あれこれブログ

2016.07.19

熱中症で下痢に

皆さん、こんにちは^^
関西もやっと梅雨明けで、本格的な夏を迎えそうです。
先日、熱中症の話題をアップしましたが、今回も熱中症つながりのお話です。

皆さんは、熱中症で下痢になることをご存知でしょうか?
暑い日が続くとお腹がゆるくなり下痢になることがあります。食あたりかとも思いながら、心当たりはない…そういう時には、熱中症かもしれません。

全国的に暑い日が続いていますが、病院では熱中症の患者さんが毎日続々と受診されています。
しかし、下痢をしている時に自分が熱中症だと思う人は少ないのではないでしょうか。実は、熱中症のよくある症状の一つに下痢があるのです。少し緩いくらいの軟便だけでなく、水様下痢が出ることも少なくありません。真夏日に下痢で救急病院を受診する方の、大半が熱中症ということはよくあります。

なぜ熱中症で下痢をしてしまうのでしょうか?
熱中症は、体温が上がって体中の機能がうまく働かなくなってしまう状態です。
熱中症で下痢になる原因には、以下のようなことがあります。
1.熱中症のときには、サイトカインという炎症物質が体内で増える。このサイトカインが下痢を引き起こす。
2.脱水になって、血液が濃くなる(高ナトリウム血症)。すると腸のはたらきが悪くなって下痢をする。
3.汗をたくさんかいて、その後に水分を一気飲みすると、腸で水分を吸収しきれずに便が水っぽくなる。
ここで大切なのは、熱中症は体温だけの問題ではなくて、脳から胃腸、肝臓、腎臓など、あらゆる内臓に影響をおよぼす病気だということです。

また、熱中症は、炎天下の運動だけで起こるわけではありません。暑い日に一気に熱中症になることもあれば、何日もかけてじわじわと熱中症になることもあるのです。
ずっと屋内にいても、閉めきった部屋で冷房なくすごしていると熱中症になってしまいます。寝ている間は水分補給ができませんから、10時間近く汗だけをかきながら、一滴も水分をとらないという状況が体に良くないことは、想像にかたくありません。クーラーの使い過ぎは体によくありませんが、体が冷えすぎないように注意しつつ適切に冷房を使用することは、体を守るためでも大切なことです。

熱中症の下痢に対する治療は、基本的に通常の熱中症に対する治療と同じです。飲んでも点滴をしても効果は変わらないのですが、吐き気が強くて沢山は飲めないという人は、点滴することで十分な量の水分・塩分補給ができます。
そして、下痢そのものの治療はあまり必要なく、水分・塩分補給をして体を休ませているうちに、自然と治ってくるのを待つことになります。

「下痢と熱中症」と言われてもあまり結びつきを感じにくいと思うのですが、だからこそ頭の隅に記憶しておいてくださいね。

コメント

コメントフォーム

(不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。
適切なコメントと判断した場合コメントは直ちに表示されますので、再度コメントを投稿する必要はありません。)

ブログ内検索

医療法人富寿会 村田クリニック

住所
〒547-0043
大阪市平野区平野東1-8-29
連絡先
TEL 06-6791-1524
診察時間
9:00~12:00  17:00~19:00
※水・土の夜診、日・祝は休診
最寄り駅
JR加美駅、平野駅から徒歩約11分

村田クリニック 地図
GoogleMapはこちらへ

検索

モバイルサイト

ページの先頭へ