あれこれブログ
2015.06.20
良好だった咳喘息の経過が、、、
皆さん、こんにちは^^
各地でゲリラ豪雨のニュースが聞かれます。
エルニーニョ現象が影響しているみたいですね。
日本から遠い南アフリカの海の影響を受けるとは、不思議な感じです。
さて、今回の話題も咳喘息に関してです。
5月初旬に他院で肺炎の治療を受けて、5月下旬に咳と右胸部痛で来院された患者さまがおられました。
痰が続いていましたが、呼吸音は正常で、胸部レントゲンも異常を認めませんでした。
ただ、肋骨のレントゲン写真で、第9肋骨骨折を認めました。咳による疲労骨折です。咳1回の消費エネルギーは、わずか2kcalですが、それが何十回何百回と重なると、肋骨骨折を起こすこともあるのです。
バストバンド固定をして、通常の咳喘息の治療を開始しました。ただし、シムビコートは以前に他院で処方してもらったものが残っているというので、処方しませんでした。
1週間後、再来され症状を聞くと、咳も30%位に減少して、バストバンド固定の効果もあり、胸痛も改善していました。
経過良好と判断し、更に2週間の処方を行いましたが、シムビコートはまだ残っているということなので処方しませんでした。
それから5日後、その患者さまが再来されました。「ずっといい感じだったのに、咳がぶり返してきた」という理由でした。
「シムビコートの吸入はきちんとできていますか?」と確認すると、「出来ています」とおっしゃいます。
「小窓は赤くなっていませんか?」と尋ねると、「そこは見ていませんが、クルッ、カチッとしてから吸っているので大丈夫だと思います」とのお答え。
やはり、、、
シムビコートは60吸入できます。朝2吸入・夜2吸入の指示をしていたので、最初の1週間で約半分(28吸入+α)はなくなっているはず。以前に他院で処方された時もある程度吸入されていたと考えると、途中から空のシムビコートを吸入しているという計算に。
クルッ、カチッは薬がなくなっても何度でも出来ることを説明すると、「薬がなくなれば、クルッ、カチッが出来なくなると思っていました」と、、、
改めて、シムビコートの吸入指導は大切だと実感させられました。