あれこれブログ
2015.08.22
やはり、マイコでした
皆さん、こんにちは^^
一旦過ごし易くなりましたが、また暑さが再来って感じです。
天候の変化に身体が付いていけず、倦怠感を訴える患者さまもいらっしゃいます。
今回は、咳に関する私の体験談をお届けします。
受診されたのは22歳の女性の患者さま。
2~3日前から咳と38℃台の発熱で来院されました。
喉の痛みもありますが、痰はなく、咳の日中差もありません。アレルギー歴は何もありません。
喉を覗いてみると扁桃腺がパンパンに腫れています。これで、発熱があってもおかしくはありませんが、咳の原因とは考えにくい状況です。
しかし、呼吸音を聞いても正常です。そこで、胸部レントゲンを撮ってみると、、、左下葉の(間質性)肺炎像を認めます。
ある疾患がピーンと頭に浮かびました。
そう、マイコプラズマ肺炎です。
早速、迅速キットで調べてみると、、、やはり陽性でした。
最近のマイコプラズマはマクロライド系抗生剤に耐性の菌が多いため、ニューキノロン系の抗生剤を中心に処方し、1週間後には咳も熱も改善されていました。
「長引く咳の原因②」でも書きましたが、マイコプラズマ肺炎は外見だけでは非常に分かりにくい疾患なのです。
もし、胸部レントゲンを撮っていなかったら、扁桃腺炎と診断されてもおかしくないと思います。
「咳」の確定診断には、総合的な診察がいかに重要かを改めて感じさせられた体験でした。