。これを「外発的摂食」といいます。そして、ある程度、お腹がいっぱいになっても食べ終わりません。お皿の中の食べる物がなくなるまで、食べる傾向があります。

機能的MRIなどを用いた脳科学で、肥満者は目の前に自分の好物があると、視覚野で食品を認識した後、前頭前野に信号を伝えているそうです。もしかすると、「早く食べなさい」というシグナルを伝え、その結果、反射的に「つい手が出てしまう」という行動になっているのかもしれません。そういった患者さんには「意志を強く持て!」ではなく、その外的刺激を減らす作戦を立てていくほうがよいのかもしれません。これを「刺激統制法」と呼びます。

これらの肥満者の心理を知ったところで、「つい食べてしまう」という人には、「その一口が、、、」ではなく、「目の前から食べ物をなくしましょう」とアドバイスしてみてはいかがでしょうか?

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