あれこれブログ
2017.04.06
ロイコトリエン受容体拮抗薬
皆さん、こんにちは^^
暖かい日が続いて、クリニックの前の平野公園の桜も5分咲きくらいでしょうか。
今日もシートを広げてお花見を楽しんでいる方がいらっしゃいました。
うらやましい。。。
しかし、今夜から天気は下り坂。
イベントの日曜日は降水確率50%。。。何とか持ち直してほしいところです。
さて、今日の話題は喘息の治療薬についてです。
喘息や咳喘息の治療には、吸入ステロイド薬のほか、ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)の飲み薬も使われています。
喘息の治療に第一選択として使われる薬は、やはり吸入ステロイド薬です。しかし、人によって吸入ステロイド薬だけでは足りない場合もあります。ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)は主に吸入ステロイド薬を補う治療として使われます。日本では、プランルカスト(商品名オノンなど)、モンテルカスト(商品名キプレス、シングレアなど)が使え、いずれも飲み薬です。
喘息患者を対象として、吸入ステロイド薬の治療中にLTRAを追加した時の効果について、これまでに行われた研究結果が調査され、『Cochrane Database of Systematic Reviews』に報告されました。
吸入ステロイド薬の量を変えないでLTRAを追加した場合、LTRAを追加しなかった場合に比べて次の改善が見られました。
LTRAを追加したグループでは、研究期間に増悪発作が起こってステロイド内服薬が必要になった人の数が約半数になりました。すなわち、6週間から16週間の間において、22人に1人の割合で、LTRAを追加することにより同程度の発作を防げることを意味しています。
また、副作用の可能性がある症状などが発生した数については、LTRAを追加したグループと追加しなかったグループの間で統計的な違いは見られませんでした。
ロイコトリエン拮抗薬は、現在の喘息治療の中で重要な役割があり、広く使われています。効果を示すデータがまとめられていることで、実際に行われている治療の根拠を確かめることができ、ほかの治療と比較するためにも参照することができるので、ありがたいですね。
ロイコトリエン拮抗薬は、当クリニックでも、大活躍している薬なのです。