あれこれブログ
2017.05.23
ビールで認知症予防
皆さん、こんにちは^^
大阪は真夏日まではいきませんが、この時期にしては暑い日が続いていますね。
こんな時期は、帰宅後のビールが非常に美味しいものです。
そこで、本日はビール好きな方にとっておきの情報です。
ホップ由来のビール苦み成分「イソα酸」がアルツハイマー病の予防に有効である可能性が、マウスを用いた実験で判明しました。イソα酸はアルツハイマー病の原因物質であるAβの脳内沈着を抑制し、認知機能の改善に働く可能性があることを、東京大学の研究グループが学習院大学、キリン株式会社との共同研究で明らかにしました。
超高齢社会となった日本では認知症対策は緊急の課題ですが、根本的な治療法はいまだ確立されていません。そこで、日常生活でできる認知症予防への取り組みが注目されています。その1つとして赤ワインに含まれるポリフェノールの摂取が認知症予防に効果がある可能性が報告されていますが、ビールの成分については十分に検討されていませんでした。そこで、研究グループは古来より薬用植物として利用されてきたポップ由来のビール苦み成分である「イソα酸」に着目し、アルツハイマー病モデルとして用いられている遺伝子改変マウスを使って実験を行いました。
研究グループは、イソα酸がマウスの脳内ミクログリア(脳内免疫を担う細胞の一種)のAβ貪食能を亢進し、炎症性サイトカインの産生を抑制する作用をもつことを見いだしました。次に、通常マウスにイソα酸を含有する食餌を3日間摂取させたところ、脳内ミクログリアの貪食活性が亢進して抗炎症型へと変化したことから、脳の炎症が抑制されることも明らかにされました。
さらに、アルツハイマー病モデルマウスにイソα酸を含有する食餌を3カ月間摂取させたところ、対照マウスに比べて脳内ミクログリアの機能が活性化し、脳内に生じるAβなどの老廃物の沈着や炎症を抑制することがわかりました。また、イソα酸の摂取により海馬における神経細胞のシナプス量が有意に増加し、記憶学習機能が改善することも判明したのです。
研究グループは、適量のビールやノンアルコールのビールテイスト飲料の摂取が認知症予防につながる可能性があるとしています。確かに、人間にとってどれだけの量のビールが認知症予防に必要なのかはこれからの課題ですが、ビール好きな方にとっては、ビールを飲む言い訳の一つに出来そうですね^^